第40話
止まっていた。
そのまま、
動かなかった。
何も決められなかった。
気づいたときには、
何も残っていなかった。
役割も、
目的も、
形も、
なかった。
誰でもなかった。
抜け殻だった。
それだけだった。
小林は、
壊れていた。
前と同じではなかった。
戻らなかった。
それを見た。
そのまま受け取った。
残っているものを、
探した。
多くはなかった。
一つだけ、
残っていた。
終わりだった。
それだけだった。
それを選んだ。
他に、
なかった。
中は、
静かだった。
ほとんど、
何もなかった。
でも、
一つだけあった。
泣いているものがあった。
消えなかった。
それを見た。
そのままにできなかった。
それでも、
進めた。
それでいいと思った。
それしかないと思った。
途中で、
止まった。
体が止まった。
思っていたよりも、
怖かった。
強かった。
そのまま、
崩れた。
終われなかった。
そのまま、
残った。
それから、
変わった。
怖くなった。
前とは違っていた。
終わりが、
遠くなった。
そこで、
見た。
残っていたものを、
もう一度見た。
泣いているものを、
見た。
前とは違っていた。
よく見えた。
終わりを求めていなかった。
消えることを、
望んでいなかった。
ただ、
求めていた。
そのままで、
いていい場所を、
求めていた。
それを、
理解した。
少しだけ、
わかった。
終わりでは、
満たされないと思った。
それでは、
足りないと思った。
そこで、
変えた。
考えを変えた。
必要なのは、
終わりではないと思った。
残ることだと思った。
そのままで、
残ることだと思った。
受け入れられることだと思った。
それを、
選んだ。
それだけだった。




