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第25話 私の答え

自由気ままに投稿しています。今回もこっそりと。

前の話は、今日の分だったんですが、予約の設定を間違えてしまいました・・・

目の前に、いきなり現れた5メートル級の巨人に、

思わず身構える私。


京都で右藤住職が、呼んでいた金剛というやつだ。


その金属のような光沢を放つ肌が、

特徴的で見間違えではないだろう。


どうやら、この2つの道具の効果は、

この金剛とかいう巨人を呼び寄せるものなのだろう。


天明さんは、金剛を見て「ほえー」とちょっと間の抜けた声を、

挙げている。


うーん、見れば見るほど不可思議だ。


あの京都の事件でもそうだったが、金剛は何も声を発しない。


こういう仏像にありそうな存在だから、

なにか説教とかしてきそうな印象があったのだが。


というか、


「なんだ、全然動かないぞ!」


そう、この金剛、さっきから何も言葉を発しないどころか、

まったく動かないのだ。


威圧感ある巨躯だが、ここは天明さんに聞くしかないだろう。

右藤住職も、天明さんに使い方を聞けと言っていた。


「天明さん、コレどうしたんだ。

 何も反応がないんだが?」


すると、天明さんが


「ふぅ、これって多分、傀儡人形ですねぇ。」


と短く答えてくる。


人形だって?


「この大きさで人形なのか?

 こんな巨大なぬいぐるみなんて、いらないぞ!」


ちょっと興奮気味に期待していた私は、

動かないと知って、がっかりする。


「いえ、ぬいぐるみではないですよ。

 こういう傀儡は、主の命令に忠実で、

 色々なことを手伝ってくれます。」


「この金剛という傀儡は、おそらく戦闘用ですね。」


「昔は、京都の時のような鬼などの妖や、

 色々な世界の住人が、地上を闊歩していました。」


「そんな中、一般人が危険に晒されるのを防ぐため、

 住人達が一致団結して、こういう警備用の傀儡等を作ったんですよ。」


”もう、そんな時代のものは、珍しいみたいですが”と続ける天明さん。


ふーむ、要するにこの金剛とかいう人形は、

警備用のロボットみたいなものか?


右藤住職が、わざわざ贈ってくれたものだ。

壊れているわけではないはず。


「どうやったら動くんだ。」


と聞く私に、


「具体的に、この傀儡に指示すればいいんですよ。

 呼んだ人を主として、従うはずですから。」


「錫杖を翳して、指示して下さい。

 例えば、手を挙げろとか。

 そっちへ歩いて進めとか。」


天明さんの言う通り、色々指示してみた結果、

金剛は一通りの指示に従った。


「この傀儡というか、ロボは話せないのか?」


と天明さんに質問する。


「えーと、この戦闘を主とするタイプの傀儡は、

 個別の意思とかは、与えられていないはずですよ。」


「それと戦闘時には、敵となる相手を指定して、

 戦うことを指示すれば、自動的に相手を排除するよう、

 戦ってくれます。

 誰かの護衛なら、誰彼を護衛するように伝えれば、

 その通りに、行動してくれます。」


「まあ、あの妖怪みたいな存在とかを捕縛したり、

 討伐するためのものですから、

 通常の人間相手の戦闘とかはあまり役に立ちません。」


うん?こんな大きなロボだぞ。

これなら、SFのロボ兵器に匹敵しそうだ。

なのに、人間相手には役に立たないだって?


私の疑問が、顔に出ていたのか、


「そうですね、ちょっとそのヘッドバンドを外してみてください。

 ああ、その2つの道具は持っていてください。

 脇に抱えていてもいいので。」


大丈夫ですよ、その傀儡が暴走したりはしませんから。


と天明さんが指示してくる。


???

疑問を持ちながら、巻物と錫杖を脇に抱え、

ヘッドバンドを外そうとする。


ううん、難しいな!

結局、片手で、ぐっっと力を込めて外した。


あれっ、金剛がいないぞ!

