260話 新人用アップデート?
水で濡れたゴーレム・・・、残念な事にダメージはあるけど弱点ではない。まぁ、黒光りして水が蒸発してなんだか蒸気機関搭載みたいになってるけど、アクティブになってこっちにビームマシンガン連射して来やがった!
わざわざ片手が引っ込んで銃身出すとか凝ってるなぁオイ!なにより反対の手はビームサーベルと言うか、指先からビームだしてブレードと言うかビームクローになってるし!
「街の周りでこれだと結構辛い・・・、のか?いや、ある意味モンスターと勝手に戦う装置的な?なんにせよアクティブになったから倒す!って、ホバー!?」
ガションガション歩いてくると思ったら、マシンガン撃ちながらホバー走行で砂の上を滑って来やがった。釣れたのは3体だけど、黒いのでアレを思い出す・・・。今までそんな動きをするモンスターはいるにはいたけど、ゴーレムでその動きは初見だなぁ〜。
「せ、先頭を踏み台に・・・?」
したとしてどうなるんだろ?宇宙天パは1機目を踏み台にしてで討ち破った。でも、相手がマシンガンだと蜂の巣だよなぁ〜。なにせ、空中機動と言うか真似てやったとしても、ゴーレムは普通にマシンガン乱射路線だろうし・・・。
「そうなると・・・、ガードしてギリギリまで引きつけてショックパルス設置!からの緊急回避にヒール!」
尻尾が千切れ飛ぶのは仕方ない。どうせオートジャストカードだから、なにか攻撃が当たれば尻尾は千切れ飛ぶ。既に無くなった尻尾は無視し、被弾しつつもギリギリで回避して設置魔法を踏ませる。そうすると、先頭を走ってきたゴーレムに稲妻エフェクトが走り立ち止まる。
なによりマシンガンとは言えガードの上からでも削って来るなぁ〜。手数の押せ押せマシンガンだから、一発辺りのダメージは低いけど、それがダース単位で溜まればやっぱり痛いしHP管理も面倒になる。
「眼前ノ敵ヲ殲滅ス!ス!ス!」
「グッ!先頭ガ止マッタ!」
「回避行動ヲ選択ス!」
「逃がすかよぉ!てか、お前ら喋るの!?瀑布!サンダーカノン!そら!中央のお前からだ!」
「対電磁装甲ヲ展開ス。ス!ス!ス!液体付着により装甲低下、過電流により行動不能!」
「散開!散開!」
「おぉ〜、お手やわらかぁ〜。おら!瀑布!瀑布!ウォーターバレット!ちっ!動きがいい!」
別に魔法は確定ヒットではない。なのでホバー移動で散開しつつ、範囲魔法やらを避ける。それとは別として、勝手に有効か否かを教えてくれるのは助かるなぁ〜。まぁ、下級だからそこまで頭が回ってないのか?
中級なんかに行くと弱点なんかは探せにになるし、下手すると痩せ我慢したりもするし。キングスケルトンでやられたなぁ・・・。骨だからと光魔法と打撃ばかりで攻めたけど、弱点倍率が1番高いのは銃による射撃というね・・・。
確かにたまに胸からコアっぽいモノも露出させたりしてたけど、それを撃てとは思わんだろ!?なんだよ、メタリックボーンとか・・・。って、そんな事を考えてる場合じゃない。
「突撃セヨ!突撃セヨ!!」
「目眩ましか!それに引っかかるほど安くない!」
行動不能とは聞いた、でもポリゴンになって消えてない。て、事は行動不能なこいつは復帰してくるからさっさと倒す。守るようにマシンガンの連射してくる2体を緊急回避で避け、止まってる1体をボコボコにしてポリゴンへ。
「残り2体!かかってこいつ!」
「救援要請!信号弾発射!」
「はぁ?救援要請?なに?お前増えるの?って、お前は邪魔!ウォーターエンチャント!からの、紫電一閃!更に無拍子3段!」
なんか1体が照明弾っぽいものを撃ち上げた。それはいいとして、ビームクローで迫る1体が邪魔!普通に刀術受け止めるし、変に曲面が多いせいか突くと逸らされる。それでもガンガン切ったり魔法を使ってポリゴンにして沈めるが・・・。
「それありかよ・・・。」
「ワレ、敵ヲ殲滅ス!」
「あんまり走り回ると他のモンスターが寄ってくるし、そこまでここから離れたくはないんだが・・・。」
遠くに他のモンスターも見える。なんなら他のプレーヤーもNPCも見える。そんな中で眼のゴーレムは、空を飛んでいたカラスようなモンスターにワイヤー引っ掛けて空を飛び出した・・・。絶対アレは救援要請じゃなくて誘蛾灯かなんかだろ?
