第22話
外で過ごす時間が増えた。
昼も、
夜も、
外にいた。
最初は、
時間が過ぎるだけでよかった。
歩いていれば、
それでよかった。
でも、
それだけでは足りなくなった。
腹が減った。
最初は、
少しだけだった。
我慢できると思った。
でも、
続かなかった。
何も食べないまま、
時間が過ぎた。
次の日も、
同じだった。
腹は、
そのままだった。
そのうち、
それしか考えられなくなった。
歩いていても、
同じだった。
止まっていても、
同じだった。
何をしていても、
同じだった。
ある店の前で、
少し止まった。
食べ物が見えた。
それだけだった。
しばらく見ていた。
理由は、
よくわからなかった。
ただ、
見ていた。
中に入った。
特に何かを決めたわけじゃなかった。
そのまま入った。
手に取った。
軽かった。
そのまま、
持ったまま歩いた。
誰も何も言わなかった。
そのまま外に出た。
少し離れたところで、
止まった。
手に持っていた。
それを見た。
少しだけ考えた。
でも、
よくわからなかった。
そのまま、
食べた。
味は、
よくわからなかった。
でも、
腹は少しだけ楽になった。
それでよかった。
それだけだった。
そのあと、
少しだけ考えた。
同じことをすればいいと思った。
それでいいと思った。
それからは、
同じようにした。
それで、
困らなかった。
何もしていないときでも、
中で何かが叫んでいた。
前よりも、
少し大きくなっていた。
それでも、
外には出さなかった。




