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練習試合vs御影第一 和泉の本当の実力

~練習試合(vs御影第一)当日~


~御影第一高校駐車場・バスの中~


監督「御影第一……守備のかなり厚いチームやな…特に投手で変化球の名手、飯島輝也に捕手でポーカーフェイスの多い満月仁念、それに内野手でMr.オールラウンダーで実力はNo.1との呼び声高い十五夜護……彼らは三羽ガラスと呼ばれていて彼らを中心にチームが回っている。だからと言って、他の面々に注意を向けんのもダメや。例えば外野手の扇原……コイツもまたオールラウンド型の選手でメンバー2の実力者。控え投手として出番の多い高嶺……コイツはメンタルが強いな。せやから基本飯島→高嶺でローテーションが基本終わってしまうな……野手陣はやはり守備範囲の広いメンバーが多い。内野を守る連中は全員守備が安定しているし、外野手もその広い守備範囲を存分に発揮している……広島のチームは結構攻撃型なチームが多かったからかあんまり守備に重点をおいたチームと戦うって事が無かったが、甲子園を勝ちぬくなら避けては通れないからな。今回、練習試合を申し込んだ訳だ……相手としてもうちらみたいな火力特化チームとの対戦経歴も少なかったみたいやしな…まぁ、互いにあまり対戦しない感じのチームやからってんで受けてもらえたんや。ちなみに、今年の地区予選では金鯨に惜しくも2-3のサヨナラで準決勝で負けとるな……」


監督が敵チームの内情を伝える……ちなみに、この情報はとある野球好きな一人の元野球選手のブログに記載されていた色んな高校のチーム情報の中から抜粋したものである。


監督「そんで、まぁ練習試合やけど……折角練習しとったんや…満、先発頼む!」


和泉「オーケー。キャッチャーはいつも通り?」


監督「あぁ。キャッチャーは翔にやってもらう…そして、ファーストやけど……サブでファーストに入れる要に入ってもらう。」


要「わ、分かりました!」


監督「ほんで、ショートに芝丘……頼むで!」


芝丘「は、はいっ!」


翔「確か練習試合は二回目か……今年の甲子園での新戦力2年生…期待してるぜ?」


芝丘「うん、分かった!」


監督「そんで、最終的なスターティングメンバーやけど……相手の意表を突く感じにする…これや」


監督の見せたスタメン表をみた部員は全員が驚きの声を上げた……どうやら、選手の度肝も抜いたらしい…




一方、御影第一はと言うと……


壁城監督「相手は広島の新星とも呼べる雷鳴轟学園だ。この学校は、自慢の火力に物を言わせての今年の甲子園出場校だ…だが、お前らの守備力に期待しているぞ」


メンバー「ういっす!!」


監督「それに……敵のメインピッチャーの居ない状況…敵の守備はガタガタになってる筈だ。ソコを的確についていけばあとは守ってれば勝てる。」



監督の言葉に全員が頷き、今回の作戦の説明を受けている……が、三羽ガラスはその時、内心こう思っていた。


飯島『いや、違う……敵にはジョーカーとなりうる存在がいる…だからこそ、気を引き締めないと……』


満月『広島かぁ……紅葉まんじゅう食べたこと無いなぁ…』


十五夜『まだ、こっちの勝ちは決まってない。むしろ、相手は守備力の高さが売りのチームに挑んだ……これがどう意味なのか…他の奴らは分かっているのかな……広島と言えば、牡蠣醤油が有名だよな…』


……まさに三者三様な考えである…;;;;



和泉らがグラウンドに入り、各々練習をしている……と、練習を早目に切り上げた和泉の元へ三羽ガラスの一人、飯島輝也がやって来た。


飯島「やぁ、君が主砲の和泉満……だったね」


和泉「ん……三羽ガラスの一人でピッチャーの飯島輝也……だったっけ?宜しく。」


和泉と飯島は互いに名前を確認しあうと、軽く握手を交わした。

すると、飯島は練習している雷鳴轟陣をキョロキョロと誰かを探すように見回した……が、和泉はスグにピンときた。


和泉「悪いけど、うちのエースは暫くお休み。少なくとも……甲子園の頃までは、ね…」


飯島「そうか…それは残念だ。彼にあの時のが事故だったのか故意にやったものか聞きたかったんだが……」


和泉「その件なら数日後に生会見を開く予定だから、それを見てくれ。少なくとも……アレは事故だ。アイツの制球が甘くなりすぎた結果だ。本人も握りが甘かったと言ってたしな……」


飯島「そうか、それを聞いてホッとしたよ……そうだ、怪我の状態は?」


和泉「……良いとは言えないかな。今は経過を見ている。数日したらまた検査して、いつ治せるか分かる。」


飯島「……だが、ピッチャーは居るのか?見たところ彼の弟君は先発っぽくないけど…」


和泉「うちにゃ、隠れたエースがいるからご心配なく」


飯島「……分かった。なら、互いに全力を尽くそう。」


和泉「当然」


再度握手を交わして互いに其々のチームの元へと向か……





飯島「……って、何で紅葉まんじゅうの入った紙袋をサラッと渡してるんだよ!!しかも大分大量だな、おい!『しかもそこに何かのビンあるし;;;』」


……うことなく飯島が手に持った袋を見せて突っ込んだ;;


和泉「広島のもんだ。折角なんだ……友好の印に取っといてくれや。別に八百長なんかけしかけるつもりはねぇから安心しろ」


手を振りながら去っていく和泉…どうやら本当にお土産だったらしい;;;何も今渡さなくても……;;;;


