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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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264話 見つかるかな?

「そう言えば今日はブライトが夜に来るんですよね?敷田さん。」


「その予定ですよ。一応、裏口からと言う話ですけどね。じゃないと騒ぎになりますし。」


「その後ってまた鞍馬さんのところですか?」


「その予定ですけど、その後の経過観察としては、三枝主任と話し合ってるところです。なにせ移動距離問題もありますからね。木本さんも大変でしょうし。」


「確かに往復距離はなぁ・・・、やっぱりアマテラスは?」


「その辺りは木本さんたち側の話だから、私達としてはどうこう言う部分ではないですね。緊急時以外は連絡も取ってないですし。」


 張り巡らされた網は強いぜ・・・。なにせインフラとして使われているってことは、日常生活でアクセスするってことだし、逆にアマテラスが本気で誰かを追うとするなら、それはもう警察に指名手配されているようなもの。だから慎重にやってるんだろうけどさ・・・。


 でも逆を言えば断片的な情報だとAIは迷うんだよなぁ。特にアマテラスなんかは、断定的な情報がないと判断を保留して情報を集めて整合性を取ろうとする。なにせ間違った判断を下せば、1人にではなく大多数の誰かにもその間違いを提示してしまうから。


 だからこそ、ブライトに桃あげた?と言う質問ベースのコメントだったんだと思う。まぁ、本当にブライト桃信者がいたら俺としてもそうなの?としか言いようがないが・・・。なんにしても、今の俺ができることは分かったことを元にちょっとずつ前に進むことかな。


 そんな事を思いつつ駄弁り配信の反響やらを見ながら夕食まで過ごし、夕食後にログイン!2章を進めようと思ったら運営やらフロムさんからメッセージが届いていた。こういう時ログアウトしてからログインし直さないといけないのは面倒だな・・・。


「お疲れ様です、フロムさん!いよいよですか?撮影してますけど大丈夫ですか?」


「いよいよじゃな、ウォーカーアーマー実装は。付き合って貰うぞ?あと、撮影は好きにせえ。どうせアバターじゃしな。」


「了解であります!アーマーは先にゲットしたから、次にドロップしたら売りますよ。実装したからには売買出来るでしょうし。先に価格決めときます?」


「ええぞ。なにがいい?ゴールドでも素材でも秘伝書でもだしちゃる。」


「秘伝書・・・。そう言えばフロムさんって、なにか姿を誤魔化す系とかの装備とか魔法とかって持ってません?」


「なんじゃ?スニーキングミッションでも受注したんか?でも、変装系と言えばローブじゃろ?頭からスッポリと。魔法とかでも透明化なんて面白くないもんはないしの。まぁ、漁ってあったら渡しちゃるよ。」


 う〜ん、流石にゲームルール的に厳しいから、ブライトへ経験値振り込みでどうにかするしかないかぁ。なにせ透明化とか出来たらアイテム盗み放題悪さし放題でバランスがブレイクする。影走り?あれはほぼ数秒だぞ?しかも発動する時は走ってるし・・・。


「と、言うかここ数日インはしてても会いませんでしたね。私が2章にいたから?」


「いや、ワシも2章はやった。プロローグまでじゃがな。それよりもウォーカーアーマーがどこでドロップしそうかを探っとった。」


「おぉ〜、どこらへんで出そうです?概ね3箇所だとは思いますけど。」


「ワシもそう思っとる。1つはかぐやマップ。ここならリローデッド戦の後に残置されたと言う面目も立つ。2つ目は過去と今の日華じゃな。ただ、もう1つある。」


「もう1つ?・・・、海底?」


「うむ。かぐやの質量弾がぶっ壊れた事と邪神が海にも移動した事を考えると、オオミカに降り注いで海底と言う話もあるじゃろ?今のところ、掲示板やらフレと話した限りじゃと最有力はかぐや、次に日華の地下、そして海底じゃ。」


「なるほど・・・。で、どこから周ります?」


「海底じゃな。他はプレーヤーが多い分、モンスターやら宝物の取り合いもあるじゃろ?なら、海底の方がどっしり構えてやれるじゃろ。」


「なら海底なのはいいとして、メンバーどうします?2人だと海底ちょっと辛い。せめて後1〜2人は欲しいですね。篝火さんとか呼びます?」


「アヤツはガソソン達と日華の地下を体験するとか言うとった。まぁ、邪神を倒したパーティーメンバーと言う所で、頼られとるようじゃぞ?」


「おぉ〜、重荷でありリアルバフ。なんにしても、楽しそうに遊んでるならいいか。なら、どうします?サクラさんとか?」


「アヤツも用事じゃ用事。レポートとか言っとったぞ?共通外ならワシの方のフレを呼ぶか?」


 お互い話し合って誰を助っ人に呼ぶのかを話すけど、モノがモノだけに中々いい人が見当たらない。なにせようやく実装のウォーカーアーマー、誰でも乗り回して遊びたいしアールさんなんかは血眼になって探してるんじゃないかな?


 今までのチャリオットは基本的にそのチャリオットに固定された武器を使ってたけど、ウォーカーアーマーは武器カスタムができる分結構扱い幅が広がる。まぁ、それで既存のチャリオットが死ぬかと言えば、チャリオット固定兵装は基本的にプレーヤーの武器よりも火力が高いのよね。それに、銃でも亜人が当てられるのは強い!


