第9話「ここにいる6人が開発部だ」
「おまえ、学生時代・・・氷花のこと好きだったんじゃないのか?」
ほんとに何なんだよ急に
ってかなんでバレてるんだよこいつに・・・隠してるつもりだったのに
黙って考えている俺に浩貴が言った
「高校の時さ、放課後3人でよく集まって話してたじゃん?」
「お、おう・・・」
「じゃんけん負けて、ジュース買ってきた帰りにお前らが二人きりでいるとこ初めて見て俺、驚いたよ」
「何がだよ・・・」
「お前が、氷花を見る目が・・・」
ゴクリ
「見る目が・・・何だよ?」
「めちゃくちゃエロかった」
「はぁ・・・」
ギチチィ
「痛っ!い、痛い痛い!悪かった!」
俺は思いっきり浩貴の腕をつねった
舐めてもらっては困る、俺は基本的に女子をエロい目で見ている
「でも、窓の外を見つめる氷花を見るお前の顔・・・ほんとに真剣でなんか忘れられないんだよ実際どうだったんだ?」
「あぁ・・・そうだよ」
「??」
「好きだったよ!あの頃はな」
「やっぱりそうか・・・」
浩貴はまた暗い顔をした
何を考えてるんだこいつ
「実は、氷花のことで話さないといけないことが・・・」
ガチャ
その時会社の扉から誰か出てきた
「お二人こんなところにいたんですね!探しましたよ!」
巴妹だった
「う、うん巴ちゃん、今休憩中だけど何かあった?」
「いま、みんな事務所にいるんで同じ部署の皆さんと顔合わせにちょうどいいんじゃないかって奏花姉が・・・」
「あーそうだ、まだお前の配属される部署の説明してなかったな!」
そういえばそうだったな・・・
「お、おう」
俺達はまた事務所の方に戻ることになった
ーーー
ガチャ
「戻りましたよー!ついでに神崎先輩たち捕まえてきました!」
総勢20人くらいがデスクに向かって仕事をしていた
「ここが事務部のデスクで、こっちが製造部のデスク・・・」
「そして最後にあそこが枕井さんが配属される開発部です!」
部屋の一番うしろのデスクを指さした
「開発部?あのハンディファンとかタイムマシンとか開発するのか?」
「はい!と言っても、枕井さんの仕事内容は補助役で材料調達とか図面の作成とかですけどね!」
何なんだそれ、こんなふざけた会社の開発部の適性があると思われたのか俺は・・・
そして、いまメンバーみんな揃ってますので紹介します!
俺達3人は開発部のデスクに向かった
「皆さん!ご紹介します!枕井で・・・枕井さんです!」
すると、作業をしていた人たちがゆっくりと顔を上げた
俺は少し緊張しながら下を向いて自己紹介した
「ど、どうも、枕井 纏ですよろしく・・・あれ?」
途中まで言いかけながらやっと全員の顔が見えた
そこには社長、氷花、茉莉花が座っていた
「え、開発部のメンバー全員って・・・?」
困っていると浩貴が言った
「そうだよ、纏を含めたここにいる6人が開発部だ」
「6人ってことは、浩貴も?巴ちゃんも?」
「ああ、そうだよ」
「はい!よろしくお願いしますね!」
高校時代の友人二人(一人は好きだった人)に無表情タメ口女子とうっかり女子とSF社長がメンバーだと?
完全におかしい会社の変な奴らが集まった部署だろここ
「まじかよ・・・」
「まあ、そんなわけでよろしくね!枕井くん!」
社長が大きな声で言った
「これからよろしくね、纏」
氷花も続けて言った
「ほらほら、茉莉花さんも挨拶しないんですかぁ!」
「挨拶はもうさっきした、だからしない」
「相変わらずだねぇ茉莉花ちゃんは・・・」
俺は完全に諦めた顔で言った
「よろしくお願いします・・・」