「バースト弾装填、掃射。」
「そりゃぁ、上取ったら撃ち下ろすよなぁ〜。緊急回避、緊急回避、装備変更!」
果たして着弾すると爆発する銃弾は、気軽に雑魚に持たせていいのだろうか?いや、銃系のスキルとしてはメジャーよ?何々弾装填ってのは。でも、雑魚が上取ってマシンガンのように乱射してきたら溶けるぞ!?
まぁ、レベル100想定だからしかたないんだろうけどさ・・・。そんな事を思いつつ、取り出したのはデカくてゴツくて両手持ちのアンチマテリアルスナイパーライフル!亜人だってねぇ、スナイパーライフルなら当たるんですよ!
「覚醒させてるから、対物には更にボーナス乗るぜ!」
装填数6発、そしたらリロード。片手持ち銃はリロード気にくてもいいけど、両手持ちは火力がある分実弾ならリロードと言う名のクールタイムが出るし、ビーム系なら乱射するとOHする。でも、インベントリに収納すると勝手に回復するから、武器変更時間とのトレードオフか。
走り回りながらモンスターの下へスライディングで滑り込み、レチクル覗いて発射!多分現実なら離れて狙撃するんだろうけど、ここではそんな事を言ってる暇もない。発射した弾はゴーレムの両足を砕き、そのまま空に磔になるかと思えば落下してきたので離れてからリロードして頭へ連続射撃し、ポリゴンへ。
「う〜む・・・。やれないことはないけど、人数はいた方がいいな。まぁ、もう少し辺りを見てみるか。どうせリスポーン地点は日華だし。」
その後雑魚を探して日華周辺を走り回ったけど、結構モンスターの種類が多い。狂った機械兵はもちろんのこと、ビッグモスキートやらの虫系にスケルトンソルジャー、飢えた砂狼に走り回るサボテン・・・。おいサボテン、モヒカンで革ジャンと言うか兵士の服を着て現れるな!
なによりどうしてお前が松明投げつつ、ハンドガン撃ってくるんだよ!植物なら火を怖がれ火を!まぁ、実名ははぐれたバイオプラント言うらしいが・・・。
「うっへ・・・。」
「あら、ツキさんお帰りですか?」
「ニーニャか。よく会うけど、今度のそれはなに?」
「これですか?今は作成中ですけど、チャリオットのカスタム施設の材料です。流石にこの砂地を行くのにある程度の足と補給は必要ですからね。」
「補給?なにか見つかったの?」
「他の稀人さんたちが、オアシスの場所を報告してくれました。水量的に永続は厳しいかもしれませんが、旅をする時の立ち寄り所としてはいいかもしれません。マップ共有します?」
「できるならお願い!」
ニーニャから共有してもらったオアシスの場所・・・。うん、マップに点が表示されて拡大するとオアシスと書いてある。ただ、その周りは真っ黒なのでなにがあるかは分からない。当然と言えば当然だけど、見つけた本人やら司令に話を聞いてないから、詳細なんて分かるわけないのよね・・・。
「ダメだとは思うけど、ここまでのルートは?」
「機密だから場所はよくても、ルートは教えられませんよ。それに、誰が発見したかも機密事項です。行ってみてオアシスが干上がってたら文句を言う人もいますからね。なくなったらなくなったで報告は来ると思いますけど、行き違いも・・・。」
「まぁ、自分で見つけたわけじゃないからしゃあない。・・・、確認だけど、1人で行って1人で見つけた場合は?」
「報告されない限り、私達は知りようもありませんよ。」
ニーニャがケラケラ笑ってるけど、絶対無報告のプレーヤーはいる。NPC同行ならそんな事はないんだろうけど、ソロなら勝手に拠点にもできるだろうし隠れ家にもできる。それが必要かって?
