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スターゲイザー 〜その追放されたSSS級犯罪兵器は人権を求める。やがて彼が宇宙帝王になるまでの道〜  作者: フクロウ


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第八話 ディザスター

 フォーチュンとディザスターは高台の席へと移って二人きりになった。


「あの子分達は大帝国の侵略によって家族を奪われたって前に言ってたなディザスター」

「ヨツバとクロバは大帝国のせいでそうなった。だが……実を言うとダイヤの親を奪ったのは俺なんだ」

「なっ、何だって?」

「俺はな。クローン兵器という兵士としての運命を拒み自由を求めた。俺の人生は誰かに決められるんじゃなく俺自身で決めて行きたかった。だが俺の教育係を担当していたモンドって人がそれを許さなかった。俺を殺そうとしてきた。だから返り討ちにしてそいつの命を奪った。俺はその時は因果応報だと思っていたよ。だがそいつの胸元から家族写真が出てきた。モンドって人はシングルファザーでダイヤを愛していたんだ。その瞬間俺は何て事をしてしまったんだと思った」

「ディザスター……」

「俺はダイヤって子を放ってはおけなかった。だから俺が引き取る事にしたんだ……」

「……僕も似たような経験をした事があるんだ。僕がオリジン帝王の命を奪ったとき、レイは凄く怒っていた。これが命を奪う事の重みなんだって分かったんだ」


 すると、背後にはダイヤがいた。まさか真実を全て聞いてしまったのか。


「ディザスターさん……。僕の父を奪ったのはあなただったんですか?」


 ダイヤは包丁を持っていた。


「……ああそうだ。俺の事は好きにしろ」


 ダイヤは包丁を持ってディザスターへと突っ込んだ。だが寸止めで終わった。


「……もし少しでも避けようとしたら本気で殺しましたよ」

「ダイヤ君……」

「ダイヤ……いいのか?俺はお前に殺されても文句は言えないぞ?」

「……ディザスターさん。僕はあなたの事を恨みたいですよ……。でもそうしようとする度に、あなたとの楽しかった思い出が溢れてしまう……。あなたが作ってくれた料理が毎日の楽しみだった。机で寝てしまったときには毛布をかけてくれた。ゲームで育てていたペットが亡くなったときは一緒に泣いてくれた」

「でも俺はお前の父を奪った……」

「……そうだよ。恨みたいよ……。でも僕はどうしてもあなたの事が恨めない……。僕はあなたの事が好きなんです……」


 ヨツバとクロバもこの場に出てきた。


「そうだよ私もディザスターさんが好きだ」

「そうよ僕もディザスターさんが好きなんだ」

「お前ら……ありがとうな」


 過去の罪は決して消える事はない。だが未来を変える事はできる。人に対して責任を全うしようとしたディザスターの行動は決して無駄ではなかったのだ。ダイヤは前に出た。


「さっ、気晴らしの為に別の話題にしよう。宇宙倉庫アルバイトをしてたときの頃の話をしようよディザスターさん」

「……そうだな!」


 ディザスターが宇宙へ飛び出していた頃の事。彼らは資金難に陥っていた。するとディザスターは就職活動をしようとした。


「クソッ。どこも履歴書必須ばっかだ。俺様は学歴が無えから不利だぜ」


 するとダイヤが一つ提案した。


「ディザスターさん。これならどうです?宇宙倉庫アルバイト。履歴書不要ですよ」

「おっ俺様でも行けそうなのがあるじゃねえか。サンキューダイヤ」


 そしてディザスターは面接を迎える。


「では簡単な自己紹介をお願いします」

「ディザスターだ」

「志望動機を教えて貰えますでしょうか」

「んなもん金の為に決まってんだろ」

「自己PRをしてください」

「体力には自信があるぜ!」

「学生時代に頑張った事はありますか?」

「学校行ってねえよ俺様」

「長所と短所を教えて下さい」

「長所は体力だ!短所は無えぜ!」

「最後に質問はありますか?」

「採用しないと殺す」


 最悪な面接だった。だがよっぽどの人手不足だったのかこれで採用されてしまったのだ。ダイヤは成功を喜んだ。


「良かったです!ディザスターさん!」

「まあ俺様にかかればこんなもんよ!」


 だがこの宇宙倉庫アルバイトはブラック企業だった。残業が深夜まであるのが当たり前だった。


「いくら俺様に体力があるとはいえ流石にキツいな……ちょっくら上司に直談判しに行くか」


 ディザスターは上司に直接話をした。


「労働時間が長すぎる。改善してくれねえか?」

「何だお前。俺に逆らう気か?死ねええええ!」


 上司は竹刀を振り落とす。だがディザスターは軽々避けてそのまま上司を殴った。周囲も突然の状況にザワザワした。


「上司にこんな事をするなんて……クビだクビ!」


 周囲の人達は唖然としていた。だがディザスターの行動に勇気を貰えた人達がいたようだ。


「新入りさん……。あなたのその勢いに感激しました!僕もこの仕事辞めさせてもらいます!」

「私も!」

「俺も!」


 ブラックな環境に取り憑かれていた人達を救ったのはディザスターだったのだ。フォーチュンはその話に夢中になっていた。


「やっぱり凄いなあ。僕の兄弟は」

「だろう!いつだって俺様は凄いんだぜ!」


 やがて時間は午後遅くになる。一行はベッドで枕投げをしたり、カードゲームをしたりして遊んだ。


 そしていよいよ金星ともお別れの時が来た。


「もう金星が小さく見えて来たなあ。やっぱりノアの方舟号は速いなあ。そういえば皆さんに知らせたい事があるんや」


 ナゴミンの突然の提案だった。


「うち、ウーチューブチャンネルを開こうと思うとるんや。その名もナゴミンチャンネル。フォーチュン一味のいろんな様子を配信していくでー!」

「おおっ、何か凄そうな事しているなあナゴミン!俺様も良く写せよ!」


 ナゴミンチャンネルは早速生配信をした。


「どうもこんにちは。ナゴミンチャンネルへようこそ!本日はゲストとしてあのSSS級犯罪者のフォーチュンを招いておりますでーっ」

「僕がフォーチュンだ。よろしく!最近はコスモスカンパニーにカチコミしに行ったんだ。奴らの核兵器開発を阻止したぜ」

「続いてこちらはレイ王女や」

「やっほー!」


 レイはその可愛い顔であっという間にスパチャを集めた。そしてフォーチュンはあの悪党であるオリジンを倒した者だからかネットの人気者になっていた。特に女性人気が凄かった。


「今後もうちらをどうかご贔屓にやでーっ!」

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