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スピードに乗って、そのまま半回転、宙に舞う。そして、完全に回転を終えてからストンと着氷。
昨日までが嘘のように体が軽い。
羽が生えたよう────というのは本来ユリカのためにある例えだが、今の状態を表すのに、これ以上ぴったりな言葉は無い。
今まで心に圧し掛かっていた錘、それが重かったからだろうか、それが取れた瞬間、私は感じたことが無い軽快さを手に入れた。
ちょうど錘をつけて走った後、それをはずしたときに感じるような感覚。
昨日のショート、三木楓との点差は五点。
大きな差。
だけど、私は確信していた。
いまなら〝あの技〟も成功させられる────




