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聖痕の聖騎士〜溺愛?狂愛?私に結婚以外の選択肢はありますか?〜  作者: 白雲八鈴


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522 陰陽です

「「何でもいたしますので、封印されるのは、勘弁していただきとうございます」」


 ヘビ二匹がうるさいので、仕方がなく石から子鬼を出した。

 子供だろうが見た目が何であっても、そのモノの本質は変わらないと、ヘビ共から説得された。基本的に、放置でいいらしい。


 確かに姿が変わっても、ヘビであることには変わらないよね。


 でもさぁ、どこまで放置していいのかと言うところだよね。

 彼らも信じていないだろうが、私も彼らを信じてはいない。


 気がつけば喉元に噛みつかれる寸前というのは避けなければならない。


「はぁ、神父様。私が地下に探しに行っていいかな?」

「この中に、気に入るものはありませんでしたか?」


 話を聞いていたのに、ワザと神父様は確認してきた。それはそうだ。

 私が動けば、大人数で動くことになってしまうことになるからね。


 それにそこは王家の秘密のダンジョンと言うべきところ、部外者は入れたくないというのはわかる。


「これ」


 私に(かしず)いている白と黒の子鬼を指す。


「劣化していて即戦力にならないんだよね。せめて、シェーンに渡した麒麟ぐらい形が整っているヤツじゃないとね。まぁ、あれは馬鹿だけど」

「「主上よ!我々は劣化などしてなどおりませぬ!」」


 と本人たちは言うだろうけど、酒吞と茨木と見比べると、どうみても威圧感が足りない。

 やはり子鬼だからなのだろう。


「ふーん。それじゃ、本来の姿も子鬼だったのかな?」

「「う……」」


 先程の勢いは無くなり、言葉が詰まる子鬼たち。やはり、本来の姿は子鬼ではなかったということだね。


「はい。役に立たない子鬼は石に戻るよ」

「「そんな殺生な……」」


 悲痛な叫び声をあげる子鬼を、再び白と黒のまだらの石の中に戻した。


 死ぬべきものの魂を回収する鬼だなんて使いどころがないよね。


「行くのは私とヘビ共だけでいいから、この前のところにどうやって行くかだけ教えてよ」

「あ……アンジュちゃん!私も行くわ!」


 どういう風の吹き回しか、リザ姉がついてくると言ってきた。こういうときは、ルディが言ってくるのに、それよりも早くリザ姉が立候補してきた。


 まさか……


「私に可愛い子を……」

「リザネイエ。少し前に言ったことを忘れたのですか?」


 やはりリザ姉は話せる虫がご要望だったらしい。しかし、神父様に注意をされる。

 勢いよく立ち上がったリザ姉は、うなだれるように元の位置に座った。


「アンジュ。その形が違うとはどういうことなのか説明してくれませんか?」


 神父様は私がダンジョンの入り口に行くのは良くないと思っているのだろう。形を説明するように言ってきた。


 まぁ、わからないでもない。

 またダンジョンから黒い鎖が出てくる可能性を考慮しているのだろう。

 あの暗闇であれば、常闇が開いていても気づかないだろうからね。


 しかし、なんと説明をすればいいのだろう?勾玉(まがたま)の形と一言で理解してくれるのは、酒吞と茨木ぐらいだろう。


「えーっと、こんな形?」


 私は光の魔術でその形を作り出した。

 丸い部分から伸びる湾曲した細い部分がある形をだ。


「変わった形ですね?それがキリンというモノが出てきた精霊石の形なのですか?」


 神父様でも見たことがなかったらしい。


「何でそんな変な形なんだ?」

「知らないよ」


 ファルが形の理由を聞いてきたけど、そんな豆知識は私の中には存在しない。


「陰陽を現しているという説がありますね」


 そこに茨木が答えてくれた。

 そういう知識は茨木に頼るべきだよね。


「丸い部分が太陽で、細い部分が月だと言われていますね」

「へー」


 初めて知ったよ。

 って、何で皆の視線が私の頭上に集まっているわけ?私の頭の上には何もないけど?


「そこにも太陽と月が関わってくるのですか。そうなると、渡したものでは駄目ということですね」

「ということで、私が行ってくるよ」

「アンジュ。どうしてもというのであれば、準備をさせるから少し待て」


 今まで黙っていたルディが、私が行ってもいい条件を出してきた。準備をさせるということは黒狼の人たちにということだろうか。


「これは必要なことだから、早めにしてよね」


 私はそう言って、自分の席に戻っていったのだった。





「来た記憶がある場所なんだけど?」


 私はヴィオとミレーが閉じ込められていた地下牢の前を通り過ぎている。

 まさか歩きだと、城の門の地下からいけるなんて……普通は城の真下とかじゃないの?


「この前通った場所とこの下で合流することになる」


 ああ、そうか。城の真下はあの精霊石がないと通れない扉があるので、離れた位置に降りるようになっているのか。


 で、これが面倒だから、城の中に別の小部屋が用意されることになったということかな?

 そう、城は高台の上にあるということはその分を降りなければならない。

 一種の苦行だ。


「で、何故に私は自分で歩かせてもらえないのかな?」


 私はルディに抱えられて地下に向かう階段を降りている。

 その前方には、暗闇でも明り取りの光で白さが際立っている朧が先頭を進んでいた。


 案内役は朧が務めてくれるようだ。

 そして背後からは第十二部隊長さんとヘビ共と鬼の二人がついてきている。

 リザ姉は神父様から手伝いをするように言われ、ロゼと一緒に連行されてしまったので、ここにはいない。


 恐らく、リザ姉の趣味全開の行動を取らないようにされたのだろう。


「暗くて足を踏み外したら危ないだろう?」

「いや、ルディ。私は浮遊できるし。あと、何故に第十一部隊長さんもいるわけ?」


 報告が終わったのなら、休んでもらっていいのだけど?



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