206話 面白いけど辛い!
「お、俺たちだって!」
「なら、自衛よろ〜。」
『おぉぉぉ・・・、フォレストウィップ・・・。』
「知らん技じゃ!」
「ちっ!なにしやが・・・、蒼天突!」
「緊急回避!緊急回避!!クッソうざい!」
「ガード!」
「わけぇの受けるな!そやつは全て毒付与攻撃がデフォじゃ!」
「くっ!」
普通なら茨の鞭で薙ぎ払い3回。それが今は茨の鞭を木に巻き付けて、ウインチで巻き上げて伝うかのような跳ね回り攻撃!クソ!ピンポンボールかよ!流石に多用はないと思いたい。思いたいけど、何回かに一回、木に止まって熱線も撃ってくる!
数減らしにはいい技なんだろうけど、新人プレーヤーは攻撃をガードしてしまって、毒で虫の息になりつつある。ヒールやら呼吸法で軽減やら回復しても厳しそうな辺り、スリップダメージも上がってる?
別府さんは真上へ槍のアーツで逃げたし、フロムさんは俺と同じように緊急回避でやり過ごす。隙はどこだ?って、トラブルオンラインは格ゲーともいわれるから、モンスターも平気でコンボやラッシュを仕掛けてくるんだよなぁ〜。
「ツキちゃん対毒バフ持ってね!?」
「あるけど気休め!別府さんも知ってるでしょ!一応全体にかけるけど、基本は呼吸法でカウント減らして!ポイズンガード:細菌!多分、コレでいいはず!未検証だからダメなら教えて!」
毒のクソ面倒問題・・・。毒にもねぇ!種類があるんですよ!それこそもう!細菌なのか呪詛毒なのか、科学毒なのか!一応、元々のフォレストレベリオンは森の反逆者なので細菌毒と言う話ではある。でも、あの姿を見るとなぁ・・・。
「ち、違うぜ姉さん!それ呪い・・・。」
「ちっ!ありがとよ!根性見せるならすぐ戻ってこい!」
「スリップダメージがかなり高いようじゃな・・・。」
「流石に新人と言ってもヒールと呼吸法は・・・、最低でも触ってるといいなぁ・・・。アンチカーズ、聖者の守護。多分、呪毒ならダメージ4割はカットできるはず!」
新人達がバッタバッタ毒で死んでいってる。まぁ、接触ダメージ+毒のスリップダメージなら結構もってかれても仕方ない。なにせ、最低一回は毒ダメはいるし。
「うっし、なら攻めんべ!」
『細菌感染・・・、呪われし大地・・・、デッドリー・・・、』
「やらせでか!デッドリーポイズンじゃろ!毒爆弾で毒フィールドなんて作らせん!剛腕ナックル!マッハシュート!」
「エリアルサイクロン!サンクチュアリフィールド!フィールドコントールはやるよー!フロムさんと別府さんは攻めて!合いの手はいれるから!」
「鬼人!紅蓮の連突!オラ!目玉よこせや!」
「イフリートハンマー!狐火!ファイアフェアリー招来!朱雀舞!」
『茨の王・・・!反逆せよ・・・、この森全てに反逆せよ・・・、腐れ・・・。』
>> かぐやでは喋らなかったけど、地上は喋るのな
>> 宇宙だから声聞こえない的な?
>> そもそもかぐやの残滓には口がなかった
>> コレって邪神の代弁?
>> それはメインストーリー楽しんでから考えろ
ネタバレ禁止な!ツキちゃんメインストーリー未攻略だし
「喋ろうが喋るまいが、モンスターは殴れば死ぬ!ファイアカノン!デカいのいくよ!」
2人がヘイトを稼いでる間に一気に影走りで飛び込み、真正面で爆撃魔法を使う。火力ある代わりに近い勝手は悪いんだよなぁ〜。なにせ飛んでいくのが遅い、跳んで行く距離も短い、爆発すると視界を遮ると使い手にも隙がデカい。まぁ、デカい分仰け反らせやすい!
「仰け反ったら腹パンやって!メルトダウンボム!」
「おっふ!はっでぇ!」
「クラウチングダッシュ!喋っとらんで殺れ!やらんなら奥義狙うぞ?」
「おっ!なら爺さんの奥義魅せてくれよ!」
「ふん!ぶっ壊しちゃるよ・・・。ハードタックル!」
>> 壊解の奥義!
>> なにげにこの人も一部に有名か
>> 一部に有名と言うか、ツキちゃん掘ると面白いぞ
>> なんかあった?
>> 初期にポーション盗みまくったとか
毎日箱やら壺を壊しまくったとか
キャプテン系のNPCにボディーブロー入れたとか
>> まて、最後だけおかしい
「貫手双竜!クラッシュヘッド!崩脚!」
>> 6発入った!
>> まだ6発だ!全然奥義ラインに乗ってない!
