伊本赫勒敦・阿爾普哈拉斯
伊本赫勒敦
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自離郷里戰風雲
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廣見軒昂秦魏君
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正望春秋拘獸記
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感懷流轉贊名文
【句形】
七言絶句、平起こり、上平12文(雲、君、文)
【語釈】
伊本赫勒敦――イブン・ハルドゥーン(1332-1406)。歴史序説で有名。
秦魏君――イブン・ハルドゥーンは西ではペドロ残酷王、東ではティムールに謁見した。
【訓読】
郷里を離れてより風雲に戦き
広く見ゆ 軒昂秦魏の君
正に望む 春秋拘獣の記
感懐せる流転 名文と賛へらる
【大意】
変わりゆく時代を嘆きながら書いた書物の序文は今では名著として称えられている。
阿爾普哈拉斯
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荒廢眞宗西帝驕
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名家末裔籠山坳
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悠開土境一千載
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終盡憂愁逐樂郊
【句形】
七言律詩、仄起こり、下平2蕭(驕)、下平3肴(坳、郊)の通韻。
【語釈】
阿爾普哈拉斯…アルプハラス(アラビア語al-busharat)、スペイン南東に広がる険阻な山脈。十六世紀、モリスコのイブン・ウマイヤやイブン・ルッブらがたてこもり最後の抵抗を行った。
【訓読】
荒廃せる真宗 西帝の驕り
名家の末裔 山坳に籠る
悠かに開く土境 一千載
終に憂愁のうちに楽郊を逐はるるに尽きんとは
【大意】
再征服の完了後、イベリア半島でじわじわとイスラームは衰えていった。モリスコたちがアルプハラスで最後の抵抗を試みたが破れ、十七世紀の初めにムスリムは全スペインから追放されたのだった。




