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勇者の息子に転生したら育ての親が魔王でした~最強に育って無双します~  作者: ララ
第一章 転生…そして幼少期

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第9話 光と闇の力

初めての作品で、手探りで執筆しておりますので内容において、度々改変などがされております。

ご不便をお掛け致しますが、温かい目でご覧頂けると幸いです。

悲痛な表情で泣き崩れたホイズ….


辺りを見回すと皆が敗者の雰囲気を纏い、絶望に打ちひしがれていた….


まさか、父ちゃんに何かあったのか….


そんな不安が俺の頭をよぎる。


しかし、答え合わせをしようにも泣き崩れたまま項垂れるホイズからは、今はこれ以上何も聞き出せそうもない。


誰かいないかと辺りを見渡す。


すると、少し遠くから思い詰めた表情でこちら見つめるアローラに気付く。


アローラは俺と目が合うと、意を決したように、こちらに向かって歩み出してきた。


『....ライト様....お伝えしたき事がございます….』


つい先程まで泣いていたのだろう。アローラは真っ赤に腫らした目で真っ直ぐにこちらを見つめ、何かを伝えたいと言う。


気丈に振る舞ってはいるが、身体は小刻みに震えており今にも爆発しそうな感情を必死に押し殺している事が分かる。


『アローラ、どうしたの?何かあった?』


ライトの優しい問いかけにアローラの瞳から一条の涙が流れた。


『....ライト様....お気を確かにお聞き下さい....』


『お父様....魔王様はお戻りに....なられません....』


『えっ?....どう言う事....?父ちゃんが戻らない?』

俺は何の事だか分からずに頭がパニック状態になる。


するとアローラは、混乱する俺にこれまでの経緯を話し始めた….



アストリア王国軍が侵攻してきた事。

予想外の強敵が多数出現した事。

魔王が強敵により深く傷を負わされた事。

その強敵から自分達を逃すために、傷を負った魔王が1人残り時間を稼いだ事。

自分達が魔王を見捨てて逃げ帰ってきた事。



『どういう事だよっ!!何で!何でアストリア王国が攻めてくるんだよ!』


ライトが抱く疑問はもっともであった。


なぜならライトが知る限り、魔王ガルスに世界を支配するといった欲も思想もなく、軍を派遣して他国への侵攻している様子も全く無かったからだ。


だだ自国の事を考え、自国の民を想うそんな魔王なのはこの10年間一緒にいたライトがよく知っている。


『ただ、魔王だから、魔族だから、魔物だから討伐対象となるというのか!』


俺は攻められる理由が分からないど叫ぶ。


そして、そんな理不尽が許されて良いのかとライトの表情が激しい怒りに染まる....


前世でもテレビで遠い異国で起こっていた戦争のニュースを目にした事はある。


力ある国が他国に侵攻し、自分達の都合の良いように暴利を貪る....


それを見ていた時は、どこか他人事で深く考えず...いや、自分達に影響はないかなど、己の事ばかり考えていたように思う。


戦争が起きている国に暮らす人達の平和な日常など考えもせず...。


勇者の子に転生した今でも自分に関わりのない人達、ましてや世界を救おうなど崇高な考えは持っていない。


しかし、今は戦争を仕掛けられた国に住む当事者だ。


『許さない....俺が父ちゃんを救う....』


父を救う....ライトの激しい怒りに呼応するかのように、身体から白銀と漆黒のオーラのようなものが発せられ始める….


そのオーラは聖なる光、そして暗黒の闇、両方の性質を持ち合わせたものに見える....


そのオーラを目の当たりにしたアローラは、かつて魔王が言っていた【ライトはこの世界の希望だ】という言葉を思い出す。


光にも闇にも属する唯一の存在...それが目の前にいる。


そんな思考に沈んでいるアローラをよそに俺はハクを伴い城を飛び出そうとする。


ハクもヤル気は満々だ。どんな状況でもハクは俺と共にある、そんな気概を感じる。


しかし、我に返ったアローラは慌ててライトの前に立ちはだかり、それを止めに入る。


『いけませんわ!!ライト様!』


『貴方様は魔王様の希望であり、かけがえのない存在です。その貴方様を死地に送る訳には参りませんわ!!』


『どけっ!!アローラッ!!』

それでも俺は止まらない....絶対に父ちゃんを死なせない。


そんな中、ライトとアローラのやり取りを見ていたベイルが静かに言葉を発する。


『敵の目的はライト様、貴方様です....』


『ーー!!!!』

敵の目的は俺?一体どういう事だ?


俺はいきなり知らされた事実に驚愕し、怒りと混乱で訳がわからなくなり動きを止めてしまう。



『よもや事態は深刻です。今こそ真実をお話しします....』


ベイルは静かに、しかし確かな意思が宿る表情で俺にそう告げた。

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