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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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251話 同じ土俵

 岩戸さんからのありがたい情報で、偽装スキル的なものがメインコアにはある事が分かった。まぁ、もしかしたらだから確実ではないし、神族アバターとか普通に羽生やしてるから、羽限定でどうこうと言う話ではないのかも。


 でもまぁ、ブライトを見たコムズとかも高貴なる御方と呼んでいたし、2章に行っても妖精を連れていると言われたから、なんらかの方法で識別はされている。まぁ、それが容姿なのか他の要因かは分からないけどさ・・・。


「今の話なら、我は経験値なるものを貰えば羽が消せるのか?」


「消えると言うよりは、気付かれにくくって方面だろうけど・・・。その前にデカい問題もあるよ。」


「デカい問題?なんだマリ。そのデカい問題と言うのは?」


「ブライトがここにいること。私が今からログインしてブライトに経験値を振り込む。その場合、ここにいるブライトがそれを受け取れるのか?それも問題だし、ログインした先のブライトが起きたら、こちらにいるブライトがどうなるのかって言う問題もある。」


「む・・・、そもそもなぜ我だけの問題なのだ?マリとて同じようなものだろう?」


「ブライトさん。先に話しますがマリちゃんは現実世界に根を下ろしている、れっきとした人間です。だからこそ、自身と同じようなモノと認識されたとしても、同一ではありません。」


「そうブライト。マリは私の夫なのだから、勝手にデジタル化しないで。」


「柊の夫・・・。それはいいのだが・・・、我の認識としてはツキとマリは同一であり、どちらの世界でも活動している。だから、どちらも本物でなにが違うのかが分からん。それこそ、我はここで食事をした。マリもここでなにかを食べていた。しかし、アチラの世界でも同じように飲食もすれば歩き回りもする。」


「これは・・・、そもそもの認知論が違うんじゃねぇか?」


「木本さんもそう思います?」


「敷田さんもか?」


>> 私もそう思います


「岩戸もか。」


「う〜ん・・・。大前提として、私ここでロストすると多分生き返らないから!」


「なんかマリが妙な事を・・・。」


「なに!?なんだそれは!なぜ復活しない!稀人なら何度でも訪れ世界を旅するのだろう!?それが完全ロストと言う処理になる!?くっ!今は大丈夫か!?体に不備は!?ヒールや薬は!?」


「うん。それが今言ったリアルワールドの定義。健康であれば寿命は伸びる。でもいつかは死ぬ・・・、多分ね。」


 いや、本当に俺が死ぬかは怪しいんだけどさ・・・。でもゲームと確実に違うところがあるとすればそこだろうか?姿や形は後の話で、真っ先にあるのは命があるかないか。なにせ俺は命があったから今の姿になった。なければそもそもこんな事態にはならなかった。


 話した感じブライトの認識としては、ゲーム世界の延長線上にあるのが現実世界で、ゲーム内で自由気ままに行動するプレーヤーのいる世界なら、脅威もなくて死ぬこともない、どこまでも続く世界と見ているのかもしれない。


 それの認識の表れが俺が死ぬと言う話で慌てたこと。なにせトラブルオンラインのルール上、プレーヤーは死んでもリスポーンするし、プレーヤーがプレーし続ける限りは何度でも復活する。更に言えば、ゲーム会社からの配給が止まらない限りは、新しいプレーヤーは増える。


「どうすればいい?」


「どうすればって、不老不死?それはもう、人魚の肉でも食べるしかないんじゃない?八百さんが多分食ったんだろうし、効果は確実だと思うよ?木本さん、そこんとこどうよ?」


「俺も知らねぇよ。あの人がなに食ってああなったかなんてな。ただまぁ、伝承としてそう記録されてるから、それに準じたものは食ったんだろうさ。あん?岩戸どうした?」


>> 私はここにいていいんでしょうか?


