表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第十四章 定期公演 ~ Monthly Party 2024 -25~ #11編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

758/769

第55話 法律の範囲内で楽しむだけ?

 アイマスクをつけて車に乗せられて――。


「だからどこに連れていかれるの⁉」


 いい加減このパターン嫌だーーー!


「かわいいかわいい子猫ちゃん。今夜は寝かさないぜ」


「ぜ☆」


「ひっ!」


 両側から耳たぶを噛んでくるのはやめれ!

 アイマスクで見えないんだから、不意打ちはダメでしょ!


「カエデちゃん、真っ赤になってる~。ホントかわいい! ねぇ、もうホントに食べて良い⁉ もうガマンできないかも! 誰も見てないし、良いよね⁉」


 ダメに決まってるでしょ。

 誰も見ていないって、普通に隣にナギチがいるでしょ。あと運転している誰かさんも? これってタクシー? それとも会社の車?


「ひぃっ! 誰だ⁉ 今首筋を舐めたヤツは⁉」


 だから不意打ちはやめれ!


「カエちゃんの汗ってなんでこんなに甘いの? お砂糖よりも甘い☆」


 ナギチか……。


「どれどれ~? ペロッ!」


「ひっ!」


 このやたらと体温が高い舌は……ハルルのだ!


「ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ」


「ちょ、こら!」


 そこは首じゃない!

 鎖骨の沿って舌を這わせるんじゃない! マジでくすぐったいからやめて!


「ちょっともう無理かも……んっ」


 いや何が無理なの⁉

 今の「んっ」は何⁉ ボクの見えないところで何が起きてるの⁉


「はむ☆」


 髪の毛を齧るな!


「ペロ」


 内ももはホントダメ!


「かぷっ☆」


 肘の余った皮のところを齧るんじゃない!


「モミッ」


「きゃっ」


 声出ちゃったじゃん……。

 遠慮なしか! ダイレクトにそれはダメでしょ……。親しき中にも礼儀あり!


「モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ」


「ちょっ! ハルルやめっ! ナギチ止めてぇぇぇぇぇぇ! ハルルが完全に壊れた! ダメッ!」


 馬乗りになって両手で!

 シートベルトとか、完全に外してるでしょ!

 倫理的にもダメだし、交通ルール違反でもあるから!


「かぷっ☆」


 おまっ! ナギチもか!


* * *


「さあついたわよ~」


「ついたついた~☆」


 ボクにつけられていたアイマスクが外される。


「おいこら……。なにごともなかったかのように車を降りようとしているんじゃないよ……」


「ん~、新鮮な空気! カエデちゃんも早く外に出なよ~」


「私は帰ってきた☆」


 無視かよ。

 車内で完全に一線を越えたいたずらをされたわけですが? 目的地に到着したらなかったことにしようとしていませんかね?


 そっちがそういう態度なら、ボクも突然揉むぞ?


「ギャラクシ~~~~~~~~~~☆」


 ナギチが大声で叫ぶと、遠くの山にぶつかって、やまびこが返ってきた。


 そう、ここは山の中にある会社の私有地。

 ボクが拉致されて連れてこられたのは、『ハルサクメイナギウミ一生アイドルしますドーム』だった。


 もちろん今日はライブの予定もないわけだけど。

 ここでハルルとナギチの誕生日のお祝いをするってことなのかな。

 しかも泊まりっぽいことを言っていたよね……。

 

「みなさん、おまちしていました」


「がぅ~!」


 レイと花子がドームの正面入り口から姿を現した。


「レイさんの差し金ですか……」


 なんかおかしいとは思ったんだよね。

 ボクが拉致されて車に乗せられているのに、レイが何の反応も示さず、助けにも来てくれなかったもんね。


「わたしはお金をいただいてお仕事をしているだけなので何もやましいことはありません」


「そうなんだ? ホントにやましいことがない人は、自分から『やましいことがない』なんて言い出さないし、そんなあからさまに目をそらしたりはしないものだけどね?」


 な~、花子?

 レイはお金でボクを売ったのかな?


 って、お前その後ろに背負っているのは⁉

 

「高級ドングリセット! まさか……お前もボクのことを売ったのか⁉」


「が、がぅ! がぅがぅ!」


 いや、必死に隠さなくて良いから。そのドングリを寄越せってってことじゃないよ。


「契約書も作ったし、24時間はカエデちゃんを好きにするんだから!」


「好きにしちゃう☆」


 契約書って……。

 それ誰と交わした契約よ?

 当事者のはずのボクがノータッチなのに?


「はるさん、なぎささん、くれぐれも……」


「大丈夫~。無茶はしないよ。残るような傷もつけないし、カエデちゃんが嫌かるようなこともしない。ちゃんと契約は守りま~す」


「法律の範囲内で楽しむだけ☆」


 ふーん?

 拉致してドームに連れてきて、法律の範囲内ね?

 アイマスクして、馬乗りになって、揉んだり齧ったりしてきて、法律の範囲内ね?


 ボクの知っている法律とはずいぶん違いますなあ。


「それではパーティー会場はこちらです。本日はこころゆくまでお楽しみください」


 レイに促されて、ドームのエントランスへ。


 パーティーかあ。

 お腹空いた気がするなあ。

 何を食べさせてもらえるんだろう。

 

 そんなのん気なことを考えながら、気軽にこの施設に足を踏み入れたことを――ボクはすぐに後悔することになる。


 今ひっそりと、『24時間耐久? 新垣春&水沼渚~生誕祭2025☆カエデ好き放題スペシャル~』が開幕したのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