俺は知らんしほとんど使わん。でも、たまにメモ残して行く人もいるんだよなぁ〜。『俺が1番乗り』とか『オアシスは泳ぐな』とか。そんな中で見た1番の悪ふざけは『引退するので、ボス部屋の中に集めた装備を置いておきました』とか?
新人の頃にそれに引っかかって、ボスを倒して部屋を探し回ったなぁ〜。最終的にまたメモを見つけて『この時間が教訓と言う装備習得時間です』と、書かれてたし・・・。
「ツキさんもなにか情報共有しますか?この辺りのモンスター含め、情報は多い方が私達も動きやすいですし。」
「おっ!貢献度上げるために情報共有するよ!」
「では、こちらの端末を触ってください。・・・、はい。ツキさんの行動が読み取れました。・・・、機械兵って勝手に空飛ぶんですね。」
「いや、ニーニャたちが作ったんでしょ!?」
「ワイヤーはあくまで目標に取り付いたりするためですよ・・・。まさか原生生物に引っ掛けて飛ぶとか・・・。中々見ない行動なので司令に報告してきます。」
・・・、特殊モーションによる貢献度アップか?ニーニャは行ってしまったし、そろそろ昼になるから一旦ログアウトするかなぁ〜。と、なにやら運営からお知らせが来てる。なんかの新実装か?1言『アイテムを実装しました』なら、あまり気にしなくてもいいが・・・。
「レベルキャップシステムの改訂?あの悪い文明の運営が?」
平素よりなんかから始まるビジネス文章はいいとして、今まではレベルキャップのある課金ガチャ装備は、ゲットできてもレベルキャップが外れるまで装備できなかった。まぁ、領地で振り回すことはできたのだが・・・。
そのシステムが改訂されて、レベル指定があっても扱える様になるらしい。その代わりと言ってはなんだが、指定レベルに達していなければデメリットがあるらしい。例として出されているのが、レベル50以上指定のハンマーだとレベル50以上の人は普通に使える。
代わりに50未満だと速度が低下したりするらしい。ただ、逆にメリットもあって、そんなハンマーを使い続ければレベルアップ時に筋力が上がりやすくなるとか。多分、正月でプレーヤーも増えたし、2章も解放されたからの措置だろうなぁ。
と、言うか文章が長ったらしい。カンスト勢とかレベル100辺りまでの人は最後まで読まないんじゃない?レベルキャップある武器やら防具は大体レベル100で終わるし、そこまでは割とレベルは上がりやすい・・・、のか?
1章メインストーリーをやれば、かなり経験値くれるらしいから多分上がりやすいんだろうけど、俺がやってないからどうなのかはイマイチ分からないんだよなぁ〜。でも、篝火さんを見るに結構上がる?しっかし長い・・・、長・・・。
「・・・、なんだ?これは・・・。明日は槍どころかメテオでも降ってくるのか?」
長々と書かれた文章の最後の最後。現在レベル150を足切りとして、それ以上のプレーヤーに対しては100ポイントほど『>クリック<』と書かれた部分をタップすればもらえるらしいと、言うかタップしないともらえない。
まぁ、説明書読まない勢は自業自得として、ポイントをくれる理由としてはビルド構成上レベル150までなら、その後の成長で異なるビルドへ割り振りポイントを割り振ったり行動すれば、十分に成長していけるからとしてある。
「受け取り期間は10日あるけど、さっさとクリック!どうせ、クリックしないとポイントくれないんだろうし。」
クリックしてUIを開くと確かに100ポイント加算されとる!こぇ〜。交換神殿で経験値をポイントに変える時は1億で1ポイント。つまり、今100億の経験値を運営からもらった事になる。なんだろう・・・、更なる地獄があると暗に言われてる気も・・・。
「割り振りどうするかなぁ〜っと、視聴諸君!乙女の秘密だからなんに割り振ったかは黙秘するぞ☆では、ツキの動画もよろしく〜。」