飯島「…変わってるぜ……;;『後で皆で食べよう……』」


飯島は手に紙袋を持ったままベンチへと戻った…


この時、みんな紅葉まんじゅうをひとつ食べて英気をより高めたとかなんとか……;;;;

そして、紙袋の底のビンは牡蠣醤油のビンだったという……;;;;;



スタメン


先攻:雷鳴轟学園


1番:和泉(投)

2番:片岡(左)

3番:川合光(右)

4番:龍崎(三)

5番:轟(二)

6番:芝丘(遊)

7番:要(一)

8番:川合俊(中)

9番:泉野(捕)


後攻:御影第一高校

1番:扇原(左)

2番:飯島(投)

3番:十五夜(遊)

4番:満月(捕)

5番:橋枝(三)

6番:立石(中)

7番:八神(一)

8番:柘植(右)

9番:鍋田(二)




まず最初にバッターボックスに入ったのは、チームの主砲の和泉だ……これには御影第一のメンバーは度肝を抜かされた。


飯島『なんでコイツがトップバッターなんだ!?』


十五夜『これは予想外すぎる男が来たな…どういう見解だ……?』


和泉『にしても、まさか俺が先頭打者とはねぇ…ま、俺も瞬間的なスピードなら負けるつもりは無いけど……ね』


飯島『…まぁ、コイツなら……』


飯島の第1球…高めの際どいコースへのストレート……満の判断は…


和泉「……『予想通り、ストレート……なら一度見逃してあげよう』」


主審「ストライク!」


見逃し…僅かに入ってた様子……


飯島『なるほど、確かに際どすぎる所は手が出せない…か。なら今度は……』


飯島の第2投は……低めへのストレートだ。


満『これ以上は逃さない……俺の本来の真骨頂となっていた安打を見せてあげよう!』


キィィン!


低い弾道で地面とほぼ平行にバウンドしながらも三塁線のギリギリを抜いていく……!


飯島「なっ!?」


塁審の判定はセーフ…ギリギリで線を越えなかったらしい……橋枝が慌てて取りに行きファーストへ投げようとするも、既にファーストに到達している満を見て驚きを隠せなかった


橋枝「はやっ……アイツ、あんなに速かったのか…………?!」


満『俺の打法は基本強打が多いから埋もれがちではあるが…………本来……ってか、昔は針の穴に糸を通すような精密さが売りだ。ファールラインギリギリ内側を通すように狙って打つなんて朝飯前さ。最も、久しぶりにやったから微妙に三塁ベース側に逸れたけど』


飯島「くっ……『まさかあんな方法でヒットを叩き出すとは……!』」


飯島は驚きを隠せなかったが、スグに次の打者を打ち取る準備をする……


その次は普段は8番打者の片岡だ。普段からランナーを背負わずに立っていた為に緊張していた……が、ストレートの球で入ってそうと踏んだらすぐ振って捌き、変化球は考えて一部見逃し……そうして15球捌き、敵の消耗を狙うも次に打った球がどん詰まりになってしまいピッチャーゴロに打ち取られる……が、その後光一が初球のストレートをひっぱたいてツーベースを叩き出して出塁。しかも次のバッターは…


龍崎「ここで点を奪ってやる!!」


満とほぼ同じくらいホームランをかっ飛ばす主砲その2の龍崎だ……


飯島「くっ……『予想外に打たれるな…しかも打たれたのはストレート……決めうちされてるのか?? なら……!』ハアッ!」


飯島が投げたのは先程とは違い変化球だ……だが…


龍崎「!!『やっぱり来たか、変化球! アイツの予想通り!!』」


カキィィィン!


飯島「なっ!!」


快音と共に伸びていく白球はフェンスに当たり、タイムリーツーベースとなった……!


飯島「くっ…いきなり打たれたか…!」


龍崎「俺は変化球キラーと言われた男だ。舐めたプレイしてっと、スグに足元掬われるぞ……『チッ…パワーを出しきれなかったか……まぁ、良しとするか……』」


雷2vs0御


いきなり先制2点を獲得した龍崎が『アイツの予想通り』と言っていたのには……こんな事があった。



~~~(会話文だけです。ご了承ください)~~~


満「良いか、最初の俺ら3人で敵のストレートを狙い打ちしていく。勿論、2ストライク取られたら入ってると思えば積極的に振りに行っても構わないけどね」


光一「どうしてなんだ?」


満「簡単に言えば敵の油断を突いて点を稼ぎにいく……って訳だ。相手のピッチャーは初球をストレートで投げてくる事が多い。だから、執拗にストレートを狙い撃ちしていけば相手も警戒して、初球変化球に変えてくる筈。そこを今回の4番で変化球キラーでもある龍崎に狙い撃ちしてもらう。出来るよな?」


龍崎「ふん、俺を誰だと思ってやがる……」


満「んじゃ……手筈通りに頼むよ、二人とも?」


片岡「わ、分かりました!」


光一「オーケー。任せな」


満「龍崎が点を取ってからは俺達の真骨頂である連打を敵に見せ付ける! 行くぞっ!!」


全員「「「「「おおっ!!」」」」」


~~~~回想終了~~~~


しかし、その後は守備の堅い御影第一。後続の轟をショートゴロに……芝丘にはシングルヒットを打たれるも要をファーストゴロに抑え初回の失点を2で留めた。

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