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第86話 観阿弥

☆ 観阿弥の出自 ☆


戦後、歴史小説家が飛びついたのが、昭和37年に発見された上嶋家文書。これには観阿弥の母は河内国玉櫛荘橘入道正遠女(娘)とあった。この正遠が正成の父なら、観阿弥は正儀の甥となるわけだが……(2022/12/05)


※上嶋家系図に於いて「橘入道」か「楠入道」かは精査の余地がある。富田林市史第二巻には橘入道正遠女とあり、尾本頼彦氏論考には楠入道正遠女とある。写本または引用本によって違うのか?


私本太平記のとき吉川英治さんが正成の妹が観阿弥の母という話に飛びついた、という話は有名です。(2021/08/14)


しかし、研究者や能楽関係者の多くは否定的にみてますよね。養子に出された兄たち(宝生大夫と生市大夫)の存在や、結崎郷に招聘したとされる母方の縁者、糸井行心の存在もあるから無理もない。でも、創作者としてはこれを何とか使えないかと思うわけです。(2022/12/05)


そこで考えると、この時代だし、何も兄弟だからといって、宝生大夫や生市大夫の母と、観世大夫の母を同一人物と考える必要はないし、服部元成の義弟とされる糸井行心を観世大夫の母の一族と考える必要もないかと。まだまだ否定出来ないんじゃないかな。(2022/12/05)


☆ 私の小説では… ☆


私の小説でも観阿弥はしっかり登場します。登場させないと、幅が広がらない(汗)。今思うと吉田兼好も登場させれば良かったかな。ト書き(地の文)で名前は出してますが……(2022/08/21)


実は正儀伝、観阿弥 大成の物語でもあるんです!(2020/01/05)


能楽界では異説ですが、拙作はその説で正儀と観世を従兄弟としました!物語の都合です!上嶋文書では観世の祖父は橘正遠。雑訴決断所にも無官の橘正遠の名が見られます。この正遠は楠木正遠のほかに和田正遠の可能性もあります。おっしゃる通り不確実なとこが興味ひかれるところです!(2020/01/12)


正儀と観阿弥の関係は、小説の材料としてとても興味深いです。服部一族の縁者というのも。忍が本格的に出てきた時期ですしね。一方で観阿弥はその気がなく、単に猿楽バカ(誉め言葉)で、正儀との関係を迷惑だと思ってる、という設定としても面白いかな、と思ったり……(2020/01/12)


書き手からすると、確信犯で書いてるところもあったりします。そういうところを見て欲しい!というのもあります。(2020/01/12)


☆ 観阿弥と正儀 ☆


今日は観阿弥が亡くなった日。静岡浅間神社で演能の後に急死する。出自は諸説あるが楠木一族との説もある。楠木正儀の従弟というが真偽は不明。ひとつあるのは、正儀が北朝に転じて足利義満に臣従すると観阿弥は京に進出して義満の庇護を受け、正儀が南朝に帰参すると観阿弥が(義満から遠ざけられてから)亡くなるという点。(2026/06/08)


この観阿弥。正儀が南朝を離反して足利義満に服した後、正儀を追うようにして京に進出している!そして、正儀が幕府を離反すると命がついえた。(2020/06/08)


急だったので暗殺との噂が絶えません。奇しくも今川泰範の祖父、今川範国も同じ日に亡くなってる。従兄と言われる楠木正儀が足利義満から離反した二年後のこと。(2020/06/08)


この辺りが楠木のスパイだったんじゃないかと疑われる要因。私は観阿弥をスパイとしては扱いませんでしたが……(2020/06/08)


1369年

・楠木正儀が北朝(室町幕府)へ帰順。

・観阿弥が京に進出、人気を博す。

1374年

・正儀が幕臣として南朝御所を攻撃。

・観阿弥が足利義満の庇護を受ける。

1382年

・正儀が幕府で孤立し南朝へ復帰。

・観阿弥が義満の前で舞う機会が減る。

1384-85年

・正儀が南朝で参議になる。

・観阿弥が駿河で急死する。   (2026/06/09)

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