『オォぉ・・・、シードサイクロ・・・。』
「バーティカルアッパー!臭い口は閉じろ!乱打掌!」
「別府さん、また来たザコを潰すよ!」
「あいよ!ツキちゃん!」
フロムさんがフォレストレベリオンをボコスカアーツで殴って攻撃倍率を上げていく。外す不安?ないとは言わないけど、あのダンスダンジョンをちゃんと攻略できるくらいには、フロムさんも動けるんだよ!なら、このオンステージをザコになんかに邪魔させるのはもったいない!
「おいでませジャック・オー・ランタン!そこの猿邪魔!草結び!からのファイアカノン!足りない?メテオキャノン!って、寄ってくるな!飛び蹴り!」
「決闘の誓い!オラ!俺と遊べや雑魚どもが!ファブニールダイン!一点集中!千本通し!」
「兄貴〜!!姐さん!!戻って来やした!」
「おう!遊べ遊べ!削ったザコは好きに持ってけや!」
「対毒装甲とか持ってる〜?ない?聖者の守護!後は自力でガンガレ!」
「やるぞー!!」
「おおーーー!!」
「バンカーフィスト!爆裂掌!」
>> 壊解今何コンボよ?
>> 自力回避でひたすらアーツ繋いで
乱打技も入れてるから40くらい?
>> でも、ダメ低くね?
アーツ自体が軽いの多いし
>> 違う、軽くていい。最後の一撃に
なにを持ってくるか?それが奥義
当然、倍率上げてもミス1回で途切れれば終わり
「ギリギリか、装備変更!邪神を封印せし者の杭!HPオール・イン!粉砕せよ!会心の・・・、一撃!!!」
>> うっお!特攻武器だけどマジ!?
>> デタラメなエフェクトが見えたんですがそれは・・・
>> 会心の一撃はハンマー初期技!
ダメージ2倍!
>> えっ?奥義ように倍率上がってたけど、さらに2倍?
「ヒール!ハイヒール!フロムさんポーション飲んで!まわりザコ多い!」
「わかちょる!流石にここで死んだらカッコ悪いじゃろ?っと、また立つか・・・。」
まだフォレストレベリオンは立っている。ただ、頭は吹っ飛んで目玉もかなり潰れている。見た感じ瀕死かなぁ〜。ただ、頭が吹っ飛んだおかげで口が使えなくなったから、魔法系の攻撃はある程度制限されるはず!
トレードオフとして首から血というか、毒を撒き散らしてんだけどさ・・・。さて、帰ってきたルーキー達も何人かで連携したりしてるし、別府さんがヘイト稼ぎつつダメージ与えて後ろにわたしているから、全体的にここではプレーヤー有利!
「フロムさんレベリオン叩き潰す?」
「いや、流石に奥義使えば集中力もいる。半分でどうじゃ?」
「3:7でいいよ。あっ!最悪頭くれたら他あげる。」
「性能見てからじゃの!」
「ですね!って、ルーキー突っ込んでる!」
>> 但し勝てるとはいわない
>> もろに頭から毒液浴びてるんですが、それは・・・
>> 対毒装備・・・
トラブルオンラインの対毒装備って?
>> スリップダメージ低下
但しゼロにはならないし、カウントも減らない
だから呼吸法でのカウント軽減やらがいる
>> 毒沼であれなら・・・
死んだか
悠長に話した俺も悪い。勝機と感じて警戒せずに突っ込んだルーキーも悪い。そしてなにより、毒液まき散らかすレベリオンが一番悪い!また木に茨を巻きつけだしてるし!
「その茨・・・、斬る!居合抜刀:閃!別府さーん多分ピンポン攻撃来る!」
「ワシも剣で行くか。流石にナックルじゃ茨は斬れんじゃろ。ミートチョッパー!大斬撃!」
「やべーじゃん!?なに!?茨切ればいいの?」
「1回見た時、茨が軌道になってた!多ければそれだけ経由すると思う!」
「なら俺達も!」
「い、茨硬い!」
「いや、マシンガンじゃダメだろ・・・。」
「これが一番強いんだよ!」
「バカ!弱点突けばそれだけギミックが楽になるんだよ!ナイフでも剣でもいいから切れる物使え!」
ワーキャー言いながら何本かの茨を斬っているうちに、レベリオンのピンポン攻撃が発動!全員茨は避けるものの、その巨体とバンバン振りまかれる毒が逃げ場を奪う。
ただ流石にこれをガードしようという人はいない。その代わりに緊急回避して毒の上に立つプレーヤーはいるけどさ。なんにしても最初よりは死んでない。
『・・・、・・・!』
「フォーターウェイブ!ちっ!毒が全部は拭えない!」
「これゃあもう、押し流すより掘り返すレベルじゃろ・・・。」
「そうはいっても、爺様が仕留めそこねたレベリオンが毒撒き農法してんじゃん。」
「「「・・・、特効か!」」」
「あ、兄貴?姐さん?爺様?」
「「「暴力・・・、暴力は全てを解決する!」」」
>> 明らかな蛮族が現れたぞ!?
