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青春の死亡。  作者: 三島瑞
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第七話:後悔

怒田の頬は膨れ顔を真っ赤にしている。

そして華奢な見た目に釣り合わない怪力で俺の制服の首根っこ掴んでズルズルと廊下に引きずっていく。

俺は怒田腕をポンポンっとタップしながら言う。


「ギブ、ギブ、首締まってる、死んじゃう。」


俺が顔面蒼白で言うと怒田はッハっとした顔で手を離す。

怒田は心配そうに顔を近づけて言った。


「ご、ごめん!大丈夫!?」


「うん、爺ちゃんと婆ちゃんが見えたけど何とか・・。」


まあ、婆ちゃんも爺ちゃんも生きてるだけどね。


というか、なんで怒田は無理やり俺を保健室から連れ出したのだろう?

俺が考えながら怒田をマジマジと見ていると、怒田は困った顔で目を泳がしている。

とりあえず質問してみるか・・。


「連れ出した理由聞いてもいいか?」


怒田は頬を赤らめる。

そして息を飲んで目を泳がせながら言った。


「だ、だって・・、女性恐怖症って言ったのに」


「なるほど、俺を助ける為に連れ出してくれたのか!」


なるほど、理解したぜ。

確かに話しかけられて嘔吐寸前ボーイが女性とワンツーマンしてるってなら死んでるって思うだろうしな。

だが、怒田は煮え切らない顔をしている。

そして少しすると怒田は口を開き始めた。


「違うよ。」


「え?」


え?違うの?

じゃあなんだ?それ以外思いつかないぞ。


俺が頭を捻っていると怒田は続けて口を開く。


「女性と楽しそうに喋ってたから、しかも美人な女性とさ。女性恐怖症って言ってたのに・・・。」


「えっと、嘘つかれたっと思って怒って引っ張ったって事?」


怒田はブンブンっと顔を左右に振る。

そして、目に涙を浮かべていた。

俺は泣きそうな怒田を見てキョドりまくる。


ど、ど、どどどどどうしよう!?

そ、そうだ、ラノベで泣きそうなヒロイン(?)へのイケメン主人公の対応を思い出せ。


俺は怒田の後頭部に手を回し胸に抱き寄せた。

胸に収まった小さな頭を撫でた。


あれ、この後どうするんだ?きっとS〇Oのキ〇トさんの言いそうなセリフを考えるんだ!

頑張れ俺ぇ!


「ごめん、俺お前が何に泣いてるかわからないんだ。ごめん」


怒田の反応が無い。


あれれ、セリフの選択ミスでしたかね・・・。


俺が冷汗をかきながら怒田の旋毛を覗いていると怒田が俺の背中に手を回してくる。

怒田は俺に体重を掛けて今にも崩れそうな声で言った。


「怖かった、美人な先生をかおる君が好きになっちゃうんじゃないかって・・。」


え、あのドエス淫乱女を好きになる?

冗談だろ。


っと思いながらも俺は少し怒田の純粋な好意に心地良さを覚え始めていた。

俺はコイツなら愛せるのでは無いか?

そんな事が頭をよぎる。


すると怒田は携帯をポケットから取り出した。

さっきの泣き顔はどこかへ消えていてひたすらキメ顔で写真を撮っている。


「何やってるの?」


俺は怒田に聞くと怒田はウィンクしながら言った。


「既成事実を写メに押さえてる!」


俺は怒田頭を退けて一人で歩き出した。

そして一瞬怒田に好意を寄せてしまったことに後悔を覚える。

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