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穀物三国志 ~誰も知らない弱小神の野望~  作者: kammy


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第四話 西アジア穀物戦争

「ねえ、ムギちゃん」


「なんだい?」


「ムギちゃんも、お猿さんたちに麦を育てさせて、領地を広げてるの?」


ムギは少し目を見開いた。


「……うむ」


そして、どこか嬉しそうに笑った。


「このような考え方をしているのは、私だけだと思っていたが……君もなんだな」


ムギは空を見上げた。


「この地球の覇者となるのは、君か、私か……!」


ゴロゴロゴロ……!


コメは黙ってムギを見つめていた。


「……」


「……」


「この地球の覇者となるのは、君か、私か……!」


ゴロゴロゴロ……!


「いや、二回同じこと言われても、カミナリ怖がらないよー!」


コメが叫んだ。


「こういうときは怖がるのがテンプレだろう!」


ムギも負けじと言い返した。


「知らないよ! なんで私がムギちゃんの演出に付き合わなきゃいけないの!?」


「君、せっかくの決めゼリフを台無しにするなよ!」


「二回も同じこと言うからでしょー!」


「おやおや」


二人の会話に、別の声が割り込んだ。


「こちらにも、私と同じ考えを持つ神がいるのですね」


コメとムギが振り返る。


そこには、眼鏡をかけた、落ち着いた雰囲気の女性が立っていた。


「だ、誰?」


コメが尋ねると、女性は優雅に微笑んだ。


「これは失礼。私はトウモロコシ。アメリカ大陸を中心に、猿たちを統治しております」


「アメリカ大陸?」


コメは聞き慣れない言葉に首をかしげた。


「ええ。私もまた、領民を増やし、勢力を広げ、この地球の覇者となることを目指しているのです」


トウモロコシは、二人を見比べた。


「まさか、同じことを考えている神が、ほかにもいらっしゃるとは」


「えっ!? トウモロコシちゃんもなの!?」


コメが驚きの声を上げた。


「うむ。どうやら、私たちは同じ志を持つ者同士ということらしいな」


ムギも、どこか満足げに頷いた。


「もっとも……」


トウモロコシは、少しだけ困ったように笑った。


「私も、この西アジアにトウモロコシを根付かせようとしたことがあるのですが……失敗してしまいました」


「えっ、トウモロコシちゃんも!?」


コメは目を丸くした。


「うむ……」


ムギも、思わず頷いた。


「どうやら、この土地には、それぞれ向き不向きがあるようだな」


「……えっ?」


コメは二人を見比べた。


「もしかして、私だけじゃないの?」


「何がだい?」


「西に来て、失敗したの!」


コメは、なぜか少しだけ安心した。


「では、アンケート結果を見てみよう」


ムギが言った。


「アンケート?」


コメが首をかしげる。


「この辺りの猿たちが、何を考えているのか調べてみたのさ」


ムギは、アンケート結果を確認した。


【西アジアの猿たちへのアンケート】


『ムギ最高!!』


『オートミール美味しい!』


『育てやすいので、他の穀物はいらないです』


「ふむ。なかなか好評のようだね」


ムギは満足そうに頷いた。


その横で、トウモロコシが別の回答を見つめていた。


『メガネで萌えを狙うのは古いと思う』


『幼児体型より、大人の女性がいいよね』


「……」


トウモロコシの手が震え始めた。


「……最後ぉぉぉ!!」


コメが叫んだ。


「なんで最後だけ、そんなこと言うのよー!」


「コメ様、これはトウモロコシ様への回答だと思いますが……」


白飯が冷静に指摘した。


「えっ? あっ、そうだった!」


コメは慌てて口を押さえた。


その間にも、トウモロコシの震えは止まらない。


「……古来より」


「ん?」


「古来より、メガネ萌えこそが正義だったはずです……!」


トウモロコシが、ゆっくりと顔を上げた。


「メガネを外したら美少女! それこそが、長きにわたり受け継がれてきた地球の正義だったはずです!」


「え、ええと……」


コメが一歩下がった。


「それを……それを、なんですかー!!」


トウモロコシの叫びが響き渡った。


「メガネ萌えは古い!? 大人の女性がいい!? 私の魅力が分からないというのですかー!!」


「それが古いんじゃないですか?」


オートミールが、さらりと言った。


「なっ……!?」


トウモロコシが固まった。


「トウモロコシ様! メガネ萌えが分からないなんて、万死に値します!」


コーンミールが叫んだ。


「コーンミール、落ち着きなさい。私は事実を言っているだけです」


オートミールが呆れたように言った。


「お姉様! メガネこそ至高! トウモロコシ様の魅力が分からないとは!」


「だから、メガネ萌えは古いと言っているのです!」


「なんですってー!」


二人は、にらみ合った。


「……ふむ」


ムギが腕を組んだ。


「そういえば、二人は姉妹だったな」


「そうですけど?」


オートミールが答えた。


「姉妹でありながら、別々の陣営に仕えている。まるで諸葛亮と諸葛瑾だな」


「諸葛亮ってだれ?」


コメが即座に尋ねた。


「……誰だろうね?」


ムギは少し考え込んだ。


「私も知らない」


「知らないんかーい!」


コメのツッコミが響き渡った。


こうして、西アジアではコメ軍とトウモロコシ軍が勢力拡大を試みたものの、ムギ軍の勢力を崩すことはできなかった。


やがて、両軍は西アジアへの侵攻を諦めることとなる。


ムギは西アジアの地を守り抜き、その勢力をさらに広げていくのであった。

こんにちは

ここまで読んでいただきありがとうございます

このお話、書いていて楽しくてとても書きやすいのですが、冷静に読み返してみると、読んでて楽しいのかな?とふと疑問に思いました。^_^

今後も頑張りますのでよろしくお願いします

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