第4話 相棒との出会い
初めての作品で、手探りで執筆しておりますので内容において、度々改変などがされております。
ご不便をお掛け致しますが、温かい目でご覧頂けると幸いです。
勇者の子供に転生してから8年。
ーライト8歳ー
ライトは今日も厳しい訓練と勉強に明け暮れていた。
まだ8歳と、普通なら遊びたい盛りのまだまだ子供の年齢だが、持ち前の探究心と前世のサラリーマン時代からの座右の銘『継続は力なり』を遺憾なく発揮し、日々技術や知識を身に付けていた。
そもそも中身は前世から数えたら52歳なのだから、遊びたい盛りではなくて当然なのだが.…
ステータス...ライトは心の中で呟く
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名前:ライト
レベル:88
称号:魔王見習い
ジョブ:魔剣士Lv.21
スキル:高速移動、危機回避、高速剣
熟練度:剣術Lv.21、魔術Lv.18、魔法剣Lv.17
特性:勇者の血脈、魔王の教え、剣術の天才、魔法の天才、フィジカルモンスター、成長限界無効、美の化身、????
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自分でも中々成長してるように思う。
レベルアップも順調だ。
基準が魔族達しかおらずこの世界においての平均値は分からないが、強くなって悪い事はないだろう…
幸い特性に成長限界無効というものがある為、努力すればどこまでも成長は続けられるという事だろうしな。
いずれ、他の者達にあるらしい成長限界とやらも調べてみたいものだ。
そんな事を考えながら、日々の鍛錬に明け暮れる訳だが、最近は成長するという事意外にも、興味を惹かれる事があった。
それは外の世界についてだ。
ここで言う外の世界とは魔王城の外の事である。
何故なら、俺は魔王ガルスより魔王城から外に出る事を禁じられており、転生してから今まで一度も魔王城から出た事が無かったからだ。
魔王城の敷地は広大で、分かりやすく言うと某ネズミのテーマパークがすっぽり4個程入る位の敷地面積だ。
広大な敷地ゆえに窮屈と言う事は無かったが、探究心が勝り何度か脱走を試みた事がある。
しかし、その度に魔王ガルスによって行手を遮られ、外に出れずじまいだった。
そんな俺は今日も脱走を試みた訳だが、目の前には魔王ガルスが立ち塞がっている。
『あ〜あ、またバレちゃったよ….』
『バレちゃったよ....じゃない!外は危ないから出ちゃダメだって言ってるだろ!』
魔王ガルスは外に出てはいけない理由を危ないからだと言う。
『だって!外に出てみたい...』
『だってじゃない!ダメなものはダメなんだよ!危ないんだから!お前の為を思って言ってるんだからな!』
俺は食い下がるが、魔王ガルスはいつもまともに取り合ってくれない。
それにしても外に出てはいけない理由は、危ないから?
俺は日々の訓練によって、かなりの強さに成長している。
今では魔王配下の魔物達でも模擬戦で俺に勝てる者の方が少ない位だ....
実際にステータスにおいても、俺を上回る者は殆どいない。
それは魔王ガルスも分かっている筈だ。
もちろん自分が最強だなんて思い違いはしていない。
世界には自分が想像するより遥かに強い実力者達もいるだろう。
しかし、自分が言っているのは、あくまでも魔王城の外に出てみたいと言う程度の事だ。
遥彼方に旅をしたいと言っている訳ではない。
勿論いつかは行ってみたいが….
自分を訓練してくれている先生方は、この魔王が納める国の中でも上位の実力者だと聞いているし、ホイズだってその一人だ。
その人達に認められている自分が少し城の外に出るのが危ない?流石に無理があるように思う。
恐らく魔王ガルスは俺が外に出てはいけない本当の理由を隠しているのだろう....
以前から皆がひた隠しにしている、俺の本当の父と母の行方と同様に、今回の外に出てはいけないという事にもそういった意図を感じる。
しかし、魔王ガルスやホイズをはじめとした他の魔物達は普段、俺を騙そうなどといった感じは全くないし、ましてや敵対心など微塵も感じない。
むしろ、俺に対する接し方は大切に思ってくれている事が十分すぎるほど伝わってくるくらいだ。
そう、本当に家族だと思えるくらいに….
