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W 第一部 第二話 53
高宮が撃たれた後、撃った襲撃者を追うため彩夏は部屋の外に出たが、誰も見つけることはできなかった
しかし、エレベーターの閉まる音だけは耳に届いていた
彩夏は旅館に残っている冬華に連絡した後
部屋へ戻った
「さいさい」
部屋に戻るとすぐ
優のか細い声が聞こえた
その声が聞こえた瞬間
彩夏は思いっきり優を抱きしめた
「優、ごめんね」
「ううん、大丈夫だよ」
優が温かい笑顔を彩夏に向けてするが
「ごめんね、ごめんね」
それでも彩夏は優を離さなかった
涙があふれ、抱きしめる力が強くなる
「大丈夫だって」
優は彩夏の頭をなで始めた
「ごめん、ごめんなさい」
それでも泣きじゃくる彩夏に
「ごめんっていわれるより、ありがとうって言ってほしいな」
優は温かい笑顔でこう言った
「その言葉を聞いた彩夏は顔を上げ」
「う、うん、ありがとう、ゆう」
そう言った
それを聞いた優は
微笑んでうなずいたあと彩夏の頭をしばらくなで続けた
彩夏はそのまま眠りについてしまった




