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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第十二章 定期公演 ~ Monthly Party 2024-25 ~ #9編

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第12話 ナギチが最近出世して給料が上がったってホント?

 そんなこんなでナギチとハルルの掛け合いを眺めながらゆっくりと歩く。

 気づけば昨日ぶりの『朋月神社ほうづきじんじゃ』はもう目の前だった。


「おーい、2人とも。神社の入り口、通り過ぎているから。こっちだよ。この路地を入ったところだから」


「「は~い」」


 先を行っていたナギチとハルルが仲良さそうに手を繋ぎ、小走りで戻ってくる。

 

「急ぐと転ぶからゆっくり歩いて!」


 慣れない草履で足が痛くなっちゃうからね……。

 ボクはもうすでにちょっと痛いよ。やっぱりブーツにしとけば良かった……。


「しかしこう、振袖姿の2人を見ると、なんだか姉妹みたいに見えるね」


 顔はぜんぜん似ていないけれどね。


「ふっふ~♪ 私、今年はお姉ちゃんキャラで行こうかな☆」


 ナギチが一度立ち止まってから、ハルルの正面に回り込む。腰に手を当ててハルルの顔を覗き込んだ。


「な、なによ?」


 ナギチの謎行動に若干警戒し、引き気味のハルル。


「ハ~ル~ちゃん! お姉ちゃんって呼んでもいいよ☆」


「それはちょっと……」


「ナギチ……イメージ的には逆だから……」


 残念ながらナギチにお姉ちゃんキャラは無理だよ。


「逆⁉ なんで⁉ 私のほうが背も高いし、年齢もお姉さんだよ⁉」


 そうだね。

 ハルルよりもナギチのほうが10cm以上も大きいし。年も1歳上だね。


「うーん、黙っていれば……ギリギリ、かな……」


「ギリギリ⁉ 私、しゃべったらダメなの⁉」

 

 ナギチが素で驚いた様子を見せる。

 むしろそこ、自覚なかったの?


「ナギサは天真爛漫なところが売りポイントだから、今のままで大丈夫よ」


「ハルにゃん……」


 やさしいフォロー。

 さすが≪初夏≫のリーダー。≪初夏≫のお姉ちゃん。


「しかしあれだね。最近のハルルはお姉ちゃんぽさが増したよね」


「そ、そう⁉ 私、色気が出てきちゃった⁉」


 一瞬にしてハルルの頬が赤く染まる。


「ごめん……そういうのじゃない……」


 残念だけど身長も伸びていないし、体形的にも……。

 でもそういう見た目の話じゃなくてさー。


「雰囲気っていうのかな。ほら、前ほどアドリブでバタバタしなくなったし、安定感が増したっていうか」


 みんなの下支えをする、良さを引き出すために操る、そんなイメージからずいぶん変わったよね。今は先頭に立ってみんなを引っ張っていっている、そんな印象を受けるよ。


「そう? 私、そんなふうに見えてるんだ……。うれしい……」


 ボクの言葉を噛みしめるようにハルルが呟く。

 そういう素直なところはずっと変わらないでいてね。きっとそこがハルルの1番の良さで、ファンのみんなも大好きなポイントだと思うから。

 

「ちょっとカエちゃん! 私は⁉ 私のことももっと褒めて!」


 ナギチはすーぐ自分の話題に持っていこうとするー。

 こっちはこっちで素直だからまあね。


「ナギチの良いところねー。なんかあるかなー?」


「宇宙で1番かわいい以外のことを褒めて☆」


 宇宙一を名乗ると、どこからともなくレイが現れて「なぎささんは宇宙で2番目です」って言われるよ?

 まあそれはさておき、かわいい以外を褒めるのかあ。


「お菓子作りがうまい」


「ほかのは~?」


「耳が大きい」


「う~ん、次!」


「髪が艶々できれい」


「手入れが大変だよ~。次!」


「最近出世して給料が上がった」


「なんでカエちゃんが知ってるの⁉」


 ふっ、ボクの情報網を舐めないでよね。

 そんなのもちろん――。


「レイから聞いた」


「え~! レイちゃんは何で知ってるんだろ~?」


「それはまあ……麻里さん経由じゃない?」


 普通に麻里さんがナギチの研究室のほうの上司なわけだし、給料も知っているよね?


「恥ずかしいよ~。教授のおしゃべりさん!」


 ボクだったら部下の給料をペラペラと人にしゃべっちゃう上司は嫌ですねー。内部通報とかしちゃったほうが良くない?


「ナギサ、出世おめでとう!」


「あ、ありがと!」


「ナギチ、出世おめでとう!」


「カエちゃんもありがと!」


 ボクはハルルと目配せする。

 アイコンタクトだけで2人の気持ちは一致したことを確認。

 あとは声を合わせて――。


「なんか奢って!」「もんじゃ焼き食べたいわ!」


 ぜんぜん合ってない。

 もんじゃ焼きはピンポイント過ぎて、打ち合わせなしに揃えるの無理じゃない?


「え~もう~☆ 学生の2人から頼られてお姉ちゃん困っちゃう♡」


 ここぞとばかりにお姉ちゃんキャラを……。

 お姉ちゃんならそこでクネクネしてないで、「もんじゃ焼き? 今から月島いくぞ☆」くらいのことは言ってほしいな。


「あとでお姉ちゃんのお部屋でもんじゃ焼きしようね☆」


 ああ、そうだった。

 ナギチは全部自分で作れちゃう人だった。

 たぶんお店に引けを取らないクオリティのものが出てくる。


「そうと決まったら、パパッと初詣済ませちゃいましょ!」


 パパッとって……。

 ハルル、それは神様に失礼だから。罰が当たるよ……。


「レッツもんじゃ☆」


 ナギチまで……。

 もう2人とも、芸能の神様にお祈りするのはどうでも良くなっていない?


「まったく……。じゃあ行こう。鳥居をくぐって坂を上っていった先が朋月神社ほうづきじんじゃだ……あれ? あそこにいるのは――」


 ウーミーと……ウタ?


 またあの2人の組み合わせ?

 仲良さそうに振り袖姿で自撮りツーショットを。


 事件の予感?

 ……サクにゃんも一緒にいたりする?


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