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06-10
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もちろん国内大会である全日本選手権で出した得点には及ばないものの、それでもパーソナルベストを大きく更新して暫定一位にたった。
演技構成点が思ったより高く出たのには、女子としては世界初ISU公式大会で四回転トウループを成功させたことも大きく影響しているだろう。
革新的な技に与えられるボーナス加点こそもらえなかったが、それでも十分すぎる得点だ。
後は、ユリカがどれだけの演技をするか────
『二十四番、ユリカ・ホワイト、アメリカ!!』
大きな拍手。それは若き舞姫の、そして優勝候補<SP一位>に対する期待。
その名前のとおり真っ白な衣装は、真っ白な彼女の肌と同化し、逆に彼女のブロンドを際立たせる。
彼女の顔に迷いは何一つない。
あなたがどんな演技をしようと────私が勝つ。
そんな決意がにじみ出ている。
中央で立ち止まり、そっと腰を撫でる。たた一つの動作だけで、会場は一瞬にして静まり返る。その瞬間から、世界は彼女だけのものとなる。




