第12話「大きな変化に!」
「君には・・・タイムマシン制作のチームリーダーを任せたい!」
「おれが・・・ですか?」
「君以上にこのプロジェクトに熱を込められそうな人間は居ないじゃないか!」
過去に戻りたい俺にタイムマシン作らせようってか・・・
「何をすれば・・・?」
「それは今から決める!さあ行こう!」
社長は俺の腕を掴んで事務所へ向かった
この人見た目の割に力強いな
ーーー
腕を引っ張られた先は社長室だった
ガチャ!
「やあ諸君おまたせした!」
扉を壊しそうな勢いで扉を開けると開発部が揃っていた
「社長!遅いですよ!」
巴ちゃんが待ちかねたような顔で言った
「ああ、悪いね!枕井くんを探していて遅くなった!」
社長に引っ張られた俺を見て巴ちゃんが言った
「って、枕井さんだいじょうぶですか!」
社長の勢いに目がくらんでいた
「う、うん・・・大丈夫」
氷花と浩貴も少し心配そうな顔でこちらを見ていた
茉莉花は少し眠そうな顔でフィギュアを見ていた
氷花・・・まだ顔を見るのは少ししんどい
どちらかというと好きだと実感したためか、緊張が勝っていた
「そろそろ、はじめよう!ホワイトボードの用意を!」
「はいさ!」
機敏な動きで巴ちゃんがホワイトボードを運んできた
「まず今回のミーティングの目的は各々の役割の割り振り!そして現在の制作状況の確認だ!」
浩貴が顎に手を当てていった
「割り振りですか・・・それならまずはチームリーダーですね、やっぱり社長ですか?」
「いや今回は、枕井くんに頼もうと思っている!」
「「!?」」
浩貴が間髪入れずに言った
「にゅにゅ、入社初日でチームリーダーってどういうことですか!?」
巴ちゃんも続けて言った
「そうですよぉ!今回の計画は特にヘビーだっていうのに!枕井さん死んじゃいますよ!そう思いますよね!?透子さん!葵さん!?」
え、そんなにヤバいの・・・?
茉莉花はゆっくりした口調で言った
「私は、誰でも構わない」
「えぇ!透子さんは!?」
「私は・・・」
透子が一拍置いて口を開いた
「私は、良いと思う。」
「ええ!透子さんも賛成!?」
氷花・・・なにを考えてるんだ?
「枕井くん君は、どう”したい”?」
社長が俺に訪ねた
どうしたいか?・・・だと・・・
俺はどうしたいんだ?この場所に何を期待してた・・・?
『やりたいことを見つけて、大きな夢に本気になれたり、大切な人に出会って本気で恋したり』
『でもさ、この”会社には”結構期待してたんだよ!』
おれはこの会社に、人生に”それ”を期待してたんだ!
「おれは、期待したいです・・・大きな変化に!」
社長が噛み締めた笑顔で言った
「よし!決まりだな!多数決4対2で枕井 纏を今回のチームリーダーに任命する!」
そうして俺はタイムマシン制作にどっぷり浸かってしまったのである・・・
ーーー
「まず、タイムマシンの構造や理屈に関してだが・・・そこは俺と茉莉花くんでやるから説明はしなくていいか!」
「そうなんですか?」
俺は不思議そうに聞いた
「開発部って言っても開発できる技術者はこの二人だけなんです!私たちはそのサポート係!」
巴ちゃんが部屋に落ちていたパーティーグッズのヒゲとメガネをかけて言った
「ちなみに二人は理系最高峰の大学出身で先輩後輩の関係性なんです・・・!」
「ええ!?そうなの!?」
「しかも二人ともその年の首席です・・・スチャ」
巴ちゃんはメガネを直しながら言った
茉莉花はともかく社長がそんなに頭いいようには見えない・・・
それに、そんな二人が作るものだったら相当信憑性が増す
「それにしても、じゃあチームリーダーって何すれば良いんですか?」
社長が口を開いた
「全員のメンタル管理だよ!特に茉莉花くんの・・・」
茉莉花を指さしていった
「Zzz・・・」
寝てるんですけど・・・
「茉莉花くんはこの通り、開発以外のことに興味がなさすぎてミーティングに参加出来ない体質なのだ!」
なんだそれ・・・
「なので、それぞれの特性を理解し皆の能力を最大限発揮させることが君の仕事というわけだ!」
俺は、このチームリーダーという仕事の本当の辛さを知ることになる・・・




