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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第十四章 定期公演 ~ Monthly Party 2024 -25~ #11編

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第127話 マキカエレイ特別配信 その27~あれから30年の月日が経ちました

「レベル44か。アイテムのドロップもだいぶ減ってきたね」


 そろそろ本気で蜘蛛の巣穴に立ち向かわなければ。


「シャドウスパイダーからのドロップ品は……ランタンが10個、ガソリンタンクが21個か」


 これでいけるものなのかな。

 多いのか少ないのか、何もわからない。


(さっそく巣穴を攻撃しますか?)


「そうだね、このまま産まれてくるシャドウスパイダーを倒し続けても、アイテムは出にくくなっているし、レベルも上がらないだろうから、そろそろ潮時かな」


 まあガソリン作戦が失敗したとしても、もうシャドウスパイダーは余裕で倒せるから何も怖くはない。奥からボス的なのが出てきたりしなければ……。ボスか……卵産んでいるのってダンジョンボスだったりするのかな……。


(それでは公式ホームページ、SNSなどで全面的に告知を行いますのでしばらくお待ちください。スタートは21時でいかがでしょうか?)


「公式で告知するの⁉ ボクがゲームやっているだけなのに?」


(かえでくんが世界を守っているところを全銀河のみなさんに見てもらいたいです)


「ゲームの世界すら守っていないんだけどなあ」


 まあ、ゲーム外のことはレイにお任せ。

 ボクが今何を言っても、外の世界に干渉することはできないからね。早く帰りたい……。


「じゃあしばらく休憩か。スラッシュ! 食事休憩にしようかな。さっきドロップしたダブルチーズバーガーとコーラのセットを♡」


 超レアアイテムだぞー♡


“ずるいぞ”

“ダブチよこせ!”

“今日はマック行くか”

“俺はバーキン”

“モス”

“佐世保バーガー”

“まだ仕事中だぞ!”

“仕事中に配信を……?上司さーんサボってまーすw”

“うわ、おまえらウーバーでマック注文し過ぎw”

“配達の人かwお疲れ様ですw”

“楓が経済を回しているwww”

“この配信見てる人意外と多いのな”

“過疎の時間でも5万はいるからな”

“なんか変なのw”

“楓がワチャワチャしているだけなのにな”

“だがそれが良いw”


「あのさー、休憩中でもキミたちのコメントは全部聞こえているからな?」


 システム側で上位チャットだけ拾ってくれるから、ホントに全部かはわからないけどさ。まあでもだいたい全部だよ。


「たくさんの人が見てくれているのはうれしいよ。いつ帰れるのかわからないけれど、早く地球に戻れるようにがんばるわ……」


(かえでくんは帰りたいんですか?)


「そりゃさすがにもう何か月? ずっとこの中で生活しているからね……」


(ゲーム内ではHPが回復すれば睡眠は不要ですから、時間の感覚がなくなってきているかもしれませんね。あれから30年の月日が経ちました)


「えっ⁉」


 30年……⁉

 初心者ダンジョンに入って数日のはずでは⁉


“わしらも年を取ったのぉ”

“ばあさんや飯はまだか”

“じいさんたら、2年前に食べたでしょ”

“即身仏かな?”

“≪初夏≫30周年記念ライブ楽しかったのじゃ”

“草”

“30年はがんばりすぎw”

“楓が信じ始めているぞw”

“ホントかわいい”

“#かえでくんかわいい”


「え、30年ってウソなの……? まさか騙された……?」


(ちょっとした冗談です。まだ4か月しか経っていません。もう少しで今年も終わります)


「びっくりさせないでよ……。って、4か月も⁉ そっちも冗談、だよね?」


 ね? まだ3日くらいなんでしょ?


(予定通りなら、あと2か月でまきさんも帰国されますね)


 これはマジなの……。

 え、じゃあメイメイの誕生日がもうすぐ⁉

 あー、生誕祭の配信がああああああああああ!


(大丈夫です。かえでくんダミー人形が代わりにマネージャーを務めてくれています)


「ダミー人形……?」


(師匠が開発したかえでくんそっくりの人形です。受け答えも、食べ物の好みもかえでくんそっくりです。今のところ身近なスタッフ以外には、かえでくんが入れ替わっていることはバレていません)


「いや、それはどうなのかな……」


 それって人形……ですかね? ボクの脳のバックアップデータから作り出されたAIプログラムだったりします?


『ゲーム世界に入った楓ちゃんと、ゲーム世界に入らなかった楓ちゃんifってところかな~。そこで運命が分岐しているんだよ』


 あ、ルーナちゃん。

 運命の分岐って……?


『運命の選択によって世界は分かれたんだよね。平行世界とでも言うのかな。つまり零ちゃんがダミー人形って言っているのは正しくなくて、どっちも本物。つまり同一人物ってこと~』


 どっちも本物って……。ボク、一度もそんな大それた選択をした記憶がないんですけど……。


『そうだね~。そういう意味ではこっちの世界がifなのかな。あっちが本史の楓ちゃんかも』


 どういうこと……。

 ボクはニセモノ?


『大丈夫大丈夫。良い感じのところまでゲームを進められたら、こっちで記憶の統合はしてあげるから。今のところ、わたしと零ちゃんの2人が、どっちの世界の楓ちゃんも観測できているから平気だよ』


 もう何を言っているのか理解が追いつきません……。


『とにかくがんばって! 世界を救えば一度クリア扱いになるからね!』


 ホントに世界を救わないといけなかったんだ……。

 何もわからないけれどがんばるしかない……。


 地球に帰りたいよぅ。


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