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第14話 転職



《職業:農民のレベルが上限値に達しました。上位職に転職可能ですが、職業変更を行いますか?》


「うおっ!?いきなりどうした?」


突然話かけられて、思わず間の抜けた声を出てしまった。しかし、それも仕方ない。今まで何度も声は聞いたことあるが、会話のように話してきたことなんて、一度も無かった。外部からの攻撃なら【危険感知】で解るが、頭の中からの声は感知不能。だから、あらかじめ忠告しておいて欲しい。でないと、心臓に悪い。


ひとまず落ち着き、鼓動の速くなった心臓を正常に戻す。そこから思考を整え、情報を纏める。


ビックリして直ぐに聞き返せなかったけど、この人、農民レベルが上限値達したとか言わなかったか?


(聞き逃すと不味い奴かも知れない、念のために聞いておこう。)


非常に重要なことで、あとから手遅れになっては笑い事にならないので、先程の内容を確める。


「もう一回、言ってもらえます?」


《…》


え~、何でなにも話してくれないんだ…

これ重要なことだと思うから、確認したいんだけど。答えてくれない可能性はあるが、両手を擦り合わせて、再び頼んでみる。


「お願いしますよ!」


《…では、もう一度申します。職業レベルが上限値に達しましたので、職業変更が可能です。》


答えてくれたのは有り難いが、やっぱりさっき聞こえたことは、空耳じゃ無かった。てか、思いのほか早く上限に逝ったな。


ステータス欄が見えるようになってから、まだ数ヶ月も経っていないのに、ここまで急成長するとは自分でも驚いている。そう考えれば、死霊騎士との死闘は全部が全部、悪いことではないな。


(おっと、いかんいかん。感傷に浸るより先に、職業変更しないと。)


「転職がすでに可能なら、早速お願い!」


《一度職業を変えてしまうと、元の職には戻ることは出来ません。それでも本当に宜しかったでしょうか?》


そういえば最初の頃に、一度職業を変えると元の職業に戻ることが出来無くなる、みたいなこと言われたな。でも、農民よりはマシな職業が提示されるだろ。なら返事は、元より決めている。


「無職や穀潰しでなければ問題ないから、転職させてくれ。」


《再度、変更の意思を確認しました。それでは、選択可能な上位職を提示します。》



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

【剣士】:剣、大剣、刀などを主体にして戦闘を行う職業。武器によって誤差はあるが、基本的に近距離戦が多く、汎用性が高い。攻撃方法は、武器の形状によって様々ある。


転職ボーナス

能力値:筋力、敏捷15%アップ。耐久10%アップ。


スキル:剣術、身体操作、歩法のレベルアップ。物理耐性、斬撃耐性のスキル取得。




【槍術士】:槍を主体にして戦闘を行う職業。攻撃方法は突きや払いがあり、中距離戦を得意としている。懐に潜り込まれた際は、対応が難しく、近距離戦が弱点となる。


転職ボーナス

能力値:筋力、敏捷20%アップ。


スキル:槍術、身体操作、歩法のレベルアップ。物理耐性、斬撃耐性のスキル取得。




【拳闘士】:拳を主体にして戦闘を行う職業。武器は己の身体全てで、超近距離戦で本領を発揮する。武器がない代わりにスピードが速く、小回りが効きやすい。


転職ボーナス

能力値:筋力10%アップ。敏捷30%アップ。


スキル:格闘術、身体操作、歩法のレベルアップ。物理耐性、衝撃耐性のスキル取得。




【魔導士】:魔法、魔術を主体にして戦闘を行う職業。魔力を消費することで、魔法または魔術を使い、攻撃をする。発動する効果によっては、広範囲攻撃も可能。得意とする距離は遠距離戦で、近づかれると対応が困難になる。


転職ボーナス

能力値:耐久5%アップ。魔力35%アップ。


スキル:水属性魔法のレベルアップ。火属性、風属性、土属性魔法の取得。魔法耐性の取得。



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



転職可能な上位職は全部で四つ。上から順に剣士、槍術士、拳闘士、魔導士。各職業の簡単な説明と転職後に受けるボーナスが載っている。転職ボーナスには、能力値アップとスキル取得、レベルアップの二つがある。そのどちらも、転職先の職業に合うようなボーナス設定。流石に職業と言うだけあって、一回目の転職から高い能力上昇値。


(農民のときは、ボーナスすら無かったから嬉しい誤算だ!)


もう知っていることだろうが、農民だったときは、何一つボーナスが無かった。まるで、無職と言わんばかりのステータス欄。自分で言っていて、悲しくなってくる。


一応、言っておくが俺は無職じゃないぞ!近い内に冒険者になる予定だからな。近い内に…




(気を取り直して、頭を整理しよう。)


転職が今回初めての俺には、全てが新鮮に見えた。職業、ボーナス、全てだ。しかし、ただ一つだけ気になることがある。


「転職先が四つもあることは嬉しいのだが、なんで魔導士があるんだ?」


なんで魔導士が選択肢にあるのか、これが最も気になっていた。いつも近距離や中距離で戦闘をしているから、剣士、槍術士、拳闘士の三つが出ても特に思う所はない。しかし、魔導士だけは違う。俺は死霊騎士戦ですら水属性魔法を使わなかったはず、何故魔導士が選択肢に…


《【魔闘気】や【魔力撃】を取得したことにより、魔法特性が付いたからです。》


つまり魔法を録に練習しなくても、魔力消費があるスキルを使えば、職業選択に影響されると。だから日常生活でしか使わなかった水属性魔法だけで、選択肢に魔導士が出たんだな。


(気になっていたことが解消されると、頭がスッキリするな。これで、やっと転職に進める。)



正直に言って、どれも悪くない転職ボーナスだけど、俺は基本槍しか使わない。だから槍術士が一番適正があり、それ以外はあり得ないと思っている。元々、槍系の職業が出たらそれにすると決めていたので、ここは槍術士を選ばせて貰おう。


「転職先は槍術士で頼む!」


《本当に転職先は、槍術士で宜しいですか?》


「あぁ、構わない。」


《了解しました。》


《農民から上位職の槍術士に転職を開始。転職ボーナスによる能力値のアップとスキル取得が行われます。》


【筋力が20%アップしました】

【敏捷が20%アップしました】

【槍術がレベルアップしました】

【身体操作がレベルアップしました】

【歩法がレベルアップしました】

【物理耐性を取得しました】

【斬撃耐性を取得しました】



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フェルト 男 年齢:15 種族:ヒューマン

職業:槍術士Lv1/50

Lv24

HP608/608

MP6/135

筋力 109 (+22)

耐久 32

敏捷 132 (+26)

魔力 45


パッシブスキル

【根性Lv1】【危険感知Lv1】

【気配感知Lv1】


耐性スキル

【恐怖耐性Lv2】【物理耐性Lv1】

【斬撃耐性Lv1】


魔法スキル

【水属性魔法Lv2】


ノーマルスキル

【格闘術Lv2】【剣術Lv1】【槍術Lv4】

【言語理解Lv5】【思考加速Lv2】

【身体操作Lv3】【歩法Lv2】

【限界突破Lv1】【魔闘気Lv1】

【魔力撃Lv1】


ユニークスキル

【鑑定眼Lv‐‐】【アイテムボックスLv‐‐】


称号

【選ばれし者】【ゴブリンキラー】【逆境】

【願い】



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



《農民から槍術士への転職が完了致しました。》




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