第二十一話 剣神スパーダとエクスカリバー
「勝利は我が手に」
イケメンが言葉を口にしながら剣を振り下ろす。
やばい。
何もしないままあれを受けたらやばい!
咄嗟に俺は『怠惰』を自分に使いイケメンの後ろに移動する。
そして俺が見た光景は縦に綺麗に二つに別れた図書館だった。
「は……?」
「うわっこれをよけちゃうんだ!それに今の転移系のスキルだよね。一瞬でそこに移動するなんて面白いなぁ」
「ちょっ、ちょっと待て!何だ?いきなり何してくれてんの!?」
「何って?理由なんて必要かな。僕とキミが出会った。そこに言葉は必要ない。だろ?」
なにドヤ顏で言っちゃってるのこの男は!?
どうしてくれるのこの図書館の惨状を。価値ありそうな本がかなり真っ二つにされてるんですが!?
「それじゃあ僕の攻撃は躱されちゃったから、次は君の番だね!」
「番って……お前は何を言ってるんだ?」
「番って順番だよ〜次はキミが僕に攻撃するの!本っ当久しぶりなんだよね。僕の攻撃を避けれる人なんてさ!だから早く君の力をもっと僕に見せてよ!」
「我が身は不滅の防具也」
そう言いながらイケメンは何事か呟いたかと思うといきなりその体が白銀に光り輝き始めた。
「どうどう?カッコいいっしょー。これ僕の最大の防御形態なんだよね〜さあカモンカモン!」
何あれ気持ち悪い……
つーかさっき俺『怠惰』普通に使えてたよな?なんだかどうすれば良いのかとか意識しなくても出来たぞ。
自転車みたいな物なのかもしれないな。
よし!ならあの日以来全く使ってない『ヴレイヴ・フォール』を使ってみるか!この変態イケメンは早く何とかしないとと直感が告げている。
「おい、このクソイケメン!お前がどんな奴なのか知らんが恨むんじゃねぇぞ!ヴレイヴ・フォール!!」
そしてまたも世界は真っ白に塗りつぶされた。
そして徐々に色を取り戻して行きそこで俺が見た物は……
とても驚いた顔で地面に立っているイケメンだけであった。
うん。
それだけでした。
あれ?地面?ってか今まであった沢山の本は?つーか空が見えてますがな。屋根は?回りを見回すと図書館を利用していただろう人や、職員らしき人達だけが呆然と立っていた。
回りの建物丸見えですやん。
……あれ?図書館、消えた?
「ハハハハハ!!まさか、まさか、まさか!今のはゴッド・スキルかい!?建物の存在ごと消すなんて!僕も危なかったよ消えてしまう所だった!」
あぁやっぱり俺か。俺がやったんか。
……くそったれー!
しかもこいつ今ゴッド・スキルって言ったよな!?
「おい!あんたゴッド・スキルを知ってるのか!?」
「うん。勿論しってるよ〜」
呑気さと楽しさを織り交ぜたような声で話しだす変態イケメン。
「遅くなっちゃったけど自己紹介だ。僕の名はスパーダ。剣神スパーダだ」
「は?剣神って何だよ、あんた自分は神だって言うのか?」
「うん。僕は勝利と栄光を司る神だよ。ただし二代目だけどね〜」
男の声は冗談を言っているようでは無い。
そういえば、図書館でゴッド・スキルを調べた時に、このアルカディアの神話を読んだら輝剣エクスカリバーを振るう剣神スパーダの名前があった様な……
「って言うか!キミはどうしてゴッド・スキルを使えちゃうの?ゴッド・スキルは僕みたいな存在しか使えないのに」
「知らねぇよ!俺だっていきなりこんな力使える様になってびびってるわ!」
「ふーん、わからないのかぁ……。うん、キミやっぱり面白いね。ますます興味が湧いて来たよ!僕は名乗ったんだからキミの名前も教えておくれよ!」
……言いたく無い。
なんだかここで名前を言ってしまったら、これから先も面倒な事に巻き込まれてしまいそうな……
あぁもう!早く早くうっさいな!
「俺は如月悠斗だ」
俺が言うとスパーダと名乗るイケメンは心底楽しそうに目を細めた。
「良いねぇ。ユート。キサラギユートか。覚えたよ」
「覚えなくて良いよ。俺は自分を神だとか言う変態と関わりたくない」
「ふふ!酷い言われようだなぁ。僕が剣神スパーダって信じて無いでしょ?」
当たり前だ。
「それなら証拠を見せるよ。ユートはスパーダの愛剣の名を知ってるかい?」
「一応はな」
男の雰囲気が変わる。全てをねじ伏せるかの如く。
「剣神スパーダが扱う輝剣エクスカリバー。御見せしよう」
そう言いながら男はズボンを下ろし、パンツまで下ろした。
丸見えである。
そして男は男の剣を握りしめ、声高らかに言葉を紡ぐ。
「我はスパーダ!この身は剣なり!!
ぶちぃ!!!
聞こえてはならない音が響いたかと思うと男の身体は黄金に光輝きだした。
そしてその光が収まるとそこにいたのは。
「きゃるーん☆剣神スパーダちゃん登場だぞっ☆」
なんだか凄く輝く剣を持った美少女だった。
( ゜д゜)
今更ですがこの物語はこんな感じで進んでいきます
(^ω^)




