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ようこそ、異世界のファッション・ショーへ!JK漫才師が恋に落ちたヤンキー君の正体は高級ブランド店の御曹司?ただし……  作者: ときじく こみち
第2章:異世界カンパネアのファッション・ショーにご招待
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トラブル発生!相手は……

 歴史を感じさせる回転式の扉をくぐれば、中は百年前のままだ。


 やわらかな光を床に投げかける、百合(ゆり)の花びらをかたどったランプ。

 金色の蛇のようにクネクネと壁を()いあがる、真鍮(しんちゅう)でできた階段の手すり。

 様々な形のタイルがモザイクみたいに()き詰められた玄関や、色とりどりのガラスがはめこまれたステンドグラス。


 まるで建物全体が、心地よいリズムをきzみながら訪れる人を出むかえてくれているようだった。


(万華鏡(まんげきょう)をのぞいてるみたい……)

と、ウットリしながらハルミが店を見あげていた時だった。


「デュエマか、おれは気に入らないね」

 という文字が、タブレットの画面に現われた。


「ああ、おれもだ」


 どうやら、ハルミたちのすぐそばにいる若者たちの会話を、タブレットが拾ったらしい。


「押しつけがましいのよね、言うことが」

 金色の瞳を吊りあげながら、猫目族(ねこめぞく)の女の子が口を開いた。

「うちのじいちゃん、手縫(てぬい)いのネクタイ職人なんだけどさ。二度と仕事したくないって怒ってたよ。

 生地を()い合わせる時に縫い目の幅や数まで指定してくるんだって」


「そんなの、生地やデザインに合わせて変えていくのが昔ながらのカンパネア・スタイルじゃないか」

 二メートル近い巨体のオーク族の若者が同意した。

「意味のある(あら)さや(ゆる)さだってあるんだ。

 生地と縫い目の相性(あいしょう)のことなんか、ぜんぜんわかってないんだよ」


 ハルミの手の中でタブレットの画面が、若者たちの声を次々と日本語に変換する。


「カンパネアのためだとか言って、下請(したう)けにムチャばっかり押しつけてさ」

 と、麦わら色の髪の毛を逆立てたゴブリン族の少年も首を横に振る。

「その基準がクリアできなければ仕事にありつけないんだから」


「結局さ、自分たちのことを、良く見せたいだけなんじゃないの」

 と、髪を三つ編みにしたドワーフ族の少女も腕組みをする。

「普通じゃできないようなむずかしい要求をすることで、自分たちの地位を高く見せたいだけなんだよ」


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