さてと、ログアウトして昼飯を食べるか。
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「・・・、食わぬのか?」
「食わぬことはないが・・・、なぜ赤い肉ばかり?」
「贅沢言うなブライト。お前たちはタンパク質がいるんだろ?わざわざ鬼一に言って、たんまり鹿肉用意したんだからよぉ。で、感覚は?」
「頭ははっきりしている。ただ、寝ると言う感覚はわからん。」
現実世界と言うものは曖昧で、我がいたところよりも更に不可解な事が多い。変調は兆しもなく自身で感じろと言われ、変調が起ころうとも何をもって悪いとするかも曖昧。
この食事にしてもそうだ。箸で赤い肉を摘み食すが、味は毎回違い美味しいかどうかも分からない。ただ、必要と言われるから食す。それがここのルールなのだろう。しかし・・・。
「我だけ椅子と言うのも落ち着かぬ。」
「その羽をがあるからしかたねぇだろ?ちっ!尻尾10本で狐耳でも面食らうのに、その羽はなぁ〜・・・。鬼一、こう神通力とか妖力とかでどうにかならねぇか?」
「もげと言うなら一考の余地はある。」
「もごうとするな鬼一。なぜマリも鬼一も我の羽をもごうとする!?」
「だから、人には羽は生えてねぇ。そして、ここにいる奴のほとんどが羽はねぇ。だから、合わせるならねぇ方が正解だ。分かるだろ?1人が間違いを間違いと指摘しても、大多数が正解だと言えば間違いはいずれ正解に置き換わる。」
「それは・・・、その理論なら我もそこにいる鬼一も消えるべきだろう基本。しかし、我も鬼一もここにある。そして、羽もある。」
「だから知恵を借りるんだよ、知恵をな。マリちゃんはコスプレで押し通すつもりだろうが、流石に限界もある。それはマリちゃん自身が辿った道で容易じゃねぇことも知ってる。」
「知恵が必要ならば聞けばいいではないか。我はそうしていた。」
「アマテラスか?・・・、確認するがお前はアマテラスを知らないのか?」
「くどい。我は医療提携型AIは知っていても、アマテラスなる外部者は知らん。確かに過去に一度、話は持ちかけられたが断った。」
「クックックッ・・・、神を前に否定を吐いたか。これだから求道者としてあるのは面白い。」
「頭を痛めねぇ天狗様は高笑いかよ・・・、俺の身にもなれってんだよ!」
「俺に当たるな木本。人の生など一時の喜びだけで後は苦悩のみだ。悩み考え進み戻り、そしてまた考えて悩み進む。わざわざ悩まなくてもよいはずの遊戯ですら、勝手に問を作り誰かに解かせようとする。問題はどこで悩むかではなく、なにを悩むか?そこだろう?」
「そんな御高説はいいんだよ。なんだ?神楽の時期が近いから説法の練習か?」
「さぁな。しかし、木本よ。ブライト本人が羽を悩んでいるのか?」
「羽は我の一部だ。マリと共にいれぬ事は問題だが・・・。逆に鬼一よ、その羽はどうやって隠している?」
我から見れば鬼一には羽がある。しかし、木本は術を使わねば見えぬし、他の者も見えないと言う。そして、不思議なことに触れもしないと・・・。妖怪・・・、或いは電気精神体と言う言葉は聞いたが理解はできぬ。
「俺達は『いないもの』として積み上げられた。だから、ここにいようと本来はいない。しかし、人が進み管理を広げAIなるものまで使えば、いないを作るのは難しい。だからこそ、隠している。」
「む・・・。ならば我の羽もないものとすればよいのか?」
「それはあの狐次第だろう。俺達の法、お前たちの法、そして人の法。その法から逸脱したあの狐巫女のな。」
「そんなに多い法など破ってしまえ。多ければ多いほど混乱の元だ。」
(ちっ・・・。親子じゃねぇがコイツもマリちゃんと同じ境界破壊路線かよ・・・。いや、マリちゃんはまだ出島を作る感じか・・・。)