目の前に鎮座していたはずなのに。


「どうですか?」と聞いてくる天明さんに、

金剛がいないぞ!と答える私。


「よく見てみてください。」と再び指示してくる天明さん。


目を凝らして、金剛がいた場所を観察してみると、

なにか、透明なものがそこにあるようだ。

心無しか、何かの存在を感じる。


「もういいですか?

 それじゃ、ヘッドバンドを着けてみてください。

 ああ、わたしが着けてあげますね。」


そういう彼女が、ヘッドバンドを着けてくれる。


すると、金剛がさっきと同じ位置に立っていた。


「どういうことだ?」


と天明さんに聞くと、


「ええと、この傀儡は妖などの霊的存在に対応したものなんでしょうねぇ。

 わたしたちのように、この現実に生きているものとは、

 違う次元の存在を相手にするため、

 傀儡自体が、霊的存在として設計されているんですよぉ。

 幽霊を相手にしても、わたし達じゃ直接触れません。

 だから、相手に合わせて幽霊型のロボットで対応するんです。」


なので、わたしたちのように、

この現実を生きる存在には、この傀儡は有効ではないんですよぉ。


と、答えてきた。


要するに、強盗なんかの武装した人間には、役に立たないが、

鬼とかの化け物には、有効だということか。


はあ、まあ今回のことで、

今まで私が、為す術もなかった化け物に一応の対抗策が見つかった。


これで、今までそういう事件では、お荷物でしかなかった私でも、

彼女たちと肩を並べられるようになるんじゃないかな??


その後、金剛を帰して、アパートに戻った私達。

帰すときは、簡単で帰還を指示するだけだった。


昼も過ぎ、時間は夕方の4時ごろ。

部屋にあったお菓子を摘みながら、テレビを見ている天明さん。

バラエティを見ながら、


「ああ、この時間には、こんな番組があったんですねぇ。

 このなんだが気怠い時間が心地よいですねぇ。」


完全に我が家で寛いでいる彼女。


もう何だかどうでもいい気がしてきた私は、

今日の夕食は何にしようか?と考え始める。


そんな中、お隣さんに誰かが来たようだ。

扉が閉まる音がして、しばらく。


今度は、隣からこちらへと来た誰かは。

我が家のチャイムを鳴らす。


「申し訳ない、七福殿はご在宅か。」


そんな女性の声が聞こえる。


まあクランベリーさんが帰ってきたのだろう。


玄関の扉を開け、「お帰りなさい」と挨拶をし、

我が家へと向かい入れる。


「お帰りぃ、アテナ。

 昨日、今日はとっても美味しいものを食べられたよぉ。」


”そっちはどうだった?”と寝転びながら、

クランベリーさんを歓迎する天明さん。


「はあ、何を呑気に寛いでるのだ?

 監査官殿、京都方面のことはテレビで知った。

 ついでに、研究所の方からも、連絡が入っていたようだぞ。」


と呆れたように言うクランベリーさん。


「あと、七福殿。

 今回のことで、本社へ来てもらいたいそうだ。」


「監査官殿のほうにも、連絡が来ているはずだが。

 連絡がつかないから、私の方に伝言するように言われたぞ。」


”ああ、スマホの電源、落してたぁ。

今日休みだし、いいかなぁと思って”


と、惚けた返事を返す天明さん。


慌てて、スマホを起動させ確認した彼女は、

私に向かって、連絡の内容を伝えてくる。


「七福さん、すみませんが、この間の答えを選ぶ猶予はないみたいです。

 今回の事件で、厄介な連中に目を付けられた可能性が高く、

 安全のため、早期に日本支部、本社へ来て下さいとのことです。」


”アレって、何かの抗争だったようです。

かなり危険な連中で、七福さんのほうにも余波があるかもです。”


さっきとは打って変わって、緊張した面持ちで告げてくる天明さん。


私の意思とは、関係なく日本支部・本社のある東京行きが決定した。

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