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No.101 惑星防衛システム内での戦い(1)

昨日も0時に会社を出てタクシー帰り。

月のタクシー代が10万とか行って欲しくないなあ・・・。

カルルを庇って負傷したハンドは、装備していた鎧の背中部分に攻撃魔法を喰らい、鎧に穴が空き背中に大火傷と大量の出血をした。


ハンドの血はカルルの頭や体にも飛び散り、ケガの具合が大事であることを物語っている。


カルルは、自身に浴びたハンドの血を見ると即座に指示を出す。


「アリス、ハンドさんに治療を施して。ハイポーションは何本使っても構わない!」


「わっ、分かった!」


「パトリシアさん、僕に代わって防壁を展開してください。展開範囲は全面にお願いします」


「はい!」


「ヴァイオレット。僕に付いてきて」


「仰せの通りに!」


カルルは、立ち上がると通路が交差する十字路の壁影から出てゆっくりと歩き始める。


弧を描くように作られたメイン通路の中央をゆっくりと歩き、その先にいるヴィスターク王国の兵士達に向かっていく。


距離はまだ遠いが兵士達もカルルに対して攻撃魔法を放ってくる。


それは光の矢となり直線的な軌道ではなく、メイン通路と同じ弧を描くように曲線を描きながら時に軌道を変えながらカルルへと向かってくる。


ゴーレムであるヴァイオレットは、分解魔法を防壁のように全身に纏いながら光の矢を受けとめ、攻撃魔法そのものを分解していく。


カルルは、腕輪に装着した探査の魔石と鑑定の魔石により、この攻撃魔法の詳細を探りながらヴィスターク王国の兵士達に向かっていく。


すると何も無いはずの通路の左右からいきなりゴーレムが姿を現すと、カルルに飛びかかってきた。


カルルの前を行くヴァイオレットから見ると背後に突然現れた形となった2体のゴーレムだが、それを液体金属の糸に纏わせた分解魔法により消滅させていく。


カルルも魔法防壁と物理防壁を全面に展開して突然現れる相手に対して防御を行い、突然の攻撃に対処していく。


「軌道を変える攻撃魔法は、追跡アビリティ付きの攻撃魔法か。それにゴーレムは、空間収納魔法と空間発動魔法アビリティを組み合わせたものか。でも魔法の発動条件が分からない」