「おっ!1人これるぞ?」


「誰です?」


「まぁ、見れば分かる。あと1人は欲しいのぉ。」


「う〜ん・・・、おっ!こっちも来そうな人1人ログインした!でもウォーカーアーマー持ってないんだよなぁ・・・。」


「・・・、そ奴はカンストか?」


「ええ、そのはずですよ?えっ?ラストに争奪戦の流儀とか吹っかけます?多分のるとは思いますけど。」


「まぁ、吹っかけて応じんなら別を当たるだけじゃ。名は?」


「陸亀、今2章楽しんでるから来るかは微妙ですけどね。良ければメッセージ送りますよ?」


「頼む。」


 争奪戦の流儀。それは俺とフロムさんが勝手にやってるドロップ品を賭けた決闘。いや〜、何人パーティーでどこを攻略してもいいんだけど、人数分ドロップ品をくれるなんて優しさはない。と、言うか基本的にドロップしたら後の分配はプレーヤー任せだから、先に契約を結べるギルドなんかを通すのが普通ではある。


 それでもね、契約外のドロップなんかもあるし、狙った物よりも更にいいものが出るなんて時もある。その時はもう、ゴールドで交渉したりクランにいるならクランメンバーと最初から潜ったりと言う対策もあるけど、俺もフロムさんも基本野良なのよねぇ。


 だから事前に相手に不確定ドロップ品を円満に分配できないなら、闘技場で決闘して勝者が貰うと言う契約を取り付けて、ギルドにその方法を提示する。この方法だと持ち逃げも出来ないけど、そこまで執着するわけでもないから大概はゴールド貰うかなぁ〜。


 そんな事を思っていると、程なくしてメッセージが返ってきた。なんと言うか、陸亀さんらしいと言えば陸亀さんらしいかなぁ。まぁ、今度はフロムさんが飲むか飲まないかだけど。


「陸亀さん来るみたいですよ?その代わり、フロムさんにご指名が入ってます。」


「指名?なんじゃ?ヒゲモジャドワーフをホストにして酒でも飲みたい輩か?それならそれで、タキシードでも着ちゃるが・・・。」


「もう、分かってるでしょう?ウォーカーアーマーに興味はないけど、報酬にフロムさんとのガチバトルをご所望です。」


「え〜〜・・・、確か盾使いじゃろ?ジャストガード我慢比べでええか?」


「さぁ?まぁ、飲むなら来るそうですよ。」


「まぁ、盾使いは腐らんしええじゃろ。ただ、海底の状況にもよるぞ?と、来たか。」


「よっ!久しいなフロム。相変わらずチビ豆粒だな、成長せんから仕方ないけど。」


「お前がデカいだけじゃ。」


「おぉ!黄金ギャランドゥの人!」


「言うなよ・・・。そのあだ名が独り歩きしつつあってどうしようか考えてんだから・・・。アンタがツキさんか、俺はイヴァール・ハラルドソン。気軽にイヴァとでも呼んでくれ。」


「それはいいですけど・・・、その躯体で弓戦士とな?」


「おっ!北欧系も分かる口?」


 イヴァールって確か弓使いとかだったよな?ガチムチの躯体で弓戦士を名乗る・・・。まぁ、どうせ弓を使うとは限らないしいいか。しっかし、この人も男臭くサクラさんとかが好きそうな感じではあるな。


「名前的に弓戦士で指揮官の息子とかですかね?りんごとかいります?」


「なんじゃツキさん。交渉術だけじゃなくて神話も齧っとったんか?」


「違いますよフロムさん。ロゴで蛇の絡まった杖入れてくれって言われて、アスクレピオスの杖を入れたのはいいものの、杖に節がないからやり直しくらって調べたりしてたんですよ。」


 いや〜・・・、最後2匹の蛇が絡まった杖をだしたら『これはケリュケイオンだから違う、やり直し!』と言われ、それならと一匹の蛇が杖に絡まったデザインをだしたら『アスクレピオスの杖はそこら辺の枝を使った杖だから、節があるはずなのにない。全くこれだから・・・。』と、なぜか怒られた。


 しらんがな!そんな注文つけるなら最初から指定しろ!まぁ・・・、下手に似たデザインだと後から文句が出るし、本人たちがこれならと思ってもパクリと言われそうだからこっちに案件持ってくるんだろうけどさ・・・。


「ツキさ〜ん。・・・、なに?襲われてる?」


「あぁ、陸亀さん。オケアノスぶり〜、襲われてはないですよ?むしろ、陸亀さんが襲うんじゃありません?両手に盾持って。」


「そりゃあ襲うよ。カンスト見かけたら襲えと言う教えがあるし。」


「嫌な教えですね。」


「嫌な教えじゃの・・・。」


「おっ!後でやるか?バイキングなら勝負は受ける。そして、ぶち殺した後に一緒に飯を食う。ちまちま話すよりは元気のいい若いヤツをぶん殴る方がいい。」


「へぇ〜・・・、アンタも後で殺り合おうか。最近はツキさんの紹介でハヤトさんやら別府とばかりPvPしてたし、他の奴ともやらないとね。」


 殺伐として見える?トラブルオンラインでは、割と日常的な光景である。なにせ相手がどんな魔法やらアーツを持っているかは分からないし、背中を預けて旅をしたなら1回くらいは挑んでみたいと思うモノ。


 ただ、カンスト勢はカンスト勢で手の内はあんまり見せたくないのよね。メタられることは少ないにしても、体系的なビルドと宣言は絶対だしね。


「なんにしても、海底神殿へ行きましょうか!」

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