密閉空間での爆破は注意
「それでは行きますか」
ビルド・モービルも戻して、カードが戻ってきていることを確認していると、指先と顔以外を鎧覆った遠藤さんが声をかけてきた。
「よし、俺の出番だな」
『破壊者』が意気揚々と黒い靄へと侵入していった。
「それでは次は私ですね」
『破壊者』が入ったのを確認して少し間を開けて遠藤さんが入っていく。
「それでは次は私たちです。ブリキの騎士前へ」
私たちの乗ったソリを引いたブリキの騎士がゆっくりと進んで行く。
黒い靄をくぐると、轟音が響き渡った。
周りには誰もいないため、田中さんを待って先に潜った2人と合流を図ろうとしたが、分かれ道に当たってしまう。
戦闘音が鳴り響いているので普通なら音を頼りに合流すればいいのだが、今回は音が異常に反響しており、とてもではないが音を頼りにたどり着くのは不可能に思えた。
ただし、それは分かれ道を道に沿って歩けばの話で、『破壊者』は何を思ったのかはわからないが、Tの字になってる分かれ道を壁を破壊して無理やりまっすぐ進んだようで、壊された壁の先に閃光が時折見えていた。
「これ絶対わざとだよね」
「この状況を楽しんでるんじゃないの?」
時折見える閃光がどんどん小さくなっており、『破壊者』が直線的に進むために壁を破壊しているので、田中さんをソリに乗せることにより移動速度を上げて合流を図ることにした。
一直線に破壊された壁をいくつも通ると、粘液状の何かが時折床や屋根などに付着しており、魔石も回収されてない状態で転がってい居た。
『破壊者』がダンジョンに潜って2分も開けずに潜ったはずなのに、5分たっても合流できず、不安を覚えているところ、戦闘の爆音が急に止んだ。
それから、いくつかの破壊された壁を通る間思い出したかのように時折轟音が響いた。
最後の破壊された壁を超えると、『破壊者』がやったと思われる大きな穴が壁に空いていた。
「遅いぞ。2階層につながる階段がなかったから探そうと思ったのに『見るもの』に止められて時間食ったじゃないか」
「あなたが、おおざっぱすぎるんですよ。普通壁を破壊して進んだりはしません」
どのくらい待ったのかわからないが、座っていた瓦礫から立ち上がると歩き始めた。
「時間ないんだろ?こっちの方が早く移動できるんだから文句言うなよ」
「1階層なんて道なりに進めば階段にたどりつけるのに無駄に破壊しているから言ってるんですよ。それにあなたの攻撃方法はうるさすぎです。もう少し同行者のことを考えてください」
「はいはい」
適当に遠藤さんをあしらいながらも天井から落ちてきたスライムに対し的確にこぶしを叩き込み爆破していく。
その時に出た音は先ほどの比ではなく、耳を抑えければ吐き気が来るような音であった。
「主よ。耳栓をどうぞ」
Dr.ヘーゲルシュタインがどこからか取り出した耳栓を渡してくるかと思いきや、耳に入れてきた。
「じ、自分でできます」
「動かないでください。血が出ても知りませんよ」
脅されて仕方なくおとなしくしていると、田中さんがからかうように話しかけてきた。
「イチャイチャしているところ申し訳ないのですが、私たちの分もあったりしますか?」
「はい」
からかい交じりの声に言い返そうとしたところ、Dr.ヘーゲルシュタインはどこからか取り出した耳栓を興味がなさそうに放り投げた。
田中さんに耳栓を渡した後に声もかけずに遠藤さんと『破壊者』に対しても投げつけて、手に取ったのを確認したあと、私を抱きしめて満足そうにしていた。
その後は遠藤さんのスキルで階段の場所を確認し、とりあえず壊して進もうとする『破壊者』を正しい方向に導きながら進むこと5分ダンジョンに侵入して10分程度で2階層に進出することができた。
階段自体は、入り口からそこまで遠くないところにあったため『破壊者』が途中で遠藤さんの指示に従っておれば5分で1階層を突破で来ていたのだが、そこまで大きな遅延ではないため気にせずに進みこととなった。
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『GET THE WORLD』公式設定にて本編に登場した眷属たちの設定も公開しておりますのでご覧ください。




