一章その2 ロゼッタ家の家庭事情
「パトリック公国……だと。」
栄二というかエミリーはその名を口にして驚いた。
「確か……!緑の読んでいる本に出てきた名前だよな……パトリック公国って。
「パトリック公国がどうかなさいましたか?」」
アニーは怪訝そうな顔をした。
「何をおっしゃっているのです。パトリック公国はパトリック公国ですよ。お嬢様もしかして溺れて記憶がなくなってしまいましたが?」
「そういう意味じゃねぇ!」
「ああ、おいたわしや……。エミリーお嬢様。今までは気品のある言葉でしたのに……。」
アニーはハンカチを出して涙を拭っていた。
「所でれおなるど?って奴はどこに行っだんだよ。」
エミリーは川の水てびしょびしょの緑のドレスを絞りながら話した。
「本当はエミリーお嬢様とデートの予定でしたが、エミリーお嬢様がおかしくなったのと、父上様からのお呼びでご公務に戻られました。」
アニーはそっけなく返した。
「そ、そうだったのか、ごめんなー。」
エミリーもとい栄二はヘラヘラ笑いながら返した。(全く…どうなっているんだ?)
栄二はエミリーの体の中で困惑していた。
「これじゃ、緑の読んでいた小説と一緒だな。」
エミリーはの中の栄二は呟いた。
周りを見渡すと目の前に雪を被った大きな山があり、雄大な自然を感じさせた。
気がつくとアニーが見えなくなっていたので、エミリーはずぶ濡れの服装でアニーを追いかけた。
小高い丘を駆け上がると、そこには広い庭があった。様々な花々が咲き乱れていた。
広場のような庭には様々な花々が咲き乱れていてさしずめ、自分が不思議の国のアリスのでもなった気分だった。
「なんだぁ?この豪華な庭は?」
エミリーもとい栄二は驚いた。それと同時にここは日本ではない世界、いわゆる異世界と呼ばれている世界に来てしまったのかもと思った
「やはりエミリー様は自立心旺盛ですね。両親もお呼びになっていたおられます。」
アニーは両親のいる部屋に案内して。
そこはいわゆる白亜の豪邸というあろう。
エミリーは部屋の豪奢な装飾品を眺めていた。
(何もかもが、えらく高そうなものだ……。なんだここは……)
「エミリー、どこに行っていたんだい?」
エミリーの後ろから、低くて威厳のある声が聞こえてきた。
「誰だ?お前は?」
エミリーが口に出すと
「おやおや、エミリーらしくないなぁ。君の父親だよ。」
エミリーに肩を叩いて来た人物は、口髭を生やし、スーツにループタイ〜付けていた
「まぁ、名前をお忘れてしまったのですか?」
アニーが呆れながら話し始めた…
「クラウス公爵様です。」
「クラウス公爵……?」
エミリーはまた困ってしまったようだか。
「クラウス・ロゼッタ、君の父親だよ。
そのスーツを着てループタイをした男性は軽く微笑んだ。
「……クラウス公爵は緑から聞いたことないんだよなぁ。」
エミリーは自分の部屋にアニーが案内してくれて水浸しの服を着替えながら考えていた
すると、コンコンと自分の部屋をノックする音が聞こえた。
「エミリー、入るわよー。」
優雅な言葉と共に入って来たのは上品で優雅な女性が入ってきた。
「ああ、入ってくれ。」
エミリーというか栄二はいつものクセで口が開くなっていた。
「あら、エミリー?いつそんな言葉を覚えたのかしら?」
その優雅な金髪にウエーブがかった髪の紫の瞳を持つ女性は目を丸くした。
(確かに……この異世界では使わない口調なんだろうか……)
皆の反応に栄二は戸惑う。
アニーがまた慌てた様子で来た。
「テレサ様ですが」
「?テレサ様って誰だよ!」
栄二はいつもの調子で返してしまった。
「まぁ、あなたのお母様でございます。テレサ・ロゼッタ様です。」
「テレサ……ロゼッタ……。」
緑から聞いたことない名前だ。緑は全部読んでいないのだろうが。
