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レベル1だけどユニークスキルで最強です 作者:三木なずな

第二章

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36.美味い稼ぎ場

 デュークから「金一封」が出た。
 セレン地下一階のレアモンスターを倒して、ドロップさせて、シクロ側に『加点』した事に対する報酬だ。

 昔、勤務先の会社で一回だけ「金一封」もらった事がある。その時は中身が五千円で、「諭吉じゃないのかよ!」ってすごく微妙な気分になったのを覚えてる。
 デュークとわかれたあと、封筒を空けて中を見る。
 なんと10万ピロが入ってた。

 この世界の貨幣のピロは大体円と同じ価値がある。
 金一封に10万ピロという予想以上の金が入ってることにびっくりして、ちょっと嬉しかった。

     ☆

 予想よりかなり早く終わったから、おれはセレンの地下一階にちょっとだけこもる事にした。
 ダンジョンの中を歩いて回る。

 シクロにいたときのテルルよりも冒険者はかなり多い。
 ほとんど全員の目がギラギラしてる。
 モンスターが近くに出るとすぐに飛びついて、倒している。

 税金がかからなくてもうけが多いから、みんなハイテンションで倒してる。
 そのモンスターはスライムだった、ただしテルルのスライムと違う。
 体がまだら模様で、虹色になっててカラフルだ。

 ちょうど一体が近くに出たから、とっさに銃を抜いて通常弾をうち込んだ。
 弾は虹色のスライムを撃ち抜いて、ものをドロップした。

 大体片手でわしづかみにする程度の大豆だ。
 レアモンスターが大豆もやしで、普通のは大豆みたいだ。

 せっかくだから少し稼ごうと、更にダンジョンを歩いて回った。
 他の冒険者の稼ぎもそれとなく眺める。

 10分も歩いてると、大体分かってきた。
 おれと他の冒険者で、ドロップするときの内容に差はないようだ。
 おれが倒しても、ほかの冒険者が倒しても大体大豆ひとつかみ分ドロップされる。
 違うのはおれが倒したら必ずドロップするが、他の冒険者はドロップしたりしなかったりって所だ。

 セレンの地下一階、ドロップSのアドバンテージは必ずドロップする、ってところみたいだ。

 大体分かってきた――と思ったところで違う光景を目にした。
 風来坊のような出で立ちの剣士がスライムを一刀両断した、そのスライムからは倍の大豆がドロップされた。

「おお、これはラッキーだ」
「ラッキー? どういう事なんですか?」

 思わず風来坊の男に聞いた。

「ここがはじめてか?」
「ええ、今日来たばかりです」
「そうか。このセレンのモンスターは皆特徴があってな、個体ごとに箇所が違うドロップポイントがある、そのポイントを攻撃して倒した場合ドロップが倍になるのだ」
「そうだったんだ」
「ここセレンだけの特徴なのだが、だからこそ今皆しゃかりきになって稼いでいるのだよ」

 なるほど、冒険者達のハイテンションはそういう理由もあるからか。
 税金がかからない、場合によってはドロップが倍。
 うん、そりゃテンションも上がるってもんだ。

「お前さんも頑張れよ」
「ああ、お互いに」

 風来坊の男はニカッとわらって、モンスターを求めて去っていった。
 おれは聞いた話を反芻した。

 さっき倒したレアモンスターの事を思い出した。

 似たような見た目、似たような性質。
 レアは弱点を突かなきゃ倒せないけど、普通のモンスターは普通に倒せて、その代わりに特定箇所で倒せばドロップが倍になる。

 そういう性質のダンジョンって事だ。
 ということは、つまり。

 少し歩いて、虹色のスライムが出てきた。
 銃に追尾弾を込めて、わざとちょっとずらして撃つ。

 弾は曲がりつつ、スライムの体の端っこを貫通した。
 青色になってる部分を貫通して――通常の倍ドロップした。

 更に探す、次のスライムにも追尾弾を撃ち込んで、今度は体の中心の赤いところを貫通した。
 ドロップする大豆はやっぱり普通の倍だった。

 探して、見つけて、追尾弾を打ち込む。
 ドロップポイントというのは本当に個体ごと違った。場所も違うし、色も違う。
 途中で通常弾で撃ち抜いたり、火炎弾で丸ごと焼いてみたりもしたけど、それだとドロップは普通の量だった。

 ピンポイントに一点だけ撃ち抜いた時にドロップが倍になる。
 それを100%出来るのが、新しくゲットした追尾弾だった。

 セレンでの主力になる予感をしつつ、モンスターを倒して、ドロップSの100%ドロップと、追尾弾での倍ドロップで。
 更に、税金がかからない1割増しの買い取りで。

 この日、ダンジョンでの稼ぎが50万ピロを超えたのだった。
面白かったらブクマ、評価してくれるとすごく嬉しいです!

■書籍版一巻、おかげさまで重版です!

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