だから、これまでもこんな風に隠し事をされても、恐らく俺の為なんだろうと無理矢理自分を納得させてきた...
だけど、押さえ込んだ疑問は膨らんでいき、必ず許容量を超える....
そして許容量を超えた疑問は、隠しきれない不満として顔に出る。
『そんな顔してもダメなもんはダメだからな』
『.......』
難しい事をあれこれ考えたが、結果として思いっきり不満顔が出ていたのだろう....
その不満顔をみた魔王ガルスはダメなものはダメだと念押しをしてくる。
まぁこの感じだと、このまま押し問答をしていても外に出してくれる事は無いだろう。
仕方がないので、その日は不満顔が収まらないまま自室に戻ることにする。
翌日、前日の俺の様子を見かねてか、それとも外への興味を少しでも逸らすためか魔王ガルスは一体の魔物を連れて、俺に会いに来た。
『ライト〜!こいつはホワイトウルフだ』
『白い毛並みに青い瞳がお前にそっくりだろ!』
俺は剣術の訓練をしている手を止め、魔王ガルスの横にいる魔物に目をやる。
魔王ガルスの横には、ふわふわで真っ白な毛並み、そして目が綺麗な青色の子犬のような魔物が座っている。
『可愛いね!なんて名前なの?』
『コイツはまだ生まれたばかりなんだが、親が死んでしまってな...名前もまだ無いんだよ』
『出来ればお前に面倒を見て欲しいんだが...』
俺の取り留めのない質問に、魔物ガルスは少し悲しい顔でホワイトウルフの子供が身寄りも名前もない事を告げ、俺に世話をして欲しいと言う。
『わかった!』
特徴が似ているだけではなく、親がいないという共通点もあり、自分に重なって見える気がして俺は快くホワイトウルフのお世話を引き受ける事にした。
俺の親は行方不明なだけで、死んだ訳ではないと思うのだが生まれて8年間、一度も会った事がないので俺からすればいないのと変わらないと思っている。
生みの親より育ての親だ。
だから、親がいないこのホワイトウルフの親代わりになれたら良いと思う。
魔王ガルスが俺にしてくれたように....
幸い前世では犬を飼っていた経験もある事からお世話は問題なく出来るだろうとも考えた。
『じゃあ決まりな!そうしたら先ずは名前を決めてやってくれ!』
魔王ガルスは、楽しそうに名付けを促してきた。
ホワイトウルフの子供は、魔王ガルスの横で期待に胸を膨らませたような表情で真っ直ぐに俺を見つめてくる。
そんな真っ白なホワイトウルフを見つめ返しながら
『う〜ん...』
『じゃあ、ハクはどう?』
名付けはインスピレーションだ!と思っている俺は白い毛並みからハク(白)はどうだと提案する。
だか、流石に安直すぎるか!と俺が少し不安な表情をしていると....
『ワンッ!ワンワンッ!』
ホワイトウルフの子供は嬉しそうに吠えながら尻尾を振っている。
どうやら気に入って貰えたようだ。
良かった良かった。
そんなやり取りを見て魔王ガルスは....
『よ〜し!名前も決まった事だし、仲良くな!』
『ライト、後は頼んだぞ!』
とニコニコしながらその場を去って行った。
これで、俺の外に出たいという興味を逸らす事が出来たと思ったのか、父ちゃんの足取りは軽そうだ。
俺はハクを見つめながら心の中で呟く。
ステータス....
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名前:ハク
レベル:1
称号:ライトのペット
ジョブ:ホワイトウルフLv.1(種族特性につき進化以外での変更不可)
熟練度:なし
特性:親愛の情、誠の忠誠心、王の資格
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ステータスからは信頼関係を構築出来れば、自分にとって唯一無二の存在になりうるものを感じる...
そして、王の資格...何だか凄い資格を有しているようだ。
まだまだ、成長は必要だがポテンシャルは十分だと思う。
そんなハクのステータス画面を見ながら、俺は育成の楽しみを得たと笑みを浮かべる。
それから俺とハクの成長の日々が始まった。




