表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/61

動かない、足

 舞台の上を、ハルミは見あげている。

 と言っても、客席からではない。「舞台そで」と呼ばれる、舞台の左右に垂れ下ったソデ(まく)に隠れた、客席からは見えない所からだ。


 そこで、ハルミは出番を待っている。

 客席の明りはすでに消えていて、舞台の上は眩しいスポットライトで照らされている。その上にはスタンドに取りつけられたマイクが一台。キラキラとライトを受けて輝いている。

 ハルミがその前に立つことを、ステージで待ち受けているはずのマイク。


 そう、ハルミは出番を待っている。

 なのに、足が動かない。

 舞台に向かって歩き出そうとしても、まるで地面に縫いつけられたようにピクリとも足が動かない。

 それは、

『ったく、なんてダサい恰好(かっこう)してるの!』

 という、嘲るような声のせいだろうか。

 それとも、

『わかってるよ、あたしが足を引っ張ってるってことは……』

 と言う、冷ややかな声のせいだろうか。


 そして、目が覚める。

「また、この夢か……」

 ハルミは布団の上に身体を起こすと、それから深い溜息(ためいき)をつく。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