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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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304/305

284話 撃破!

 さて、気楽といえば気楽なボス戦。まぁ、気を抜けば殺されることは当然として、ボステーブルでは何を引けるやら。また水浸しはやだなぁ〜・・・。


「恒例の!引きたいボスはなにかな?私はキングマーマン!一緒に出る雑魚は無視するとして、アレが一番楽!」


「言うなよツキさん。テーブルの中じゃアレが1番攻撃方法が分かりやすい。次点だとクラゲとかじゃろうか??」


「俺はマーマンよりもクラゲが嫌だぞ?攻撃範囲も広いし出てくる雑魚も一癖ある。なによりダメージ与えてもプルプルしていまいちこう・・・、ダメージ与えてるって感じがしねぇ。」


「最後は俺か・・・、なら逆にラッコ引きてぇかな?」


「ラッコかぁ~・・・。」


「ラッコのぉ~・・・。」


「デバフがウザくねぇか?」


 シェル・オッター・・・。見た目がラッコっぽいからラッコと言われるけどラッコはなぁ〜。可愛い見た目ではある。可愛い見た目ではあるけど、周りに湧く雑魚がかなりウザい。なによりちょろちょろと逃げ回るし、貝を投げてきてスロウが付与されるとラッコとの追いかけっこが始まるんだよなぁ〜。


「バッティング練習だろ?投げられた貝をジャストガードで返したり、逃げるラッコとジリジリタイマンしたり。まぁ、なんにしても入ろうぜ〜。」


 海藻やら苔やら貝殻が付着する大きくて豪華な扉。それがタタタタッ・・・。と言う音と共に縦に上がっていく。なんか久々に真っ当なのボス出現演出と言うかボス部屋に入った気がするなぁ〜。これまでイベントとかばっかりだったし・・・。


________________________


       漂流物流れ着きし海底神殿


   墓守りのボス:シェル・オッターアーミー!


           入水!

    

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「おしぃ!」


「改じゃとよ。」


「陸亀さん頑張ってくれ。ラッコが良かったんだろ?」


「いや、アーミーだし・・・。」


『お前も海の藻屑の仲間に入れてやろうか!』


  挿絵(By みてみん)


 話し終わると同時に火を吹くガトリングの火線、部屋の四隅の水溜りから姿を現しては墨を吐きつけてくるタコ、なによりポケットをゴソゴソしては投げつけられる誘導手榴弾の貝!前にウサギが戦争する漫画・・・、主人公はパッキーだったかな?


 それをほうふつとさせる重装備で、俺達の周りをラッコが駆け抜ける。クソ〜・・・、シュノーケルから出るアブクが葉巻の煙ならカッコいいんだろうけどなぁ〜。見た目も可愛いと言うか、ゴーグルの奥の瞳はつぶらな瞳でクリクリとして可愛い。まぁ、表現設定次第だったらもっと凶悪な姿にもなるし、もっと可愛い姿にもなる。やってくる行動は変わらないんだけどさ。


「頼まれたから俺がヘイトは買うぞ〜。紅一点!アウトローの流儀!追われる者!」


「あいよ〜、私はバフコントロールとデバフで援護するよ〜。こらタコ!巫女服に墨を吐きつけるな!」


「ワシはタコを弾き出して墨を抑える。バフ盛っても2箇所が限界だから、イヴァさん頼むぞ!」


「なら、俺は左を受け持つ!陸亀さん、差し込みいるなら言ってくれ、ガトリング砲のジャストガードはキツイならだろ〜?と、言うか珍しいバフ使うな。」


「これでも雷降る橋で練習して、他のモンスターでも練習してと勉強熱心でね。決闘の誓いよりも、俺はこのバフの方がスタイルに合ってるんだよ!」


 紅一点・・・、パーティー内に異性のアバターがいるときに使えて、

1人だけなら防御力アップに更にボーナスが入る。そして、アウトローの流儀で自身を悪人とした上で、追われる者でモンスターにヘイトを押し付けつつ、スピードアップか。確かに決闘の誓いはクセがないけど、盾使うならこんなバフ編成もいいなぁ〜。


 むしろ、人数が増えれば増えるほど紅一点は使いづらくなるから、最初から選択肢に入れないなんてこともある。と、言うか普段使わないバフとかって忘れてるか発動しないなんてこともあるのよねぇ。そもそも、使うと思って宣言しない限り発動するわけでもないし、会話するにしても毎回発動してたら不便で仕方がないし。