カルルはさらにメイン通路を進んで行くと、軌道を変える攻撃魔法はさらに増えていき、それは何も無かった場所からも放たれ始めた。


このままだとカルルが展開する防壁もいつまで維持できるか分からないため、攻撃に転じるのか撤退するのかを判断する必要に迫られる。


「カルル様。攻撃が激しすぎて対処できる範囲を間もなく超えます。ホムンクルスに対して攻撃を行いますがよろしいですか」


「ああ、構わない」


カルルは、自身を庇って負傷したハンドに対する報復として、攻撃を行うヴィスターク王国の兵士達に向かっているが、相手の攻撃もなかなかのものである。


ヴァイオレットは、両手から伸ばした液体金属の糸に分解魔法を纏わせながら、その糸を4体のホムンクルスと剣士に向けて伸ばすと、その体を貫いていく。


4体のホムンクルスは倒したが、剣を持つひとりの兵士は未だ健在であり、カルルとヴァイオレットに対する攻撃魔法は一向に止む気配はない。


カルルはふとある事に気付き、メイン通路を進むのを止めるとその場に立ち止まる。


するとカルルに対する攻撃は止み、魔法攻撃は先行するヴァイオレットのみに集中した。


「そういうことか。僕を左右から攻撃している魔法は、僕が歩くのを感知して発動している訳か」


カルルは、空間発動魔法の意味を理解すると、先行するヴァイオレットを呼び戻した。


「ヴァイオレット。この通路には歩くと攻撃魔法を発動させる空間発動魔法が仕掛けられている。進めば進むほど攻撃が激しくなるから一旦引こう」


カルルとヴァイオレットが攻撃魔法の発動条件を理解し、通路を引き返し始めるとメイン通路の先で立ち竦むヴィスターク王国の兵士が突然カルルの前にたちはだかる。


「おい、何処に行く。せっかくここまで来たのだから少し遊んでいけ」


兵士は、剣を構えるといつでも攻撃に入れる体制を取った。


カルルの腕輪に装備された鑑定の魔石は、目の前に突然現れた兵士は空間転移の魔法を使ったことを示した。


「空間転移魔法。そんな魔法まで使えるのですか」


「ほう、鑑定魔法も使えるのか。ならば私が持つ剣の能力は既に分かっているな」


カルルは魔法防壁と物理防壁を全面に展開し、兵士が振り下ろした剣を防壁で受け止めた。


だが次の瞬間、カルルが展開した防壁はガラスが粉砕されるような音とともに消滅していく。


カルルの腕輪に装備された鑑定の魔石は、兵士が持つ剣には武器破壊アビリティが装備されていることを告げる。


カルルは兵士の武器が届かない後方へとあとずさりすると、ヴァイオレットが分解魔法を纏わせた液体金属の糸を剣士に向かって飛ばしていく。


だが、ヴァイオレットの液体金属の糸は、剣士が持つ剣のひと振りによって簡単に両断されてしまう。


「そんな子供だましの魔法など私の剣の前では無意味だ!」


カルルを庇うように前に立つヴァイオレットは、分解魔法が効果無しと分るとカルルに再度の撤退を求めた。


「カルル様、兵士が持つ剣は武器破壊アビリティ付きです。しかもヴァイオレットの分解魔法も効果がありません。ここは隠蔽と遮蔽の魔法で姿を消して撤退しましょう」


「分かった。だったら逃げる前にこれを置き土産にする」


カルルとヴァイオレットは隠蔽と遮蔽の魔石を使い、その姿を消すと同時にカルルは初めて使う魔法を発動させる。


「爆裂魔法!」


カルルが魔法を発動するととメイン通路は灼熱の炎と爆風が充満し剣を持つ兵士を吹き飛ばした。


2人は、重力魔法により爆風よりも速くメイン通路を飛び続けた。


そしてメイン通路からサブ通路へと入り、探査魔法であの兵士がどうなったのかを確認する。


「あの兵士はまだ生きてる。分解魔法も爆裂魔法もだめか」


「これからどうされますか?」


「ハンドさんのケガの状態が気になるから皆の所に戻ろう」


惑星防衛システムのサブ通路をいくつも経由してハンドがケガをした場所の近くへとやってきたカルルとヴァイオレット。


するとサブ通路に面した扉から顔を出して手招きをするアリスの姿を発見した。


アリスは口の前に人差し指を立てて声を出さないように促しながら、カルルとヴァイオレットを部屋の中へ入れると、通路に誰もいないことを確かめて静かに扉を閉じる。


部屋の中にはもうひとつの扉があり、その中に入ると治療を終えたハンドがうつ伏せで横たわっている。


「ケガはハイポーションで治療済みですが、出血が多かったので貧血を起こしています。安静にした方がよさそうです」


カルルは、横たわるハンドの元に向かうとそばに寄りそうパトリシアに向かって謝罪した。


「僕を庇ったばかりにハンドさんにケガをさせてしまって・・・」


だがパトリシアは、カルルの言葉を静止するとこう告げた。


「私とハンドは、錬金術ギルドから派遣された護衛です。カルル殿は謝る必要はありません。身をもってカルル殿を守るのが私とハンドの役目です。だからそれ以上の言葉は言わないでください」


カルルは、パトリシアの言葉対して謝罪とお礼として頭を下げた。


「カルル。会って欲しい人・・・いえ、ゴーレムがいるの」


そう告げたのはアリスであった。


アリスの後ろには、以前に惑星防衛システムで何度も目にした1体のゴーレムが立っていた。


「私達をここに入れてくれたのは、このゴーレムなの」


カルルは、ようやくとこの惑星防衛システムを動かせるゴーレムと出会うことができた。


これによりこの惑星防衛システムでの優位性はカルル達に傾いたことになる。




◆飛空艇の外殻と躯体を作る魔法

・土魔法


◆飛空艇を創るために必要とされる魔法

・強化魔法

・固定魔法


◆飛空艇を飛ばすために必要な魔石など

・浮遊の魔石

・飛空の魔石

・魔力の魔石

・魔道回路


◆カルルが創った飛空艇

 飛空艇:264

 1000艇まで残り736


◆カルルが創った飛空艇の内訳

 ・飛空艇試作一号艇

 ・飛空艇試作二号艇 ※両親が使用

 ・飛空艇試作三号艇 ※カルルが使用


◆北ラルバード大陸


王国向け飛空艇

・アリーア王国向け飛空艇 53艇(通常型20艇、戦闘型30艇、早期警戒飛空艇3艇)

・アリーシュ王国向け飛空艇 30艇

・ハイリシュア王国軍向け飛空艇 80艇(通常型30艇、戦闘型50艇)

・フルーム王国軍向け飛空艇 22艇(通常型10艇、戦闘型10艇、早期警戒飛空艇2艇)

・マレーナ王国沿岸警備隊向け飛空艇 20艇(戦闘型20艇)

・カヌーナ王国沿岸警備隊向け飛空艇 20艇(戦闘型20艇)


錬金術ギルド用飛空艇

・グランドマスター用兼商談用戦闘型飛空艇

・薬草栽培兼治療用飛空艇

・トーデスインゼル(死の島)救助隊用飛空艇 8艇

・トーデスインゼル(死の島)物資補給用飛空艇 2艇

・遊覧用飛空艇 4艇


◆北コルラード大陸


王国向け飛空艇

・ユグドリア王国向け飛空艇 50艇(戦闘型50艇)


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