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第18話 アイギスの街④

作中に貨幣が出てきますので、参考までに載せておきます。


銅貨…十円 大銅貨…百円

銀貨…千円 大銀貨…一万円

金貨…十万円 大金貨…百万円

白金貨…千万円


日本円にすると大体このくらいです。でも、物価等が違ってきますので、多少の誤差は勘弁してください。



馬車の中にいた依頼主である貴族は、護衛が増える分には一向に構わないらしく、簡単に許可貰うことができた。報酬は後払いとのことで、街に着いたときに渡すそうだ。これは、報酬の持ち逃げを防ぐ為の処置として行うらしい。


そして馬車が出発してから3日間、交代制で御者をやりながら大分進んできた。道中ゴブリンやコボルト等のランクの低い魔物に幾度か遭遇したが、レオンたちと連携して戦闘を行い、殆ど消費せず済んだ。


その戦闘で、それなりの数を倒したと思ったのだが、最近はレベルが上がってきたこともあり、レベルアップしたのは1回のみ。これで、ステータスの上がり幅も同じだったらきついが、そんなことはなく上がり幅は大きくなっているので、そこの所は有難い。


戦闘の度に【アイテムボックス】を使っていた為、この間、収納魔法が使えるのかと聞かれたが、上手いこと勘違いしてくれてたので、そういう体にしておいた。もしそこで、ユニークスキルである【アイテムボックス】が使えるなんて説明したら、間違いなく面倒なことになると思うので、あえてその事は伏せておく。




今日も1日歩き続け、日が沈み始める。

依頼主の貴族と御者以外は、馬車に乗ることが出来ない為、歩いて移動するしかない。そして、歩き続ければ当然疲れる。


「今日も歩き続けて、もうヘトヘトだよ~」


「何いってるのよ!今日は魔物に遭う数が少なかったんだから、まだマシな方よ。」


「その通りですよ、昨日なんて今日の5倍近くの魔物に遭遇したじゃないですか。」


確かに、昨日の魔物の数に比べれば明らかに減っていたな。


「今日少なかったのはたまたまでは無いぞ。アイギスの街まで距離があと少しだから、この辺りの魔物は、ある程度アイギスの冒険者によって駆除されているのだ。」


もうそこまで歩いたのか。でも出来ればあと何日とか、具体的な距離も知っておきたい。


「アイギスの街まで具体的に、どれくらいの距離なんだ?」


「具体的にか…魔物に遭遇する数によって多少は変わってくるが、明日の早朝に出発すれば、昼ぐらいには着く予定だぞ。」


昼ぐらい…大体20キロほどだろう。


「でもそのくらいの距離なら、今からアイギスに向かえば深夜には到着出来るんじゃないか?」


「そう簡単にはいかない。日が沈んでからの移動は、魔物に闇討ちされる危険性がある上に、見通しが悪いせいでいつも以上に消費することになる。それに、そんな時間帯に歩かせて、大事な仲間を危険に晒すことはできない。」


レオンが左右に首を振って、夜の危険性を伝えてきた。


「成る程、そんな理由があったのか。どうやら考えが足りなかったみたいだ。すまない。」


「謝るほどのことではない。これで今言ったことを覚えてくれるのなら、それでいいぞ。」


要らぬ危険は避ける。冒険者なら知っていて当然のこと。幾ら依頼を早く達成させる為だとしても、怪我を負ってしまっては元も子もない。


(俺もこれからは、冒険者になる身なんだから覚えておかないとな。)


その後も冒険者の心得を聞き、非常に為になることが幾つもあった。





レオンと話し終わったあと、晩御飯に干し肉と焼き固めた黒パンを食べた。味は今まで食べていた魔物の肉より美味かったが、まだ満足するほどの味では無い。でも明日には到着するらしいので、街で美味い料理を食べるつもりでいる。


(アイギスに着くのが楽しみになってきたな。)


今から寝るためにテントの組み立てをしているにも関わらず、気が高ぶってきて目が冴えてきてしまった。しかし、皆を見てみると、歩き疲れたのか眠たそうにしながら寝る準備を進めている。


テントの設置が終わり、見張りの順番をどうするのか決めるため、俺を含め皆が集合した。


「それで、今日の見張りは誰からやることにするの?」


ティーゼは歩き疲れて眠たいのか、急かすように皆に聞き直す。


「そうだな…昨日はアレク、ティーゼ、アリス、フェルト、俺の順番だったから今日は逆にするのはどうだ?」


「私はそれで問題ないわ。皆も昨日と逆の順番でいいかしら?」


「僕も最初ではないし、それで大丈夫だよ。」


「私は何番でも構わないので、お気に為さらず。」


「俺も特に異論は無いぞ。」


こうして見張りの順番決めはスムーズに決まり、レオン以外はテントの中に入り仮眠を取り始めた。



早朝、既にこの時間帯には出発の準備を終わらせ、アイギスに何時でも向かえる状態。


「遅くても昼頃には到着するつもりでいるから、今日は休憩を挟まずに歩き続けるぞ。」


レオンの言葉に皆が頷き、アイギスに向けて歩き出した。





およそ5時間後、道中一度魔物と遭遇したこと以外何も変わったことはなく、アイギスの街に到着。護衛対象であった貴族とは先程別れ、その際に報酬として銀貨3枚を貰った。そして今は街に入る為に、荷物検査の列に並んでいる。


「ねぇフェルト、あんたって身分を証明出来るもの何か持ってないの?」


「ん?なんでだ?」


なんで、身分を証明出来るものなんて聞いてくるんだ?もしかして、アイギスに入るためには身分を証明出来ないとダメなのか。


「なんでって、身分証明出来ないと街に入るときに通行税をとられるからよ。私たちはギルドカードがあるから問題ないけど、あんたはギルドカード持ってないのよね?」


「あぁ持っていない。それに先ず、冒険者ですらないからな。」


当たり前なのだが、冒険者登録していない俺が、ギルドカードなんて持っている筈がない。


「そう、なら通行税は払わないといけないわね。」


「身分証明出来ないから通行税を払うのは仕方ないが、それって幾らくらいなんだ?」


これが最も気になる。ここでさっきの報酬として貰った、銀貨3枚以上だった場合、アイギスに入れなくなる。


(流石にそれは困るぞ。)


「そうね…確かアイギスは、通行税に銀貨1枚を取っていた気がするわ。」


「銀貨1枚…」


いきなり全財産の3分の1の出費。手痛い出費ではあるが、まだ払いきれるだけ良かった。これで払えない額だったら洒落にならない。





「次は私たちの番ようね。ほらフェルトお金を準備して早く来なさい。」


俺たちの番になり、他の皆が次々とギルドカードを提示していく。その動きは手慣れていて、数秒と掛からず門を通過していっている。冒険者として街の行き来が多い為、勝手が解っているのだろう。


「次の方どうぞ。」


そう俺が考えている内に順番が回ってきて、門番が呼び掛ける。


「それでは、身分証明を可能なものか、通行税として銀貨1枚の用意をお願いします。」


「じゃあ、銀貨1枚の方で払います。」


ポケットから銀貨を取り出し、名残惜しが門番に渡す。


「確かに銀貨1枚お受け取りしました。荷物検査も問題無かったようですし、もう通過してもらって結構です。」



「ようこそ、アイギスの街へ!」




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