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勇者の息子に転生したら育ての親が魔王でした~最強に育って無双します~  作者: ララ
第一章 転生…そして幼少期

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第35話 それそれの訓練とそれぞれの成果

ライトがディバインアビスフレイムを完成させたころ、洞窟攻略を進めていたホイズとベイル達は36階層へ到達していた。


『やっと着いただーよ!ベイルが寄り道するせいで時間がかかっただーよ!オラ腹減っただーよ!』


『すまんな…ハクの進化が興味深くてな』


『あぁ、腹は減ったけども、あれは確かに凄かっただーよ』


前回のライトたちとの攻略時は2~3日で36階層に辿り着いていたホイズは、今回の攻略での36階層到着迄に時間が掛かりすぎたことに対して不満を漏らす。


実は35階層でハクとシュバルツの訓練をベイルが食い入るように見ていた為、予定より大分遅れての到着となっていたのだ。


『ハクのあの姿…魔物の進化か…知ってはいたが凄まじいものだな進化とは…我々も出来るものなのか』


『ライト様は、オラたちも可能性はあるって言ってただーよ!ライト様はウソつかないだーよ!』


『そうか…さすれば目指すのみだな!魔王様救出の一助となるためにも早急にな!』


『でも、まずは拠点を作ってバーベキューだーよ!』


『そ、そうだな…』


強くなる!と意気込むベイルに、まずは腹ごしらえだ!と胸を張って言うホイズ…そんな二人の様子を魔竜王が覗き見ていることをホイズとベイルはまだ知らない…


『あの二人は、少しばかり見込みがありそうだな…あとでちょっと遊んでやるか…』


水晶玉を覗く魔竜王が呟く…


そして、その魔竜王の傍らには見慣れぬ少女が地に伏している。


少女は、サファイヤブルーの髪色と黄金色の瞳をしており、肌の色は人族のものと変わらないがその背には竜のそれによく似た翼が生えていた。


その地に伏している少女の体には至る所に傷があり、きれいな部分の方が少ない程に数多くの痣が浮かび上がっていた。


それでも少女は、その黄金色の瞳に闘志を漲らせて魔竜王を睨みつける…


そんな少女に対して魔竜王は煽るかのように言葉を発する。


『おいおい、そんなんじゃご主人様に置いて行かれるぞ~!気張れ気張れ!それともずっとここにいるか?』


『い、いやだ…絶対ご主人様と一緒に帰るもん…』


『ほぉ…まだやれそうじゃねぇか!でもそんなんじゃあ全然ダメだな!ほれ、かかってこい!強くなりたいんだろ?』


『グルァ…うわぁぁぁぁ!絶対倒してやるー!』


『はい、口だけじゃなく手も動かす!吼えたって怖かねぇぞ!ほら、ちゃんと形態変化も使い分けろ!さっきから言ってんだろ!頭も使えよ!』


何度も叩きのめされながらも立ち向かう少女…そして魔竜王の過酷な修行は続くのだった。




一方そのころ、魔王国の玉座の間兼魔王軍開発室では…


ー魔王軍開発室ー


『や、やった~!できた~!』


魅惑のボディーでぴょんぴょんと飛び跳ねながら喜ぶシュプール。


『やりましたね、シュプール室長!これでライト様にも振り向いて頂けますよ!』


『い、いや!何を言っているの~!そんなんじゃないから~!もぉ!バカ~!精気吸っちゃいますよ~!』


『あ、いや…それは本当にご勘弁下さい…』


『へへへ、ウソですよ~!』


そんな、わちゃわちゃしたやり取りをしてるシュプール達の傍には、軍艦などに備え付けられているような大型の機銃によく似たものが置かれている。


そこにアローラが、タイミングよく配下の魔法師団員を従えて顔を出す…


『あら、シュプール室長。その様子ですと、どうやらライト様にご依頼頂いた品が出来上がったようですわね』


『あ!アローラ師団長~!そうなんです~、試射はこれからなんですけど~、やっと1号機が完成しました~』


『あら、おめでとう!ライト様もお喜びになられますわ!』


『ありがとうございます~!これから試射を行いますので、宜しければアローラ師団長も是非ご覧ください~!今、土木部のオッドさん達をお呼びして、防壁に取り付けて頂きますので~』


『それは嬉しいですわ!ライト様の新兵器…どんな物なのか楽しみですわ』



ー1時間後―


『設置完了です~!』


設置完了を喜びパチパチと拍手をするシュプール。


『ちなみにこれはどういった兵器なのかしら?』


『こちらはライト様曰く~、対侵略者殲滅用兵器キジュウというもので~、この太くて長い2本の棒…じゃなくて筒を通して~、こちらの…あっつくて…カチンコチンに硬い…魔鉱で出来たダンガンといわれるものを発射しますぅ~、すると当たった敵は喘ぐ間もなく逝ってしまうという兵器です~』


魅惑のボディーをフルフルと振りながら、軽く下ネタ調に説明するシュプール…さすがはサキュバスである。


『う~ん、いまいち想像できないわね~…実際に見せて頂けないかしら』


『了解しました~!それでは早速イキま~す!!3・2・1・ファイア~!』


シュプールはその間の抜けた合図と共にキジュウの引き金を引く…すると…


バババババババババババババババババッ・・・・・・・!


耳を劈く轟音と共に、驚く速度で2本の筒から魔鉱製の弾丸が連続発射され、目の前の丘が次々と土煙を挙げて吹き飛んでいく…


『………』


それを間近で見ていた土木部作業員や魔法師団員は思わず絶句している…


『………またとんでもない物を作りましたわね』


驚きを隠せないアローラが言葉を漏らす…


『ありがとうございます~!試射は大成功です~!御覧の通り~、この対侵略者殲滅用兵器キジュウは火属性の魔力を込めた魔石の爆発を利用して~、この連なっているダンガンを次々と発射することができます~!魔法が使えない方でも扱えますし~、遠くに離れた侵略者共もあっという間にイキ散らかしますので~、素晴らしい兵器ですよね~!ね、アローラ師団長~!』


『そ、そうね…敵が気の毒になるほど素晴らしい兵器ですわね~…ハ、ハハハ』


『はい~!それでは私は、この対侵略者殲滅用兵器キジュウの量産体制を整えますのでこれで失礼します~』


『こ、これが量産される…魔法師団の役目が無くならないように、私達も精進しなくちゃいけないわね…』


『え、えぇ…先発の班が戻りましたら直ぐに訓練へと向かいましょう…』


機銃の威力を目の当たりにしたアローラと魔法師団員は強くなることを、あっつくてカチンコチンに硬い魔鉱のように固く心に誓うのだった。

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