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ボク、女の子になって過去にタイムリープしたみたいです。最推しアイドルのマネージャーになったので、彼女が売れるために何でもします!  作者: 奇蹟あい
第十章 定期公演 ~ Monthly Party 2024 ~ #7編

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第20話 ここに水抜き穴というものがあるのです

「……えでくん、かえでくん」


 んぁ? レイ?


「かえでくん。起きましたか?」


 目の前が暗い。

 ああ、これはいつものレイのアイマスクか……。水着だからちょっと湿っていて……でも良い匂い……。


「もしかして、ボク気絶してた?」


 ウォータースライダーに乗って、90度の崖を降りた……あとの記憶がない。


「はい。突然気を失ってしまったので、わたしとはなこさんでかえでくんの体を押さえてなんとか無事滑り切りました」


「それはご迷惑をおかけしました……」


「がぅ!」


 花子がボクの肩を叩く。

 お前も怖がっていたのに無事だったかあ。強いね。守ってくれてありがとね。


「うん、もう大丈夫。2人ともありがとう」


 と、レイのアイマスクから顔をずらして、膝枕から起き上がろうと……あれ。体がだるい……。


「熱は引いていると思いますが、もう少し横になっていたほうが良いかもしれません」


「え? もしかして」


 気絶している間に2時間経った?

 首だけ起こして自分の体を見る。


 体、戻ってるじゃん!

 

「意識がない状態の時に体の再構成が行われているところを初めてみましたが、とても安らかな顔でした」


「ふーん。寝てるほうが再構成も楽ってことかあ。体が熱くなってから気絶するのが普通かと思っていたけど、最初から気絶状態か睡眠薬か何かで寝ている状態でもいいんだよね。なんかそういう成分入れられないか、麻里さんに相談してみたいな」


 薬を服用して、寝ている間にすべて終わるなら、今よりも楽に使えるようになるし。


「って、こんなところでボク裸に……裸になってないぞ?」


 あまりにナチュラルすぎて気づかなかったけれど、ボクはジャストフィットサイズのスクール水着に身を包んでいた……。


「かえでくんの着ているスクール水着は、とても伸縮性のある素材です」


「え、10歳の時と同じ水着? それはさすがに伸縮性ありすぎない? 何、これも普通の水着じゃないってこと?」


「かえでくん専用です。師匠が特別に作ってくださったのですよ。再構成の熱にも強く、体のサイズに合わせて伸縮する素材になっているそうです」


「うーん、その配慮はあんまりうれしくない……。もっとかわいいデザインとか……」


「師匠がおっしゃるには『旧スク水こそ至高』だそうです」


 あの人のこだわりは知らんわ。


「あ、もしかして、これって20歳の姿になっても……?」


「問題ないと伺っています」


 うーん。20歳の姿でスクール水着はきつい……痛い大人のコスプレ感がすごい。いや、今でも学校の授業じゃないのにスクール水着はちょっとあれな感じもする……。レイの下乳が見えている白ビキニは別の意味でやりすぎだけど。


「かえでくんもこの水着をつけたいんですか?」


 胸を持ち上げて強調するんじゃない。

 そういうのは持たざる者には眺めるだけの想像上の存在なのです。グラビアを見て、「すごいなー」って思うためのアイテムで、自分がどうこうなんて考えることはあり得ないのですよ?


「シリコンよりも目立たないパットを借りてきましょうか?」


「そんなのあるの……。ぜんぜんいらないけど」


 100%ニセの谷間を作って何が楽しいのさ。

 それならまだ手術か遺伝子組み換え的な何かをしたほうが……。


「師匠も常日頃から、『遺伝情報をほんの少し書き換えるだけだから痛くはない』とおっしゃっていますから、日替わりで『ある日』『ない日』をローテーションしても良いのではないでしょうか」


 そんなの倫理的にも良いわけないでしょ。

 着替えみたいに軽く言わないでよ。ボクは今を大事にしたいの。チーズやイソフラボンを摂取して、ちょっと成長してハルルと勝負しているほうが楽しいの。ズルして勝っても何にもならないでしょ。


「わたしはかえでくんに胸のサイズで負けてみたかったです」


「どんな願望なの、それ……」


「がぅがぅ!」


 花子がボクの指を引っ張ってくる。

 流れるプールに行きたいみたい。


「休憩ばっかりでつまらなかったよね。ごめんごめん。プール行こうか」


「また流れるプールにぷかぷか浮きましょう」


 レイもそう言って立ち上がる。


「かえでくん、浮き輪をどうぞ」


 と、すでにレイが浮き輪の中に入っているわけで……。


「もう10歳のサイズじゃないんですけど」


「すこしつめれば入れますよ」


 ちょっとお腹を引っ込めるレイ。

 でも1番出っ張っている胸がぜんぜん引っ込められていないから意味ないけどね。


「さすがにその浮き輪に2人は……」 


 満員のエレベーターじゃないからさ。


「一緒に入るのはいやですか?」


「嫌……ではないですけど……」


 もうそう言われちゃったら入るしか……。せまっ。ぎゅうぎゅうで着ぐるみに2人で入ったみたいな感覚だよ。いや、着ぐるみに入ったことないけど!


「楽しいですね」


「そ、そうだね……」


 後ろからボクのお腹に手を回さないでもらえます?

 くすぐった……ちょっと!


「何⁉」


 お腹に直接手の感触が⁉


「ここに水抜き穴というものがあるのです」


「え、何⁉」


 レイの手がボクのお腹を直接まさぐっている……⁉

 水抜き穴?


「旧スクール水着というのは、少しだぶついた素材でできているので、上から水が入ってしまうことがあります。その水がお腹の辺りに溜まってしまわないように、水が抜けるように穴が開いているのです」


「へ、へえ……そんな構造なんだ……。でもそれって手を入れるための穴じゃないですよね」


 さわさわしないでもらえます?

 くすぐったいし……。


「わたしが水抜きを手伝います」


「いや、そういうのは大丈夫なんで手を抜いてもらえますか……」


「浮き輪が窮屈なので難しいかもしれません」


 絶対ウソだ!

 さらに両手を入れて……この水着、そんな大きな穴が開いてるの⁉ この穴の大きさからして、絶対水抜き用じゃないよね⁉


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