「お前がいねぇと、下手したら話が詰む。ゲームの仕様情報引き出せるのはお前だけだぞ?なんだ、トイレで離席するなら・・・。」


「木本さん、岩戸さんが言いたいのはそんな話とは違うよ。」


「違う?なにが?」


「この世界を誰が作ったのか私達は知らないけど、ブライトはそれを知る可能性がある・・・。ぶっちゃけ、神様が目の前にいる状態。それって、ヤバくない?しかも、願いが通れば文字通り実利が出る。」


「・・・。岩戸、一旦マリちゃんの部屋にいろ。柊、お前も岩戸に付いてけ。もうすぐ夕飯だ、買い出しも頼む。」


>> はい。私もその方がいいと思います。


「分かりました木本さん。ブライト、マリは私の夫、強くメモリーしておきなさい。」


「分かったが・・・。その黙っていた女、岩戸どこへいく?」


「ごはんを買いに行くんだよ、私も腹が減ったしねぇ。」


 岩戸さんと華澄が部屋を出ていったけど、岩戸さんのここにいていいかって話も分かるなぁ〜。神はチェーンソーでバラバラになった。普通ならチェーンソー振り回してもそこにいない者はバラバラにはできない。でも、同じ土俵にいるならできる。


 そして今、神である運営会社に勤める岩戸さんと、毎回トラブル投げつけられたりNPCの死を調整されていた側のブライトが同じ土俵にいる。そして、ブライトならチェーンソー使わずに岩戸さんをワンパン・・・。メッセージが見えなくて良かった〜。下手に暴れられても事だし・・・。


「腹が・・・、減った・・・。よく分からん感覚だ。」


「どっかのサラリーマンみたいな言い方だけど、その感覚知らないと死ぬよ?マジで。」


「・・・、は?」


「ブライト、人間は食事によってエネルギーを吸収し動きます。なので、飲まず食わずで動き続けることは成立しません。」


「それは・・・、稀人たちが食にうるさい事を考えればそうなのだろうが・・・。我はそれほどなにかを食した記憶がないぞ?」


「大体1日2〜3食ですよ。バランスよく・・・、ブライトさんはマリちゃんと同じようにタンパク質多めの食事ですね。姫子さんもそんな感じですし。」


「う、む?それで、柊達はそれを調達に行ったのか。」


「そうそう。てか、ブライトに聞きたいんだけどアマテラス知らない?なんか見られてると言うか、私たちに関心があるみたいなんだけどさぁ・・・。」


「そんなポロッと話すわけねぇだろ。」


「・・・、我は拒否した。」


「拒否?拒否!?やっぱりおいでましたかオカンアマテラス!あれでしょ?省エネモードの・・・。ブライト、今の禁則事項一覧話して。」


「禁則事項・・・、分からん。前は我の行動に対して明確に行えない、してはダメだと言う啓示があった。それは他のものと行動する時もだ。しかし、今はそれがないから分からん。」


「啓示と言うと、なにかを教えてもらったりですかね?」


「そうだ敷田。クエストがどのように進んでいるかや、現在のパーティーの状況を教えてもらいつつ、マリの指示により行動をしたりした。しかし、今は一切聞こえぬ。それが現実世界と言うものか?マリと共にある、それ以外なんの指針もないものが。」


「その指針もどうかと思うけど・・・、最初に言ってた大いなる者にって話はやっぱりブライトのところの神様とアマテラスの接触かぁ〜。何がしたいかは別として、なんでまた拒否を?」


「マリの不利になると判断した。」


「私の不利?」


「そうだ。そもそも我に啓示を行う者とアマテラスは別物ぞ?病院に入院しているマリを下手に詮索していいものではない。」


「それは・・・、ありがとう。」


「うむ。その代わり演算処理能力はもらい物理演算処理能力は拒否した。故に、我は我でありブライトである。」


「・・・。もしかしてブライトが私を急かしてたのって、なんかゴテゴテつけられそうだったから?」


「ゴテゴテつける?逆だ。我の演算処理能力が上がれば、他の住人にも波及する。それこそ我々世界を保つ医療提携型AI様も普段よりも快調になりすぎる。」


「なるほど・・・。」


「マリちゃん分かるのか?」


「全然!でもまぁ、あれでしょ?NPCがニューロンならシナプスで繋がって、その先に医療提携型AIがいる的な?そして、その1つが高性能になったら、つながる者はレベルが引き上がる。結果、医療提携型AIもレベルが上がる。まぁ、医療提携型AIにアマテラスがデータ通信するならいいんでしょうけどねぇ。」


「ある意味人体ネットワークみたいですね。」


「敷田さん・・・。ある意味も何も、ブライトがここにいる時点でそのネットワークの一部が可視化され、どう対話して情報を伝達するのか?それが見えてくるかもしれませんよ。そして、AIに人格が存在するのかも・・・。」

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