それとも、その範囲ままで伝えなかった事がと思った。
テレサは優雅な見た目にふさわしレースが沢山使われた聞いのドレスを着ていた。
胸には大きな何カラットもありそうなダイヤモンドのようなものを付けていた。
「エミリーちゃん、どこで覚えてきのかしら?その言葉?いつもと違うのに。いつもの口調と違うわよ。」
「これは……いや、街で歩いていたらこの言葉を覚えて……」
エミリーがしどろもどろしていると母のテレサはその話を聞いていた眉をひそめた。
「ロゼッタ家の為に、しばらくは街に出歩かないでくださいね。」扇で口を隠しながらエミリーの部屋から去っていった。
(うわーこれはとちったか。)」
「それにしても、あの母親まじで怖いなー。」
エミリーは思わず吐き出してしまった。
見た目の割には野心に満ちているといえか目の中にある物が向こうの世界にいた時の別物というか。
「今まで、色んな奴に会ってきたけど目がギラギラしているというか……。」
エミリーはぶつぶつ呟いていた。
(まさかこんな世界だったとは緑もよく読んでられるなぁ。)
壁に寄りかかりながらエミリーは溜め息をついた。
この1日に色んな事が起こりすぎた。
「とりあえず寝るかぁ。」
エミリーもというか栄二は考えていてもしょうがないと寝ることにした。
ベッドにエミリーもとい栄二が移動すると栄二はますます驚いた。
いわゆるお姫様ベッドで天蓋付きのベッドなのだ。
「こんなの、向こうの世界じゃ見たことねぇぞ……。」
と言いながら、ベッドのマットレスを両手でぎゅぎゅっとと押しながら感触を確かめていた。
「しかもふわっふわっとしてるぜ。」
栄二は触りながらこの異世界に来てからの目まぐるしい数時間を思いました。
(こんな人に会うなんて思っても見なかったな……。)
エミリーはベッドの寝込んで空を天井を見上げた。
高い天井は、少しエミリーの中にいる栄二を不安にさせた。
どれ位経ったのだろうか。
ふと外を眺めると外は真っ暗になっていた。
「こんに真っ暗になるまで横になっていたのがか。」
楕円形の窓から見える外は昼の鮮やかな庭から一変艶やかな感じすらした。
「部屋以外も探索した方のがいいのか?」
テレサの発言を見るに自分勝手に街を出歩くのは止めるぺきだろう。
エミリーはがガチャリと真鍮のドアノブの開けて部屋よ外に出るとそこには長い廊下が伸びていた。
赤い絨毯が敷いてあって、歩くとフローリングの歩いていた自分の足には歩くのが難しかった。
途中侍女やらとすれ違ったりして、その侍女さん達に何度も部屋に戻されそうになったがとりあえず両親のおる部屋に近づいたが、ふと考えた。
(このまま、ドアを開けても意味はないからなぁ……それならば、ドアに耳を押し付けて聞くだけでも違うか。
エミリーはそーっとドアに聞き耳をたてた。
『あのエミリーが街に行ってたんだって?』そえ話しるのはクラウス公爵。
『全く困りますよ。街なんて庶民やらのは下賤のものしかいませんのに……。』
『テレサ!君はその考えを改めないのか?』
『あら、本当の事を言ったまでよ。』
テレサは扇で唇を隠してフンッと鼻を鳴らした。
『そういえば!レオナルド王子の話によると、山の麓付近で大きなダンジョンが見つかったらしい…。そこには多分竜の住処たろうという話だ。』
(ダンジョン……なんだそれ?)
エミリーはもっと聴きたくて耳をドアにきゅと押し当てた。
『それで……その竜の住処のあるダンジョンに誰かを向かわすつもりなのですか?』
テレサは、話を聞いて少し考えた。
『ならば、賞金稼ぎ(バウンティハンター)達に任せましょう。彼らなら、命なんぞゴミ当然ですわ。』
テレサの扇がジャッと閉じる音が聞こえた。
(ダンジョンなんて、緑の話には出てこなかったぞ!)
