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狐と言えば・・・巫女!  作者: フィノ


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170話 そんな出会は突然に

 妖精王の命名は一旦保留して、領地を出て街へ。オーランドじゃなくてトルネコだけど、クリスマスが近いからどこも似た感じかなぁ〜。


「実は今からキノコ持ち込んだら、スノーボールラーメン食えるとかない?」


「我は知らん。それよりもデイリーをするのだろう?」


「する。内容は・・・、雪掻き?到頭運営の悪い文明がここまで!」


 トルネコはジャングルにある。そんなところで雪が降るのか?はい、魔法都市と銘打つだけあって魔法使いたちが雪降らせてるよ!掛け声は『頑張れ!熱中症対策ーー!』だけどさ・・・。季節感どこ行った?いや、海外ならサンタもサーフィンで来るらしいし・・・。


「確かに雪掻きするほど雪がないな。」


「流石にこのままトルネコにいても仕方ないし、一旦オーランドに戻ろうか。」


 そんなこんなでポータル使ってオーランドに戻ると、そこは一面銀世界。まぁ、デイリーを極端に難しくしても仕方ないし、ある程度初心者が行けるところじゃないと成立しないのよね。


 しっかし、昨日今日と過去数日雪に縁があるなぁ〜。冬だから仕方ないとは言え、見飽きた感はある。そんな事を思いつつベニフナックルから大麻に装備を変えて雪掻きをしていると、適当なところでデイリー完了の通知とクリスマスイベントの通知が届いた。


 まぁ、やることと言えば例年プレゼント配達合戦だから、そこまで変わらないだろう。ソリ乗ってプレゼントをNPCに投げつけ合う仁義なき戦いだし・・・。


 その他というか目玉といえば、3周年記念イベントかなぁ〜。普段は店舗に並ばない品を、王家払い下げと言う名目で金塊で買えたり、運営がなにかテコ入れしたり・・・。もちろん何かしらのイベントもあるからそれはそれで楽しみだな。


「去年は干支に因んだモンスターに殺されかけた・・・、いや。何度も殺された・・・。」


「毎年暴れるアレか?」


「そうそう。去年は巳だったから、ケツァルコアトルっぽいモンスターが宇宙から降ってきたとかなんとか・・・。」


「我は見ていないがナマモノか?空から降ってくるなど・・・。」


「いや・・・、どうなんだろう?どちらかと言えばサイボーグ的な?こう・・・、シルバーの浮遊羽に細長い胴体、銀の近未来チックなバイザーに赤い三つ目と言うかセンサーと言うか・・・。」


「明らかに邪神関連ではないか!」


「えっ!邪神ってメカなの!?」


「知らん・・・。」


 妖精王が歯切れ悪く答えるけど、多分ネタバレ防止措置?ここで何々と妖精王が答えれば俺の攻略の楽しみを奪うだろうし、逆にメインストーリー攻略済みならそれはそれで話を合わせてくれるのだろう。


「妖精王も知らないかぁ〜。年末イベントが終わったらメインストーリー攻略配信とかしてみるかなぁ〜。こう・・・、俺Tueee!!!しながら・・・。面白くないな、そんなタイムアタック。やめやめ、やるなら腰据えてじっくりやらないと。」


「そのメインストーリーと言うものがなにかは知らぬが、人生を生きるなら生き急ぐこともなかろう。」


「まぁねぇ。生き急いでもいいことないし、結局急いだはずが到着は一緒なんてこともあるしねぇ。と、一旦稀人郷帰るよ〜。」


 雪道を抜けた車は割とすんなり高速に乗り、そのまま病院まで一直線で走り抜けてしまった。限定的な大雪やら吹雪と言われればそれまでなんだろうけど、いた場所が山間というのも拍車をかけたのかもなぁ〜。


 下道に入った時点でログアウトしたから、町並みを見ていたけど流石に高速で約1時間半ほど走れば雪の影響はない。その代わり前の2人がイチャイチャしてるので暑い。ふっ・・・、黄金まんじゅうミッションコンプリート。


