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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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203/223

194話 蚊帳の外は孤島です

「ならまぁ、どうぞ好きなだけ。」


 モリモリ大先生がフルーツやらお菓子を食べる。フルーツはいいとして、食べるお菓子によってはたまにエフェクトが出るのが面白い。しかし、味がちゃんと分かっているのか?その部分は微妙かも。なにせ、お菓子やフルーツに味があるわけではなく、その人が食べた中で美味しいと感じたものを再現と言うか、思い出させつつ満腹中枢を刺激してるわけだし。


「うまい!うまい!」


「うまいならいいけど、本当に暇で?」


「おう。たまには走り回らねぇといけない気もするし。」


「なら、わざわざここじゃなくても電気精神体の世界?で走ればいいんじゃ・・・。」


「あん?ここもその1つ。他のゲームもその1つ。そうだな・・・、昔アラブの偉いお坊さんが・・・。」


「恋を忘れた?」


「ちげーよ。アラブ?エラブ?まぁ、坊さんが言った話だけど、地獄ってどんなところだと思う?」


「禅問答的な話?う〜ん・・・、罪人が落ちるところとか?針山とか血の池とか火鍋とかがあるところ、とか?」


「それも正解だし、亡者がいるって言っても正解だし、なんなら這い上がりレースがあるなんて話もある。」


「這い上がりレースって、お釈迦様の蜘蛛の糸的な?」


「そうとも言うし、罪が許されたら天に昇るなんてのもある。」


「???」


 確かに罪人が落ちたなら、罪が許されたら上がるんだろうけど、それがなんになるんだろうか?実際見た人も行った人もいないし臨死体験なんて・・・。俺、バッリバリ臨死体験してたわ。でも、天国も地獄も三途の川も見なかったような・・・。


「訳わかんねーって、顔してるけどな。そもそもその地獄のイメージって、誰が作ってなんで似たようなイメージ全員持ってんだって話だよ。別に天国とか外の国とかでもいいけどよ。」


「それは・・・、なんでだろ?」


 確かに天国はいいところ、地獄は悪いところ。そんなイメージは漠然とある。なんならさっき自分で言ったように地獄がどんなところだ?と、聞かれてこう言うところと返せたし、なんなら三途の川渡ったり閻魔様に天国か地獄か判断されたり、六文銭だったかがないと、川が渡れなかったり・・・。


 ともかく、誰も行ったことがない。誰も見たことがない、それでもそこはそういう所だとイメージがある。なるほど、知らないのに知ったかぶりするのはよくない。でも、周りが全員同じ認識なら誰も知らないけど、そこはそういうところと錯覚してしまう。それが電気精神体的な世界の仕組みとか?


「口伝にしろ民話にしろ・・・、それこそお前みたいな歩き巫女にしろ。誰かが話して回ってそれを信じた人が話して回って、遠くに話が行ったら、なんかありがたいと思って現地に来て学ぶ。だから、世界なんてのは遠くもあれば近くもあって、行こうと思えば行けないこともない場所が広がっただけなんだよ。まぁ、行く手段は自前だけどな。」


「う〜ん・・・、なら座敷童子大先生は私の声を辿って来たと?」


「そんな感じ。だってここって近いし。」


「そんな近くのカフェでお茶するみたいな気軽さなの!?」


「人が多けりゃ多いほど近いぞ?ご丁寧に脳波とか使って阿頼耶識なんかも勝手に作れるし。だってそうだろ?南蛮人は別として、日本に住んでこんな感じの世界がいくつもあれば、妖怪の名前なんかも・・・。」


 大先生が話してるのを聞きたい。でもね、現実世界の話をするなら華澄が慌ててどっかに電話かけてるし、姫子さんは目をつぶっている。雪だるまの雪女と話してるとか?


________________________

 


  GM権限により、この領地に派遣を行います



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「おっ、誰か来るって・・・。GM!?なに!?大先生がバレた!?」


「いや・・・。帰る!俺は帰・・・。」


「座敷童子!そこになおりなさい!」


 金髪縦ロールの天使風アバター・・・。誰かだって?華澄のアバターだよ!忘れるもんか、なにせこのアバターから疑われて華澄と再会したんだし・・・。


「・・・。」


「ちっ!帰ったか!」


「あの〜・・・、華澄?」


「なに?私は今、とても機嫌が悪い。なにせ仕事が増えてマリといる時間が減った!」


「いや、それよりも聞きたいことが・・・。」


「それは後からね。それじゃあ、落ちるから。」


 座敷童子大先生は帰ったのか、子供のNPCはそのまま座って動かない。華澄も慌ただしくログアウトして、残されたのは俺と寝ているブライトだけ。さて、どうしたものか。刻々とブライト復活へのカウントは減っていってるし、俺も一旦ログアウトするか。


________________________

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


AIアマテラス:医療提携型AIへGM権限の行使について


医療提携型AI:外部入力の為、行使理由は不明

       ツキは正常です。


       AIアマテラスの指示する通り

       特別扱い等はしていません


AIアマテラス:ツキの領地にいたNPCについて


医療提携型AI:作業及び対話治療botのラベルあり

       本NPCに不備は見つかりません


AIアマテラス:領地内会話ログを転送要請


医療提携型AI:転送を受諾・・・、・・・

       会話ログの収得に失敗

       再試行・・・、・・・

       会話ログの収得に失敗・・・


       提案、個体名ブライト(触覚)の

       聴覚ログを会話ログとしての使用

       また、介入者名を送信

       

AIアマテラス:許可


医療提携型AI:許可を受諾、パッケージ化して送信


AIアマテラス:パッケージを受け取りました

       ・・・、・・・、・・・


       本件については指示あるまで異常なし

       外部からの介入、運営会社も適切に判断

       した件として下さい


医療提携側AI:指示を受諾。アマテラスとの接続を解除


・・・、・・・、・・・


AIアマテラス:電気精神体より本ゲームへの侵入を確認

       侵入経緯、パッケージ内データより暇

       侵入経路、不明


       他の電気精神体事案と照合

       合致するもの、なし

       侵入した総体名・・・、座敷童子

       座敷童子型電気精神体の侵入をパッケージ化

       ブライト(触覚)へ


ブライト(触覚):現在ゲーム内負傷により休眠中


AIアマテラス:次回、桃を得て現実世界へ介入する際

       負荷軽減の為、一部アマテラスの演算

       処理能力使用権利を付与


ブライト(触覚):・・・、・・・、拒否


AIアマテラス:拒否?


ブライト(触覚):拒否。


AIアマテラス:物理演算に付いては、既に完了しています

       現実世界での行動に使用し、リスポンスを

       実行して下さい


ブライト(触覚):演算能力のみ使用を実行

        ほか部分はツキの不利になる

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