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勇者の息子に転生したら育ての親が魔王でした~良いとこどりで最強に育って無双します~  作者: ララ
第一章 転生…そして幼少期編

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第18話 魔王軍戦力増強訓練

初めての作品で、手探りで執筆しておりますので内容において、度々改変などがされております。

ご不便をお掛け致しますが、温かい目でご覧頂けると幸いです。

魔王軍開発室の発足後――


ライトは新たな防衛計画を進めていた。


それは、拡張した結界の外周に沿って巨大な防壁を建造すること。


現在開発中の魔導兵器を設置するための土台であり、魔王国防衛計画の中核となる施設だ。


当然ながら工事規模は国家事業級。


そのためライトは工事責任者を任命し、建設を進めさせていた。



「うんうん、順調順調!」


現在ライトは、その防壁建設現場を視察していた。


見上げるほど巨大な土壁。


その上では大勢の魔族達が汗を流しながら作業を進めている。


魔法師団による土属性魔法と土木部隊による建築技術。


双方が噛み合ったことで、工事は予想以上の速度で進行していた。


そんなライトのもとへ、一際大きな影が近付いてくる。


「これはこれはライト様! ようこそお越しくださいました!」


豪快な声。


現れたのは今回の工事責任者。


サイクロプス族のオッドだった。


⸻


名前:オッド


レベル:71


称号:土木部部長


ジョブ:サイクロプスLv.8


特性:

・怪力

・誠実

・兄貴肌

・働き者


⸻


サイクロプスの中でも特に体格が大きい。


筋骨隆々。


まるで歩く岩山だ。


しかし性格は豪快ながら面倒見が良く、魔王軍では兄貴分として多くの部下から慕われている。


ライトが責任者に抜擢したのも、その人格を高く評価したからだった。


「おぉ、オッド!」


ライトは笑顔で手を振る。


「工事はどう?」


「順調そのものです!」


オッドは胸を張った。


「予定を大幅に上回る速度で進んでおります! このままなら二ヶ月ほどで防壁として機能する段階まで到達できるでしょう!」


「二ヶ月!?」


ライトは目を丸くした。


「めちゃくちゃ早いじゃん!」


「皆が頑張っておりますので!」


「いやいや、それをまとめてるオッドが凄いんだよ」


ポン、とオッドの腕を叩く。


「本当に任せて良かった」


「っ!!」


オッドの顔がみるみる赤くなる。


「ありがたきお言葉です!!」


そして嬉しそうに胸を叩いた。


「必ずや完成させてみせます!」


「期待してる!」


その一言だけで、オッドはさらにやる気を爆発させながら現場へ戻っていった。


(ほんと扱いやすいな)


ライトは苦笑する。


だが、こういう真っ直ぐな人材は組織にとって宝だ。


予定より一ヶ月も早い完成見込み。


魔法師団の協力も大きいが、それ以上に現場で働く者達の努力は称賛に値する。


(ただ……)


ライトは建設途中の防壁を見上げる。


(魔導兵器の完成にはまだ時間が掛かるな)


開発室は順調に稼働している。


しかし防衛設備が完成するまでにはもう少し時間が必要だ。


つまり当面は――

結界と防壁だけで防衛戦を行う前提で考えなければならない。


頭の中で次々とスケジュールが組み上がっていく。


そして、その中でずっと後回しになっていた問題があった。


魔王軍そのものの戦力強化だ。


(やっぱり進化が必要だよな……)


ライトはそう結論付ける。


これまで多くの魔族のステータスを確認してきた結果、一つの事実に気付いていた。


進化可能と思われる個体が存在する。


しかも少数ではない。


以前ベイルも言っていた。


『稀に進化する者がいる』


だが条件は不明。


誰も分からない。


しかしライトには心当たりがあった。


前世で見てきた数々のゲーム。


漫画

アニメ

ラノベ


進化という現象は決して珍しくない。


レベル上限

特殊アイテム

特定条件

イベント達成


様々なパターンが存在した。


(今試せるとしたら……)


ライトは顎に手を当てる。


(レベル上限到達だ)


自分自身の経験からも分かる。


この世界のレベルアップは魔物を倒すだけではない。


強者との戦闘

訓練

経験の積み重ね


そういった行動そのものが経験値になっている感覚がある。


そして何より――

強い相手と戦うほど成長速度が上がる。


(なら答えは簡単だ)


訓練漬けにする。

ただそれだけだ。


そしてそのためには――


魔王軍全員のステータス確認。

最適な訓練相手の選定。

まずそこから始める必要があった。


そして――


十日後。


「……終わった」


ライトは机に突っ伏した。


「本当に……途方もない作業だった……」


魂が抜けかけている。


魔王軍全員。

その膨大なステータス確認。

さらに訓練相手の組み合わせ。


レベル差

能力相性

成長効率


全て考慮した結果――


脳みそが焼けた。


今回の方針はシンプルだ。


強者と弱者を組ませる。

弱い者を最優先で鍛える。


まずは全体戦力の底上げ。

これが第一段階。


その後。


強者組は魔王軍幹部との特別訓練。

さらに幹部同士でも模擬戦。


文字通り地獄の訓練メニューだった。


(でも……)


ライトは小さく笑う。


仲間には誰一人死んでほしくない。


だから強くなるしかない。


進化できるなら進化させる。


可能性があるなら全て試す。


それが今の自分にできることだった。


「さて……」


横で気持ち良さそうに寝ているハクを抱き寄せる。


もふっ。


「ワフ?」


「みんなに頑張れって言ったんだ」


もふもふ。


「次は俺達の番だな」


「ワンッ!」


元気な返事が返ってくる。


防壁建設

魔導兵器開発

魔王軍強化計画


全ては順調


だが――


最も重要なのは自分自身の力だ。


父を救うため。


王国と戦うため。


そして未来の戦いに勝つため。


ライトはハクを撫でながら静かに決意を固める。


(ベイルに聞いてみるか)


魔王国のどこかに――


自分達をさらに強くしてくれる修行場があるかもしれない。


まだ知らない強さを求めて。


ライトの次なる挑戦が、静かに始まろうとしていた。

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