『悪人が!海を汚す悪人が!シェル・ファンネル!ウォーターカッター!』


「その程度なら見えてんだよ!このままヘイト稼ぎつつスロウも受け持つぞ〜。ダメージディーラーは誰だ〜?」


「えっ!?このままカッコよく陸亀さんがサンドバッグにされつつ、モンスターがジャストガードダメージで死ぬという展開じゃないんですか!?」


「いやツキさん!?なんでここで楽しようとしてんの!?理由は分かるけどさ!」


「事故のリスク考えたらこのまま耐久戦でもいいかなぁ〜と。なにせ・・・。」


『突撃せよ!海の仲間達よ!突撃せよ!』


「天井が残ってるからね!サンダーカノン!チェーンライトニング!デンデラリュ!タコどう?枯れそう?」


「打ち止めは全部で58体じゃろー?その次はデカいサンマーが銛を投げるが、アレはまだ見やすい!もうちょいかかるぞ〜。」


「俺の方もタコ狩りだがもう少しかかる!ツキさん上は任せたぞ〜。」


 はい。ラッコお得意の援軍呼び!運営の想定としてMMOだからと単体でボスを置くことは少ない。なにせパーティー前提のゲームをソロで攻略するなら、逆説に言えばソロで倒しきれるだけのボスしかいないと言うことになる。まぁ、それで課金を煽ると言うならそれまでだが、そうなるとエンドコンテンツはPvP一本なんじゃない?


 なにせ雑魚モンスターもボスも1人で狩れるなら、パーティーを組む意味がない。まぁ、それでもレベルが上がって装備が整えばソロで狩れるモンスターは多くなるわけで・・・。そんなラッコを陸亀さんに押し付けつつ、頭上やら壁の隙間から出てくるモンスターを狩り、いくらジャストガードが上手くとも近寄ってきて盾ごとノックさせてがら空きの胴体にナイフを突き立てようとするラッコを、陸亀さんがシールドバッシュなんかで迎撃する。


 傍目から見れば援軍なしのモンスターとのタイマン。でも、その状況を作れるかもパーティーによるのよねぇ。状況を理解してないとヘイトを買い過ぎて今度はパーティー全体が貝がらで拘束されて動けなくなるし。


「そ、そろそろ俺動けなくなるぞ!HPはいいにしても貝が体に付きすぎて、腕も上がらなくなる。回復と防御無視大ダメージ技だされる前に・・・。」


『その貝砕く!そして中身を食う!』


「来た!ヘイトMAXとHP大体半分切った言葉!」


「こっちも終わったぞ!フルボッコでいいよな?そろそろタコ撃ちも飽きてきたんだ!ぶん殴りに行くぞ!」


「ワシにもやらせい!サンマーまで殴ったし増援も倒したが結構走り回ってリアルヘイトが溜まっとる!回復される前に倒すぞ!」


『俺の行く手を阻むな!』


 相変わらず放たれるガトリング砲!それを今度は俺達3人がガードしたりしながら陸亀さんを守る!ラッコだからか、貝を砕かれると回復するのよね・・・。だからこそ、陸亀さんに貝を集めて人柱風にしてダメージをコントロールした。当然、いくらヘイトを集めても陸亀さんだけを狙うわけじゃないから、俺達にも貝殻は付いてるけど、それでも陸亀さんよりは圧倒的に少ない。


「後任せたぞ〜。貝を取っていいなら教え・・・。」


「おら!水龍と戦って割としんどいんだよ!30歳の体力舐めんな!サンダーエンチャント!紫電一閃!重ね少連!抜刀術:16回斬り!」


「ハンマー振れん水中ボスをワシに押し付けやがったなぁ!この運営の狗め!粉砕無骨!クラッシュハンマー!天地轟雷!ハンマーサイクロン!大振りバッティング!」


「素直に俺にメイン・コア出ろよ!ここで買ったら追っかけが俺にも付くだろ!ダブルチョッパー!ダブルスタンプ!ビッグクランチ!ライトニングボウ!」


「む、むごい・・・。」


 ラッコは俺達にも当然攻撃するし援軍も呼ぶ。でもなぁ!誰を一番狙ってるか分かるなら、それを通せんぼしながら叩けばいいんだよ!そのために俺達はできる限り雑魚狩りに徹して、陸亀さんよりもヘイトが下である状況を作ったんだし!


『くっ!その貝!』


「やらせねぇよ!水中移動しての回り込みとかやらせねぇよ!?イヴァさん!」


「スコーピオンショット!その水たまりは潜れば毒だ!」


『ならば・・・。』


「プッシュハンマー!どこをみとる?ワシらはここじゃぞ?」


『ならう・・・。』


「落雷!跳ねるなら落とす!」


 そんな連携があり、ラッコは撃破されましたとさ。








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