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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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250話 高貴な御方

「そう。私は妖精王から何回も出した名前が嫌だと言われて、考えた末にブライトと名付けました。だから、ブライトはブライトです。そして、この世界で名乗る名を自分でブライトと決めて、先にいる姉に名乗りました。だから、この世界でもブライトはブライトです。」


「うむ、我はマリと共にあるブライトである。」


(卜部さんよぉ、これガッツリ天孫降臨か?)


>> マリちゃんがアメノウズメで

  ブライトがサルタヒコならね。

  それにブライトとは輝くだろ?


  なによりマリちゃんは真名も・・・、NPCが絶対に

  口にしてはいけない禁忌の名も名乗った。

  それは信頼なのか、はたまた弟としたからか?


「で、その羽はどうにかならないの?結局。」


「無茶を言うな!」


「マリちゃん。先に言いますが・・・、今ブライトさんの首は切れますか?」


「ブライトの首が?切りたくはないですけど、斬れと言われれば多分?おいでませ~、大麻!」


「ひっ!」


「あっ・・・、ゴメン岩戸さん。驚かせてしまって。これは普通の大麻だから大丈夫ですよ。」


「出たり引っ込んだりする大麻が普通なわけあるか!」


「今更じゃないですか木本さん。」


 手に持った大麻で床をコンコンとやってみる。う〜ん・・・、どうだろう?別に切りたいわけじゃないしなぁ・・・。と、言うか鉄のタンクとか切れるし、そんな振り回したいものでもない。でも、持ってると色々教えてくれるしなぁ・・・。


「我にそれを向けるなマリ姉ぇ!」


「やめろブライト!マリは私の夫だ!他人行儀にマリ辺りにしておけ!さもなくば私が叩きのめす!」


「華澄もどうどう。」


「マリちゃん・・・、今の琴線は?」


「えっ?私より先に家族になるな!でしょう?設定姉弟でもわざわざ姉を付けたら、見せつけてるって取れますし。」


「その意訳力には憧れるような、憧れない様な・・・。」


「あっ・・・、えっ・・・、・・・、そ、この大麻って・・・。」


「岩戸さん無理しなくていいよ。メッセージで受け取れるからね。この大麻は・・・、焦げ?」


 昔は真っ黒だった大麻。今は木目調に変わって普通の木の大麻に見える。まぁ、トラブルオンラインの大麻と同じだからかなり長いんだけどさ。でも、伸縮自在だし割と便利なんだよなぁ〜、背中もかいてくれるし。


>> いえ、そうではなくてなんで首を切るとか・・・


「今までブライトをゲームに戻す時、毎回首を切ってたんですよ。そしたらこう・・・、なにも残らず消える的な?でも、なんで急に首を切るとか言い出したんですか、三枝先生。」


 そう聞くと三枝先生と敷田さんが目配せする。なんだろうか?知ったらマズイ話とか?でも、なにが今更マズイのだろうか?いや、まぁ。居続けたらマズイと言われたらそれまでなのだが・・・。


「いえ。ブライトさんの構造的に可能なのか?と言う問いです。ただ、これまで同じ現象でブライトさんがこちらに来ていたとするなら、多分可能なのでしょう・・・。」


「構造的と言われても、なにも聞かされてないからなぁ・・・。流石にちょっと切らせてはダメだろうし。」


「我をチラチラ見るな!アチラよりも危険ではないか!」


「多分、羽があるのが悪い!その羽をどうにかしたら、割と普通のイケメンとして出歩けるんだけどさぁ・・・。なに?飛ぶ?逆に飛んじゃう?無理だって三枝先生は言ってたけど」


「ここは狭い。なにより飛ぶべき時でもないだろう?」


「まぁ、確かに。ならコスプレ路線しかないかぁ。でも、どうにかこう・・・、地面に座るくらいに折り畳めない?と、言うか仰向けで寝られるんだから割とコンパクトにできる?」


 リローデッド戦で死んだブライトは領地で寝ていた。丁寧に布団に入って仰向けで。流石に布団はめくってないけど、羽が邪魔そうと言う感じもなかったんだよなぁ〜。まぁ、ゲームだからと言われればそれまでなんだけどさ。


>> 羽が邪魔なんですか?


「邪魔と言うか目立つと言うか・・・、そうだ岩戸さん!ブライトのボーン数は!?」


「確かにデザインの元データを見れば、今の骨格としての可動域も分かる可能性が・・・。」


「3Dデータってもらえます?それで構造が分かれば、もしかしたら体内マッピングも・・・。」


 俺と三枝先生と敷田さんに詰め寄られて慌てる岩戸さん・・・。慣れないのにゴメンよ。でも、運営からデータを合法的に引っ張って来れるなら、なにか分かることもあるかもしれないんだよ・・・。


>> ち、ちょっと待って下さいね!?


「華澄と言ったか・・・。」


「柊です、ブライト。」


「・・・、木本・・・。」


「気にするなブライト。あれはただのヤキモチだ。で、なんだ?」


「我の羽はそんなに邪魔か?マリの姿を見るに、普通に出歩いていると思ったが?まぁ、なぜか魂を抜いて戦ってはいたが・・・。」


「あ〜・・・、逆に聞くがブライト。お前はどこまで俺達と話したことを覚えてる?」


「難しい質問だ・・・。マリが近くにいる時は鮮明だが、離れればどこか霞がかった感じだろうか?」


「そうかい、だからロジックか。奇妙な話だが分からん話でもねぇ。要はプレーヤーであるマリちゃんがいないなら、思考は単純化されて定義された受け答えの側面が強くなるんだろうさ。で、羽が邪魔かだったな。周りを見ろ、羽のある奴はいねぇよ。」