>> よく考えろ、コイツら古参やら準カンストだ
悪い文明に対する態度が違う
>> まぁ、モンスター相手にここで話し合うなんて奴はいない
>> 話し合い=毒の滝へご招待w
「別府さん杭は?」
「あるぜ!」
「フロムさんはいいとして、アーツ!」
「俺はハンマーアーツほぼ使わねぇから単純に殴る。」
「なら、ワシとツキさんでダメージテーラーか。囮サラダバー頼むぞ。」
「食えねぇサラダバーになってやんよ!」
>> カッコつけたサラダバー・・・、そいつ口ねぇから!
「ぶっ!」
「なんだよツキちゃん。」
「いえ、コメントで笑っただけです。そうだよなぁ〜、食うもなにもレベリオン頭ないしなぁ・・・、フフ。」
程よく緊張もほぐれたし、別府さんも参拝者のコメントを見つけて自分の発言を思い出したのか、若干身悶えしている。まぁ、そんな話をしつつもレベリオンは止まらないから回避したりしてるんだけどさ!
「カウント2、1、Go!」
「おっしゃぁ!縮地!瞬馬脚!決闘の誓い!せい!」
「聖者の守護!浄化の灯!エリアルクロックアップ!おまけに打撃強化!そして装備変更!杭!右足!」
「ワシも突っ込むぞ!パンプアップ!ブリキの鎧!体幹強化!了!」
>> なんで別府だけ攻撃してんの?
>> ヘイト管理で下手に大ダメージ与えると
ヘイトの対象が移るから
あとヘイトバーストすると、攻撃力が一定時間
1.2倍になるボスもいる
別府さんがヘイトを集めつつ、頃合いを見計らって杭を差し込む。特殊モーションまでは流石に繋げさせてくれない。代わりに、ハンマーアーツで右足をボコスカ殴る!皿があるなら割れろ!
『・・・!・・・!』
「なんか来んぞ!」
「構わず殴れ!今は私達も毒まみれだ!」
「そうじゃ!先にHP削りきれば勝ちじゃ!」
胃がムカムカするような中で呼吸を整える。何度毒軽減の呼吸法習得でこの感覚を味わったか・・・。でも、だからこそ毒のカウントは減らせるし、バフでスリップダメージも減らせてる!
地面から飛び出す茨を緊急回避で避け、他のプレーヤーが援護射撃をするなか、ようやくレベリオンが右膝をついた。油断するな、ここは森だ。そして相手はレベリオンだ。いやらしい事は全部やると思え!実際、レベリオンの体の目玉がいくつか開きだしてるんだよ!
「目玉を潰せーー!!!俺達だってここにいるプレーヤーだーー!!」
「そうだ!そうだ!!おいしいところを持っていかせるな!!!俺達だって遊んでるんだぞ!!」
「俺・・・、今配信に映ってるんだ・・・。この戦いが終わったらサイン・・・。」
>> 雑に死亡フラグ建てるやつw
>> 大丈夫、死んでも生き返る
「っ!」
「ぬっ!」
「尻尾バリア!フルクロスモード!突っ込む!」
動けないことを悟ったのか、はたまた回復のための時間稼ぎか?開いた目玉から一斉に熱線が発射される。でも、それはかぐやで散々見たしダメージももらった。HPはスリップダメージでレッドゾーン。乱発される熱線に法則はありそうだけど、今はそんなもの見ている暇もない。
ポンポン千切れ飛ぶ尻尾を見送りつつ、飛び蹴りで斜め上に飛び上がり、レベリオンのない頭に杭をぶっ刺し、そのまま杭をガンガン殴りつける!
「これは私の分!これも私の分!そして、これもこれも私の分!最後に!ここで死んだプレーヤーの分!!!!!」
>> ほぼツキちゃんの分w
>> がめつい巫女である!
>> でもまぁ、あれだけ毒浴びればねぇ
まぁ、ポリゴンになったし、勝ち?
「か・・・、勝ったと言う前にヒール!ポーション!ヒール!!落ち着いて息しろ私!ヒッヒッフ〜・・・。」
「ツキさん生きとるか〜。」
「ヒッヒッフ〜・・・、ツキちゃん子供産むの?それとも産んだの?」
「意外とラマーズ呼吸法は落ち着く・・・。て、ばか。私は独身・・・、じゃなくなったか。まぁ、産んではいませんねぇ。と、言うより疲れた・・・。一旦ジャイロに帰りません?」
現在時刻15時、レベリオン相手に相当手こずったけど、流石にこれが乱発されるとは思いたくない。思いたくないけど、本丸の邪神リローデッドが控えてるんだよなぁ・・・。やっぱり一旦休むのがいいか・・・、なにせミニゲームからほぼ休みなしだったし。




