236/900
妹よ
あの日の夜 俺の腕の中でお兄ちゃん怖いよって
お前は泣いたね
何だか分からないけれどお菓子があるよって言ったら
ますます泣いて もう二人とも子供じゃないって気付いた
あの夜は夢の様に頻繁に俺の心を締め付けるんだ
お前に俺の胸の内を全部曝け出して 神様の慈悲を願った
不幸な家庭で寄り添って 逃げよっかなんて無茶苦茶言った
それでもお前はお兄ちゃんと離れたくないよって
いつかこいつとも離れ離れになるんだな そんな予感がしていた
捨て去った夢 怯えていた猫 涙した 傷を見せつけられたから
お前に憧れていたんだよ 真っ直ぐで寂しがりだけど弱音を吐かない
あの日の事を頻繁に思い出す
俺達はあの夜 夢の中に居たのかも知れないと
同じ夢を見ていたのかも知れないと お前は泣き疲れて眠った
俺は朝が来なければいいと願った
妹よ お前が幸せになれたから希望は誹謗される事は無くなった
今 繋いだ手を離すよ 命を分け合って 何もかも分け合って なのに
兄妹の絆は口にするのが恥ずかしくてはばかられる そういう物かも知れないな