「む・・・、ならマリはいいのか?」


「それだけ積んだんだよ。外に出る法ってヤツをな。」


「それがコスプレ?」


「それだけじゃないわよ。自分を自分で商品と定義し、衆目の前に姿現し声を聞き舞う。だから目が増え恐れが減って宴を開く。」


「やめろ柊、神人共食の話はするな。」


「神人共食とはなんだ?」


「ちっ!これだから知りたがりのAIは・・・。卜部さんがいいと言うから話すが、単純に言えば神と人間が一緒に飯食うことだ。そして、巫女は舞う。お客様は神様です、そんな言葉があんだよ。そして配信者やってれば見えない客は増え、刮目する客は神となり褒美を渡す。」


「なるほど・・・、確かにマリが我に二郎や三郎の名を渡したいと言ったことや、弟としたことに納得がいった。」


(ぜって〜マリのやつは遊んでただけだろ。この顔で二郎も三郎もあるか!)


「末子成功譚?好きなのよね、真利は。」


「確かにそんな事を言っていたぞ、柊。」


 華澄と木本さんがブライトと話しているのはいいとして、ブライトのボーン数だよ!俺がこの姿となった時に現実世界との衝突はあった。なにせ俺は骨が増えて関節も増えたのだし。なら、なにかこう・・・、そんな機能が!?的なことはないのか?


>> 一応、会社から私名義でデータを引っ張って来ました。

  でも、厳密にはブライトさんではなく、ボスとしての

  邪悪なる妖精王です。3人に送りますね。


「いや、それでも助かります。」


 送られて来たデータを見る。へ〜・・・、羽とがバザバサするし結構と言うかかなりボーン数多いのね・・・。構造的にも鳥をモデリングしたのか羽は鳥っぽい形状だし・・・。これだと折り畳めてもそっからの圧縮は厳しい・・・。


「お二人としてはどうです?」


「これを見る限りでは、実際の骨格と言うよりは動かすデータとして見る方が正常ですね。多少骨が増えている部分もありますが・・・。」


「逆に内部構造的には似てるところもありますね。MRI結果とかと照合すると、どの線が神経的な役割に準じているのかとかも見れますし。これはこれで、第2、第3のブライトさん案件にも対応しやすそうとか?」


「やっぱり内部構造的には似てると?」


「1から人体を設計するのは容易ではありませんよ、マリちゃん。大元となる設計に転写できる部分があるなら、それを活用した方がミスは少なくなります。」


「それは確かに分かりますけど・・・、活用して普通を離れたら意味なくないですか?」


「マリちゃんがそれを言いますか?既に尻尾10本と狐耳を備えたマリ・ちゃん・が!」


「すいません、三枝先生・・・。」


 自分の事を棚に上げようとしたら、藪蛇になったでござる・・・。まぁ、今の俺も自分のものぐさから来たものだから、しかたないし受け入れる。でも、仮にブライトがこちらに居続けるとなると、変な業を背負わせることになるんだよなぁ〜。兄さん頭が痛いよ!・・・、はい。ここは超能力研究所ではなく、病院です。


>> 雁木さん、雁木さん。少し聞きたいのですが・・・


「なんですか岩戸さん。」


>> プレースタイルをどうこう言うとおかしくなるのですが

  ブライトさんに経験値って振り込んでないんですか?


「経験値?領地防衛戦の後になにか貰わなかったのか?って聞いたら経験値貰ったって言ってたから、それなんじゃないですか?リローデッドの時も連れ回しましたし。」


>> 確かにプレーヤーと行動してモンスターを倒せば

  経験値は入るんですけど、雁木さん本人からの

  振込はゼロですよね?


  そう言う縛りプレーなら、構いはしないんですけど

  装備もあまり渡してないような・・・


「いや、普通に強いし。・・・、もしかして秘伝書とか装備品とか渡したらガラリと変わるかもと?」


>> 一応ですね・・・。言っていいのかな?これ。

  でも、情報流出は・・・。


「岩戸、俺が許す。マリちゃんも情報リークだが受け入れろ、いいな?あと、ブライト。お前さんもだ。」


「聞いたところで我に何かあるのか?意味がわからんのだが・・・。」


「ブライト・・・、あっ!そっか!普通に岩戸さんと話してるけど、ブライトはスマートレンズ付けてないからメッセージが見えてない?」


「見えるもなにも、急に回答しているだけでなにがどうなってるのかは分からん。」


「そこは姫子と違うのな・・・。」


「逆に姫子さんは見えるんですか?」


「見えるっつうより聞こえるらしい。俺限定でな・・・。」


「・・・、浮気とかやめてくださいよ?木本さん。下手するとこの街が凍る。」


「しねぇよ!」


>> 運営側として・・・、犯罪者方面の方にも分け隔てなく

  メインコアはドロップします。これは特定のプレーヤー

  有利をなくすためであり、同時にどうしてそれを選んだ

  のか?その部分の情報と言うか、心理的なモノを見る

  為です。


  そして、当然ですけどそちら方面のクエストには

  暗殺や潜入と言うものが多い。しかし、モンスター

  の姿を借りるNPCは目立つ。だから・・・


「もしかして、メインコアように偽装とかのスキルがある?」


>> はい。そもそもメインコアに使える素材は

  限定されていないので、例えば大型モンスターを

  NPCとした場合、会話機能が付いたりします


  妖精王の場合は高貴なNPCと言う認識が他の

  NPCにあるので、変装と言う外見を多少変える

  能力が覚えられます。


「確かに、他のNPC達はブライトを高貴な御方って呼んだり妖精族って呼んだりしてたな。つまり、それが解放できれば?」


>> もしかしたら変装して羽を隠せるかも知れません。

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