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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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229話 帰宅?中

 旨いまずいの話をするなら多分微妙な鍋を突きつつ、お酒を舐めるように飲む。いや〜・・・、洋酒って美味しいよね。基本的になんでも飲むけど、それと好みは別で焼酎や日本酒よりも洋酒の方が残らないし飲みやすい。


「次はなに飲む〜?」


「飲むのはいいけど、体的には大丈夫なの?」


「う〜ん・・・、どうなんだろ?前と変わらないけど暑い。上脱いでいい?」


「スポブラ姿になって、私に襲って欲しいならいいわよ?」


「襲う・・・、華澄的には襲っていいの?」


 チラリと座敷童子大先生を見る。別に期待してるわけでもないし、華澄とは男の時からそう言うと関係だから今更感はある。ただ、狐娘ってどうなの?


 同性婚して子供もいる世の中だけど、性別の垣根どころか種族?の垣根を越えるのに躊躇はないんだろうか?いや、種族どころか100%ナノマシンの体ってどうなの?登録上、俺は人間なんだけどさ。


「逆に聞くけど襲ったらダメな理由が座敷童子なら、既に座敷童子は私たちのことを前から知ってるわよ?まぁ、直接見るわけでもなく意中の相手がいたって方向だけど。」


「見られてたら、座敷童子大先生の顔とか今から見れないよ!?本気で顔から火が出る!」


「スイスロールもういい・・・、そのコーヒーゼリーにしてくれよぉ・・・。流石になんか磯臭いの5本目はヤダー!」


「大先生ご乱心!大先生ご乱心!って、そこじゃないんだけど?」


「俺はそこが重要なんだよ!今更子供ができるのに雄しべと雌しべの話とかやんの?よしてくれよ、ツキの物が来たら大人、だから体売って稼いでまんま食う。別にいいじゃん、小難しく考えるのは大人で、自然はそんなこと気にしねぇし。なんなら、今の・・・、元服18歳だっけ?もったいなくね?自分の武器をわざわざ寝かせると・・・。」


「大先生シャラップ!昔はそれでいいかもしれないけど、今は怖い人とかフェミニストか攻めてくる!そしたら戦争だ!」


「お、おう!・・・、なんなしても世継ぎ問題が今は軽ぃんだろ?なら・・・、マリは増えるのか?」


「・・・、私が増える?」


「だってそうだろ?子ができるってことは、なにかを継承させるんだろ?それこそ名字とか屋号とか財産とか地盤とか。そもそも、俺達は子供だけど、そこそこいい家の子供だそ?時代が進んで雑に死ぬ子供が減って、代わりに表に出せない子供も座敷童子としている。俺は雑に死ぬ方だった。でも、他は財産やら地位があるから座敷童子になった。なら、それを知る誰かがいるだろ?」


 なんとなく座敷童子大先生の言い分は分かる。時代を遡れば弱い子供はどんどん死ぬ。でも、ある程度文明ができれば今度は家にふさわしくない子供が閉じ込められる・・・。座敷牢、今もたまに見つかるけど、そこには地下に木で出来た牢屋とボロボロの布団に、横たわる白骨・・・。


 そうでなくとも家族からいないものとされた誰かが、次の子供に見つかるなら、それだけ人を養えるだけの財と罪があったってことなんだろうなぁ・・・。


「どうなんだろ?そもそも私には・・・。」


「真利は真利よ?だから、仮に子ができてもそれは真利と私の子供。だから、なにも気にしなくていいのよ?」


 華澄が若干語気を強めるけど、難しいよなぁ・・・。多少酔ってるけど、今の世の中実子の判断って結構難しい。男女なら?それはもう性善説やら性悪説を、真面目に信じて飲み込む人しかいない。


 だって、俺は嫌だけど子供を作るときにスマートレンズを付けてれば、それだけで記録として残るし、提出拒否はそのまま不審の種となりDNA検査コース。逆にDNA採取からの試験管ベイビーコースだと医者と言うか、作業者側に映像提供が求められる。


 つまりどう足掻いても不倫はできないし、検査を拒否しても遺恨は残る。結果として、無実の証明は『その検査に応じる!』しかなくなる。個人的にはいいことだと思ってたけど、今の俺ってどうなんだろ?華澄を疑うことはないにしても・・・。


「産まれる子に罪はないからいいんじゃね?そもそも罪ってぇのは、勝手に作られたもんだし。人が人を殺したらダメな理由。それの最適解が言えるなら、その時確定する。だから、葛の葉もヒルコも許されるし、闇鍋も食える。」


「人を人が殺したらダメな理由?それをOKにしたら、全ての罪がOKになるからとか?」


「真利、それだと咎人はいなくなるわよ?」


「う〜ん・・・、自己チューなら単純に嫌だからとかかなぁ?まぁ、世の中なにが起こるか分からないし、とりあえずは今あるルールも簡単には壊れないしねぇ。と、そろそろ時間か。」


 楽しい時間というものは早く過ぎるらしい。外出時間を考えると早めに帰るとしよう。あんまり遅くなると華澄の方も心配だしね。そんなこんなで車に乗り込み病院へ。


「いや〜、楽しかった。」


「いい気晴らしにはなった?病院引きこもりも気が滅入る・・・、こともないかしら。」


「どうだろう?在宅ワークってのを体験してると思えばこんな感じとか?まぁ、営業やってる時も色々な先生とは話してたし、今は色々なプレーヤーと話す。ある意味、相手が変わっただけで本質は変わらないのかもね。」


 結局人と話して、なにかしらのお願いをされたり、欲しいものを探すというのは変わらない。だから・・・、巫女とか言うのも結構そんなものなのかも?要は人と神様との仲介業だし、クライアントが人か電気精神体かはたまたAIかくらいしか変わらない。


「そう言えばイベントは良かったの?確か18時までよね?」


「どうだろう?仕事してた時は昼間はイベントに参加できないし、夜もできないならそのまま中途半端に終わることもあったよ。まぁ、掲示板とかを覗くと、どうにかこうにか大丈夫みたい。」


 1プレーヤーが全てを解決するわけではない。でも、その1プレーヤーが先陣を切らないとイベントが進まない。今回はたまたま最前線を走っただけで、後を追う人がいるならそれが攻略の糸口にもなる。


 まぁ・・・、昼間くらいに艦砲射撃が実施されて邪神のアームと言うか、あの掘削機みたいな塔にダメージを与えてギミックを破壊したりしたらしい。詳しくは明日か、病院に帰ってからログインしてイベント推移を見るかなぁ〜。

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