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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第十四章 定期公演 ~ Monthly Party 2024 -25~ #11編

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第40話 ユエユエにドッキリを仕掛けられた記憶?

 いたずら……。


 なんか今、記憶の扉を開いたような気がする。


「そういえば、ユエユエにドッキリを仕掛けられたことがあったな……」



 ライブのコーナー企画案の検討と、外部案件の調整と、次回公演のチケット販売準備と、CDジャケット写真の確認とスケジュール調整……仕事がパツパツでオフィスに泊まって3日目の早朝。


「七瀬さ~ん。お休み中ですか~?」


 美月の囁き声がでぼんやりと目が覚める。

 薄目を開けるも、辺りは薄暗かった。まだオフィスには明かりがついていない時間か。


 返事をしようと身じろぎ……できなかった。体は石のように重く、即座には動いてくれない。デスクで寝てしまったせいで、どうやら姿勢が固まってしまったらしい。


「あれあれ~? お寝坊さんかな~? もう朝の5時ですよ~。もう少しで朝日も昇りますよ~」


 耳をくすぐる美月の声。

 

 5時かよ……。

 もうちょっと寝かせてくれ……。

 

 俺は起き上がるのをやめてもう一度睡眠の態勢に入った。

 なんかもう、このままだと死ぬかもしれん。


「七瀬さ~ん? ホントに寝ちゃってるのかな? お~い、お~い、カエく~ん? 熟睡ですか~?」


 誰がカエくんだ。

 聞こえているぞ……。


 とツッコむ気力もないくらい体力が……。ダメだ、寝る。


 意識を手放しかかったその時だった。


「カエくん昨日も徹夜かな? くちゃい。お風呂入ってないな~。ふふふ、今日もくちゃいな~♡」


 首筋に吹きかけられる鼻息で再び意識が覚醒しかかる。


「んん~、首は70点くらいかな~。頭は……くちゃっ! これは90点あげちゃおう! 耳は……ん~脂っぽい! おじさんだ!」


 何の評価なんだ……。

 臭い臭いって、そりゃ徹夜で仕事していたから……早めに起きてシャワーでも浴びるか。シャツの替えはまだ買い置きあったかな。


「起きませんね~。熟睡している様子ですね! ではでは、今日のカエくんチェックは~、禁断のあそこにトライしちゃいたいと思います! ついでにペロリ。ん~マイルド!」


 首筋を舐め……た?

 いや、気のせいか?


 ダメだ、体が動かない。

 まるで金縛りにあっているかのようだ。


 ああ、ということは、これは夢か?

 何だ夢か。


 おやすみなさい。


「うう~ん、うつ伏せだとチェックしづらいな~。仰向けになってくれないかな~」


 デスクに突っ伏しているのにそれは無理では。

 夢の中だからなのか、美月がちょっとおバカさんになっている気がする。もしかしたら、これが俺の理想とする秋月美月像なのか? 普段のかっちりした姿よりも、少し抜けているほうが新たなファン層を獲得してさらに人気が出る、そう思ってしまうことは確かにあるが……。


「体の向きを変え……重くて無理か……」


 寝ている人間の体は弛緩しているから、見た目よりも重く感じるものらしいからな。まあ、たとえ起きていたとしても、美月の細腕じゃ、俺の体は持ち上げられないだろうがね。


「面倒だから服を破いちゃおう!」


 えっ?


「助手くん、メス。『はい、先生』ありがとう。助手くん、汗。『ペロリ。芳醇な香りです!』おいおい、それは先生の仕事だぞ!『手術にお忙しそうでしたので代わりに舐めておきました!』そうか、それは殊勝な心掛けだね」


 助手? なんだ……? 1人コントが始まったか?


「では一気に解剖してしまおう。それ~!」


 美月の元気な掛け声とともに、背中に違和感を覚える。

 はらりと広がって腕に引っ掛かるYシャツ。

 ひんやりとしたクーラーの冷気が、背中にダイレクト当たる。


 もしかして……シャツを切られたのか? 

 ウソだろ……。


「わ~お。カエくんのセミヌード完成♡ エッチぃですよ~。一眼レフで押さえておこ~。ん~、光が弱い! 助手くん、ライト!『先生、電気をつけたら起きてしまいます』そうか、仕方ないな。赤外線カメラにしておこう」


 また1人コント……。

 

 そして連写でシャッターを切る音が。


「ではチェックを開始します。腕をちょっと失礼して……禁断の脇の下チェック! ぬわ~! これは……! 強烈過ぎて死んじゃうっ! スーハースーハー! あ~、ここは天国なの~?」


 おい、マジで止めろ!

 夢でもやめてくれ!

 俺の美月にそんなキャラ崩壊みたいなことをさせないでくれ!


 くそっ、体も動かないし声も出ない。どうなっているんだ⁉


「もうここまできたら……いっちゃっても良いかな……」


 何を……?


「今日ですべてが終わっても良い! やっとつかんだチャンスなんだ!」


 打倒海〇!

 じゃなくて、何をする気なんだよ⁉


「秋月美月、逝きます……」


 おい!「いく」の漢字……絶対ヤバいほうのいくだろ⁉


「助手くん、すべてを切り裂く次元刀を。『はい、先生。本当によろしいんですね?』……ああ、私は逝く。限界の向こう側へな……。天翔ける天使の微笑み~! とりゃぁぁぁぁぁ! 左足は前!」


 そして俺は……生まれたままの姿になった。



* * *


 んー、そのあとのことはよく思い出せないや。

 結局テレビの企画でもなんでもなかったんだっけか?

 変な記憶を思い出しちゃった……。


 ユエユエってあんな感じだっけ?

 やっぱりあれは七瀬マネージャーの夢だったのかな?


 まあそりゃそうか。

 どっちかっていうとニオイを嗅いで喜ぶのはボクのほうの性癖……。はっ⁉ つまりこれは七瀬マネージャーの願望!


「いや、それは記憶と関係なく、楓自身の特性だよ」


 そんな気はしてました!

 勝手に匂いフェチに育ってすみませんでしたっ!


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