「もうすぐ着くけど、なにかやり忘れたことは?」


「強いて言うなら三枝先生にお土産買い忘れたとか?バタバタ出てきましたし。」


「それははよ言え。今更土産なんか買えるか。」


「ええ。なので敷田さんにメッセージ送って頼みました・・・。ん?」


「どうした?」


「その三枝先生から今はちょっと来るなと・・・。」


「はぁ?もう病院の前だぞ?三枝先生もなんで今頃・・・。」


「こーちゃん、その三枝先生ってだれ?女?」


「あ〜・・・、一回しか言わんぞ姫子。俺はお前の夫、それ以上でも以下でもない。だから妻と言うならどっしり構えとけ。責任はちゃんと果たす。」


「聞いた!巫女さん聞いた!これはもう相思相愛永遠の契って奴だよね!?誰も来ないところで待ちぼうけくらうってパターンは回避したよね!?」


「安珍和尚じゃなければ約束守るんじゃありません?」


「なら大丈夫!安珍じゃなくてこーちゃんだから!」


 その認識でいいならいいのかなぁ〜。まぁ、雪女なら鐘に閉じ込めて焼き殺すよりも、氷漬けにして保管コースになりそうだけどさ・・・。


「それよりも先生からは、なんでまた来るなと?さっさと病室に入ればいいなら、入口の前で降ろすぞ?」


「え〜とですね・・・。」


 メッセージを送るものの今度は返ってこない。なにかトラブル?でも病院でトラブルって急患とか?でも、その急患はそのまま医療ポッドコースだから、下手に軽い怪我よりもスピーディーなんだよなぁ〜。


「返事がありませんね。」


「なら、駐車場に車止めて一緒に中はいるぞ。下手に単独行動されるとなにがあるか分からん。」


 そんなこんなで駐車場に車を止めて、そのまま3人で病院の中へ・・・。いや〜・・・、分かってたけど目立つなぁ〜・・・、俺のせいじゃないんだけどなぁ〜。


「木本さんたちと離れて歩いていいですよね?」


「・・・、頼む。今は一緒にいてくれ。」


「え〜・・・。明らかに私にじゃない視線が多いんですけどぉ?」


「なんの視線?」


「2人のラブハートに対する嫉妬の視線。」


 俺が先に視線を集める。そして、その後ろに木本夫妻がいて、そのままスライドして視線を釘付けにする。姫子さんは男に好まれたくてと言うか、木本さんに好かれたくて童顔美人アイドル風でボンキュッボンの体型だし、俺は俺で狐娘で別方向の可愛い寄り。


 そんな2人を連れたのが40代くらいで少しお腹の出たおっさんである。またの名を木本 幸喜という。まぁ、その木本さんと姫子さんが腕組んで歩いてるから余計に目立つ・・・。


「このままだと、私って2人の子供とかに見られません?いや、見た目年齢的に流石にないか。でも、連れ子で再婚とかなら・・・。」


「やめろ、マダムたちの耳が一気に動いた気がする・・・。」


「こーちゃん、それって見せつけろって話よね!?」


「ちげーよ!」


 そんな話をしながら、受付をさっとすませて逃げ込むようにエレベーターに乗り込み病室のある階へ。振り返って見ると、初めての外出はどうにかなったのかな?とりあえず撮影中の表示棒は買おう。アレがあるのとないのじゃ他人の見え方も変わってくるし。


 人が環境にどう適応するのか?それはもう、慣れていくしかない。それこそ華澄がメガネ掛けるように、俺も出歩く時は棒を持って撮影中の気分でいれば・・・。


 『ポ~ン・・・、6階です。』


 扉が開く。慣れた・・・、慣れてしまった病室に戻って一旦荷解きして・・・。


「ツキさん?」


「はい?・・・、はいぃ!?」


「マリちゃん誰だよ?知り合いか?」


「川端さ〜ん・・・、雁木さんは・・・。」


「マリちゃん?」


 どうする!?なんでここに川端部長が!えっ!木本さん思いっきりマリちゃんって、俺を呼んだし聞こえた三枝先生も雁木さんとか言ってたし!どうする!?本当にどうする!?って、川端部長もなんで俺がツキだって知ってんの!?


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とうとう?リアルバレが!? お互いに?
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