エミリーはびっくりしてドアに頭を思い切りぶつけてしまい、大きな音がした。
『誰だ?』
クラウス公爵が叫ぶと、エミリーは必死に声を繕って、こう話した。
「エミリー、夜中に起きてしまってお父様とお母様の声が聴きたくてここにいましたの。どうかお許しください。」
エミリーはしおらしく謝りながら、その場をダッシュで逃げた。
「エミリー!何があったんだろうね。」クラウス公爵か困った顔をした。
「アニー曰く、レオナルド王子とのデート中に、川で溺れたらしいですのよ。」テレサは溜め息をつあれだけお転婆なのは困るな。いた。
「元気なのはよろしいが。」
クラウスはやれやれと言った顔をしていた。
エミリーの話を両親がしている最中たか、エミリーは両親に気づかれてしまったので仕方なく自分の部屋に戻った。
この広いお屋敷て全力て走った為か息切れがしていて、動悸も激しかった。
「全く嫌にになっちまうぜ。」
栄二になって思わず言葉が出た。
エミリーはまた寝っ転がった。
「ダンジョンって言ってたよな。そんな所かあるなんてここは完全に日本じゃねぇな。」
エミリーは天井をみあげて、考える。
(竜がいるとも話していたよな…俺がイメージするような龍ではないんだよなぁ。)
エミリーの中の栄二は長くてヒョロヒョロして、雨を降らしてくれそうな龍を思い浮かべた。
それに、街すらも理解出来てない状態でダンジョンまで行こうなんて、よくよく考えたらかなり無謀である。
そうこう考えているうちに夜が更けていってしまったのか、鳥のさえずりと共にの朝日が昇ってきていた。
(ここには、時計がないんだな……。)
エミリーは不便そうにベッドから立ち上った。
(しかし、昨日の1日だけでも酷い目にあった。)
何度も寝ても変わらないあたり、これは現実なのだろう。
栄二はこの世界てはエミリーロゼッタで、公爵令嬢をしているのまでは分かった。
この世界はダンジョンや王族のいる世界なのも理解出来た。
それぇもこの世界がどうなっているのかはまだ分からない。
(仲間達すらもいないからなぁ…。)
ふと昔の事をうつらうつら考えていた。変な寝方わしたせいか頭がぽーっとしてしまう。
「まじで、時差ボケみたいだな……。!」
異世界で時差ボケなんてあるのだろうか。そう思いながらベッドから立ち上がる。
するとアニーが駆け込んで来た。
「何があったんだ?アニー?」
「エミリーお嬢様、レオナルド王子様が国民のお触れを出したそうです。」
「何のお触れなんだ?」
エミリーは思わず問い詰めた。『山の麓の竜のダンジョンを攻略した者に金貨1000枚を褒賞金として渡す。』
アニーはそう話していた。
「ダンジョンの前情報も何もないのにそんな高額賞金……。」
なんて馬鹿な事をとエミリーは言いかけた。
「竜の巣を何も知らない方々が攻撃する事になるでしょう。」
アニーはエミリー達の命を最優先にに心配していた。
『そこまでの賞金出したのね。』
テレサが現れて、アニーの話を聞いていた。
「レオナルド国王にとっては、あのお触れを出すのが躊躇われた(ためらわれた)ようですね。」
アニーにとテレサは話合っていた。
「国王はダンジョンの事を軽視し過ぎなのでは!もしも竜が目覚めて街に下現れたら……。」
アニーは心配していたが、テレサは動ずることもなく、こう話していた。
「その時には国王軍の出番なのですから、私達の判断する事ではございませんわ。」
テレサは冷たく言い放つ。
「竜が大暴れする可能性は?」
クラウス公爵が現実的な問題を話した。
確かに素人集団では竜の対して何も出来るわけではないのだ。
「教会の司祭達が文献で調べております。」
アニーがそう答えた。
「なるほど。あのダンジョンに対する文献が少ないと言うことね。」
テレサは眉をひそめた、
「なら、なおさら鉄砲玉としてダンジョンに派遣すべきでは?」
「調査兵団の方がより安全だと思われます。」
アニーは賞金稼ぎ達を出して無駄な血を流す事に心配していた。
「数十年分の文献のはダンジョンは載っていなかったそうです。」
「ならば、数百年、数千年単位か?」
クラウスは考えた。
「国立図書館にも無さそうな文献は調べてなさそうだな。むしろ絵巻とか国宝のなっている物を詳しく調べよう。」
クラウス公爵は、大変だと思った。
その様子を見ていたエミリーは思わず腕を組んで考えた。
エミリーは両親が見えない所で独り言としてしまう呟いた。
「まさか、王子が人の命の対して何とも思わねぇ奴だったとはな。」
体を存分に壁に寄りかかりながら呟いていた。
「他に王子の噂とか無いのか。」
一人では何も出来ずに忸怩たる思いでエミリーはいた。




