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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第十四章 定期公演 ~ Monthly Party 2024 -25~ #11編

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第121話 マキカエレイ特別配信 その21~スローリーピンクベアの平均HPは250です

「これで1階層のマップも全部埋まったね」


 1時間くらいは歩いたかな。

 けっこう広かった……。


「1階層を踏破してもレベルアップはなし。やっぱり自分よりも強い魔物を倒さないと経験値は溜まりにくいのかな」


(弱い者いじめをしてたまる経験とはなんでしょうか?)


「弱い者いじめって……言い方がちょっと……」


 向こうから襲ってくるから仕方なく倒しているだけですよ。専守防衛は弱い者いじめとはちょっと違うのではないかと。


“楓が格下相手に無双している件について”

“だがそれが楓っぽくていい”

“弱い者いじめで小銭稼ぎw”

“リアルだなあw”

“ずっと1階層に引き篭もって外に出ないほうがリアル”

“風が吹いてきた……”

“食べ物が出てこないし、そろそろダンジョン飯か?”

“ハラペコで目が回ってきた……”


「そうだよ、それ。宝箱から食べ物出てこないじゃん……。ほとんど銀貨と銅貨だし、あとは未鑑定の謎の草だけ……」


 お腹がすいたのは多少ガマンできるとしても、さすがにのどの渇きはどうにかしたい。


(かえでくんのレベルは22です。レベル22以上の魔物を倒すと宝箱のドロップ率が上がります。レベルが同じなら2倍、+1なら3倍、+2なら4倍と増えていきます。レアリティーの高い宝箱がドロップする確率も増えていきますので、できるだけレベルの高い魔物を倒すようにしてください)


「そうすると食べ物が出る確率も上がる?」


(ランダム抽選なので必ず当たる保証はありませんが、良いアイテムを手に入れられる可能性は上がりますね)


「なるほど……」


 やはりここは危険を冒してでも2階層に下りて魔物を倒すべきか。


「いざ、食べ物を求めて2階層へ! いくぞー! うぉぉぉぉぉぉぉ!」


 こうなったら勢いだ!

 ダッシュで階段を駆け下りてやるぜ!



* * *


「チィタマーーークローーーーーースラァァァァァァァァッシュ!」


「チィタマーーークローーーーーースラァァァァァァァァッシュ!」


「チィタマーーークローーーーーースラァァァァァァァァッシュ!」


 ヤバい……2階層に下りた途端、レベル30の魔物が強すぎる……。ぜんぜんダメージが与えられないぞ……。


「このスローリーピンクベアって、ホントにレベル30だよね?」


(そうです。倒せればきっと良いアイテムが手に入ると思います)


 倒せれば……。

 倒せなければボクは死ぬ。


 2階層への階段を下り切ったら、階段が消えたし。もう上層階へ戻ることはできない……。そして後ろは壁。


 倒せなければボクは死ぬ。


「チィタマーーークローーーーーースラァァァァァァァァッシュ!……はぁはぁはぁ」


 スローリーピンクベアは、ゆっくりもっさりした動きだから助かっているけれど、 こちらの攻撃は一切通っていないように見える。まったくの無傷って雰囲気だね……。まだリトルマウスも硬かったけれど、あれはまだダメージを与えている感じはあった。


 このままだとまずいな。

 じわじわと壁に追いやられている……。しっかし圧力がすごい。動きが遅いから逃げることはできるだろうけれど、ここで逃げたとしても、ほかの魔物と遭遇して囲まれたりしたらもっとピンチになるし、1体に集中できるうちに何とかコイツを倒してレベルを上げないとこの先がきつい……。


(かえでくん、どうしても魔物が倒せない時には『銭投げ』を使ってください)


「銭投げ⁉」


(モンスターに対してコインを投げつけると、銅貨なら100、銀貨なら1000、金貨なら10万の固定ダメージを与えられます)


「そんな隠し技が! ちなみにこのスローリーピンクベアってHPいくつくらいなの⁉」


 コインの固定ダメージがどれくらい有効なのか……。


(スローリーピンクベアの平均HPは250です)


「おお! 銭投げで行けそうな範囲だ! さっそく試そう!」


 今いくらあったっけな⁉


(銭投げを使う際に注意が1つだけあります)


「何かな⁉ ちゃんと教えて!」


 後出し情報で大ピンチになりたくないからね!


(銭投げで魔物を倒すと、経験値は手に入るのですが、アイテム取得の権利が失われます)


「宝箱が出ないってことか……」


 それはだいぶ痛い……でも、今はレベル不足でまったくダメージを与えられていないから、とにかく目の前のスローリーピンクベアを倒すのが先だ。なんなら、しばらく銭投げでレベルだけを上げて、通常のスキルでも2階層の魔物を倒せるようになってから、宝箱を狙ったって良い。


「今はとにかく銭投げで倒すよ!」


 HP250なら銅貨3枚でいけるはず!


「銭投げーーーーーー!」


 いっけー! 銅貨3枚!


 ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉくまぁぁぁぁ。

 

 銅貨が着弾した直後、スローリーピンクベアはうめき声とともに光のエフェクトになって消えていった。


「やったぜ!」


(テレレッテッテッテ~。かえでくんはレベル23になりました)

 

 銭投げ最高!

 有り金がそこを尽きるまで、銭投げでレベルを上げるぞ!


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