表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうやら私は破滅の悪女らしい  作者: りらこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

127/163

127話

「レナ」

「げっ」

「わ、傷つくなぁ」


 全く意に介してなさそうなトーンで言ったのは、志陽だった。慌ててキョロキョロと周りを確認するも、人気はなく安心する。


「俺と喋ってるとこ見られたくないんでしょ。考えて声かけてるよ」

「……なら、いいけど」

「レナに嫌われたくないからね」


(割と既に苦手だけど)


 口には出さず、曖昧に笑う。


「何か用?」

「リュウとはどんな感じかなって、気になって」

「……順調、だけど」

「……ふうん?」


 玲奈の本気で照れている表情に、志陽は眉を顰めた。


「何かあったんだ」

「えっ、何かって、何」

「前聞いたときと違うから。進展したのかなって」

「……べ、つに……」


 玲奈は嘘が上手くない。下を向いて逃げるで精一杯だ。志陽は視界に自分が映ってないのをいいことに、そっと距離を詰めた。肩が触れるくらいの近さに寄って、小さく呟く。


「リュウより、俺にする気ない?」

「…………ん?」

「どう? ちょっと考えてよ」

「……はあ!?!? っ、何言ってんの!! 冗談やめてよ!」


 たっぷり処理時間を取って、やっとのことで飲み込んだ。と同時に、衝撃でカッと体が熱を帯びた。


「割と本気の提案なんだけど」

「な……」


(何考えんの……? 私のことが漏れて、何か企んでる? もしやスラジと繋がって)


 どんどん青褪めていく玲奈に、志陽は苦笑する。


「ごめん、怯えさせるつもりはなかったんだけど」

「……何が狙い?」

「人聞き悪いなあ。外国人の女の子と付き合ったことないから、興味あっただけだよ」

「それなら私と一緒に来た、ナシュカって子が凄く美人だよ」

「ああ、あの子ね。俺はレナの方がいいな」

「えっ」


(ナシュカと比べて私!? 正気!?)


 地味なタイプが好みなのだろうか、とも思ったが、いやそんなはずない、と思い直す。


(ぜぇーーったい罠……何か企んでる)


 ジトッとした玲奈の目に、志陽は肩をすくめた。


「信じてもらえないか」

「あり得なすぎてね」

「何で? リュウだって、レナがいいって言ってるんでしょ」

「リュウはあれだよ、一緒に迷宮を乗り越えた仲だし」

「あー、確かにそういう信頼関係があるのか。アイツ、力使えてなかったんだし、それがデカいのかな」


(やっぱり、リュウのことに食いつく)


「……リュウが心配だから、私をリュウから離そうとしてるの?」

「ん? どうだろうね」


 志陽は爽やかに笑って誤魔化す。当初から、リュウの彼女が気になると言って話しかけてきた。そして、交際の申し出も、恐らくはリュウ絡みと睨む。昔馴染みを心配して言ってるだけなら、玲奈は志陽をそんなに邪険にするつもりはないのだが、それはあくまで玲奈の予想だ。


「リュウを心配して言ってるんなら、私に言わないで、直接リュウを説得したら?」

「助言どうも。参考にするよ」


(全然響いてなさそうだけど)



 玲奈と志陽が睨み合いをする頃。


 九垓は、新たな揉め事に頭を悩ませていた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