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エバーレコードパーツ ピークアブー編 エバレコ  作者: 行雲 日千羽
種子と胎動への詩 〜戦狼の置き土産〜
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【 外伝 】第2話 バーンの回想録〜戦狼の娘達〜

第二話を割り込み投稿いたします♡


ちなみに、予約投稿失敗してできなくなっちゃったので、業務が始まる前に少し早めに処理しますwww


楽しんでいただけたらうれしいです。

 しかし、相棒が戻ってから敵軍から感じる雰囲気が変わる。


 これまでの圧倒的な禍々しさすら覚える肌を刺す感覚が皆無だった。


 また、縦横無尽に襲いかかって来て、 

 少しでも油断をすれば戦狼の鋭利な牙の餌食になる緊迫感が伝わって来ない。


 戦況は圧倒的に不利なのは相棒が戻っても変わらないが、試されているとも、指導されているとも感じる手応え。


 こちらも陣形、戦術を変え反応を見るが、「 ここまで登って来い!」と言われているようだった。



 その後あれほど、心が踊り、軍略の全てを駆使したにも関わらず、跳ね返された名将は他にいるわけが無い。。。



 とうとう最後まで我が国からの援軍は無かった。


 それどころで無いのは亡き親友の腹心、諜報部隊副隊長【 イブシ 】の報告でわかっている―――




 ―――そして、我々の攻撃が戦狼に通じる手応えを感じ始めた頃、

 突然の敵使節からの降伏の書簡。。。


 仲間からは、偽旗だとの声が上がる中、私と相棒は2人で戦狼の居城へ官軍として乗り込む。


 まず敵城が見渡せる、その景色に驚かされる。


 木々の全ては雄々しく天高く枝を張り、小川は清らかな水を湛えて、優美なせせらぎを響かせていた。


 戦火の微塵も感じさせないその情景は、寄せ手を選ばぬ強国の威風を雄弁に物語っている。



( すごい...... これが半島最強の国か...... )



 我が軍の使節が言う通り、武装解除された武器が城の郊外に綺麗に納められていた。


 全ての兵士、使用人が見事な姿勢で深々と平伏している。


「 すげえなw 狼じいさんは!久しぶりに鳥肌が立つぜぃ!www 」


 初めてではないが、こんなセリフを言う相棒ではない。


 質素な小城だが、伝統ある神話時代からの名門王族の荘厳な威光と、穏やかな空気が流れていた。


 王広間には、我々を案内してきた長兄で、敵の猛将軍。


 王座の両側には、輝くオーラを弾けるように放つ2人の女性が深々と頭を下げている。


 玉座に座る老人とは思えない、はち切れんばかりの見事な体躯の大男が、こちらを値踏みするように、頬杖をし、足を組んで、我々を凝視していた。


( おかしい...... おかしいぞ......

この長兄にしても、戦狼にしても、敵本陣の我々にすら感じる氣を放っていたはず...... )


 相棒は興奮すると自身の氣を抑える事が未だに出来ない。


 敵には呼応するように高めてしまうのが、常だと思っていた。


 戦狼は、自身の息子からの報告を右手で静止すると、組んでいた足を静かに降ろし、一礼をする。


「 よくここまで来れたな!ガキんちょ共 www 見事だったぞ! 」


 橙色のウェイブの長髪。古典的な形式の細かい装飾のドレスの美しい女性が顔を上げ、再び一礼すると、

 戦狼を厳しい大きな瞳のジト目で一瞥《いちべつ》する。


「 お父さま!官軍の将軍さまに、お伝えする言葉では無いと、あれほど言いましたよね?カッコウさん。」


 濃紺色の長い直毛の髪と、煌びやかな青いドレスの女性も慌てて一礼すると、

 変な語尾の女性に切れ長な大きな青い瞳をジト目にして睨む。


「 ミリアお姉さまも、語尾に気をつけてくださいと、あれほど言ったでしょうが! 」



 嬉しそうに幸せを満喫するような、老人の顔になり優しく微笑む戦狼。



( 神話時代からの王族とは、こんなに自由なものなのだろうか? www )



 その体躯には、似合わない満面の笑みの老人と、言い合いを始める2人の美女。


 申し訳なさそうな長兄の将軍以外は、 

 温かい空気の波動が空間を包み込み、私を和ませる。



 片親の私には、幼い頃から求めていた家庭が、そこにはあった。。。



( いけない!私は官軍の使者だ。一喝して然るべき事態だ!...... )


 無理もない...... 降伏を受け入れた国の者たちが、とる態度では無い。


 我が王は、戦の中盤から書簡を交わしていると伝えてくれた。


 更には、戦狼の真意を確かめろとのお達しの一文。


( そうだ...... いきり立つ仲間たちに、狼を蹴り飛ばしてくると言っていた我が相棒も、流石に怒る頃だろう。 )


 

 ......!?



 相棒からは、すでに赤い爆炎の業火の氣が立ち昇っている。。。



 噴火する!止めなければ!


 ......


 慌ててセリフを、考えながら相棒の顔を見て、私は愕然とする。。。




( 目がすっかりハートマークだ www )



 しかも、【 ミリア 】と呼ばれる姉も、何度も相棒の方を見ては頬を染め、

 戦狼に戯れるように言葉をかけていた。



( 焚き火をくべすぎて、壊れる寸前の釜戸だったか!相棒よwww )




 そして、妹の方も戦狼の右肩に手を置き、姉に向けるジト目とは裏腹に、

 こちらには、青く澄んだ瞳で優しく微笑みかけてくる。


 実直に仲間のため、王のために生きてきた、私の心臓が壊れんばかりに早鐘を打っていた。



 戦狼が、椅子から腰を前にずらし、こちらを覗き込むように、屈託の無い笑顔で口を開く。


「 可愛いじゃろ?ワシの自慢の娘たちは?

氣脈も合うと娘たちが、言うておる。

どうだ?ガキんちょども。結婚せんか?

今日だったら、申し込みを許せそうな気がするぞい www 」

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