第42話:狩り→ふて寝。
テレビより執筆に気力が向いている模様です。からの~投稿。
南西の森で楽しくフルーツ狩り、のはずが…。
…どうしてこうなった。解せぬ。
最近ヘビーローテーションしているこの台詞。
マジ解せぬ。
羞恥心から、脱兎のごとく変身の『目撃現場』から逃げ。翼を出すのに邪魔だから脱いだシャツを現場に置き忘れ。
はい、ただいま森の中なのに…半裸になってます。
蚊に刺されたくないから“皮膚硬化”でしのいでるけど、シャツを忘れた精神的ダメージは半端無い、パネェの一言につきます。
外見が竜族(の人サイズ)か蜥蜴人族の亜種にしか見えない現状、今見られたら誰も俺だって気付いてもらえないです。
どちらの種も討伐対象じゃないから、まだマシだけどね!
で、どうしてこうなった。の、その理由は。
夢想花の実、別名『天使のほっぺ』の愛称で呼ばれている、柔らかいうぶ毛の生えた乳白色と桃色の淡いグラデーションの皮、マンゴーのような外見、ミックスジュースのような複雑な味わいの果実を見つけて、ウキウキしながらもいでいたとき。
背後からの突然の気配にビビって鉈(刃渡り40cm)をブン回したら、アサシンスネーク(だいたい電柱くらいのデカさ)の口許にクリーンヒット。ラッキーヒット。上顎というか口角というかから刃が斜め上に入って、頭を切り落としてしまいました。てへ。
感触は、鶏むね肉(皮つき)をナマクラな包丁で切るときのような。ムニュっとしてグニャっとしてそれでもってむね肉には無いゴリッとしたフィニッシュを迎えるから、いろいろアカーン!…な感じ。
血は無毒だけど、しぶいた赤いモノを被ってドロドロになった俺。…この悲劇を察して頂きたい。誰かに。
…多分、いや、絶対に、IDカードの“ヤツ”の加護の値に変動がある。間違いない。絶対に見られた。
俺は血みどろだけど、フルーツ各種は袋の中に入れていたから無事だった。血まみれの果実…ありえないよねー
夢想花の実以外にも幾つか果実は採ったから、帰ろうかね…
俺は、近くの水場までコソッと飛んで、身体にこびりついた血を洗い流した。…服はアウトだった。落ちないってそりゃないよ…。
俺は、アサシンスネークの可食部(内臓と皮と骨以外全て)と素材(牙と皮と骨と内臓)を運ぶべく、北の山から残念火竜様を召喚した。
アサシンスネーク(電柱サイズ)、…運べねぇよ!
火竜様に服を頼んだが、服というか…むしろ布だった。しかもデカい。やたらデカい。
血まみれ+半裸よりはマシだから、ありがたく“適正なサイズを切り取って”インドのサリーがごとく身体に巻きつけ、街に戻る準備をした。
で。街に着いたら、アサシンスネークに皆さんてんやわんや。
喰って旨し・レア物・廃棄部位ナシの好物件?だから仕方ない。血抜きは出来てるか微妙だけど、えっさほいさと食肉の職人さんたちによって解体場へと運ばれていった。
俺はいま気付いた。…確かアサシンスネークって単騎撃破はS1級だよね…?
ニヨニヨと生暖かい目でこちらを見ている狩猟協会職員のオッサン(マックス28歳・永久独身してろ)を睨み返すと、帰還書類の処理のため、協会へと向かった。
あれ? A2級以上の害獣は戦後いない…あれ?
…で、いろいろ考えてたら理解した。
理不尽だけど。
美味なる蛇は強者であれ『食材』の区分でした。
ランクは、かろうじてA級のままで済んだ。
この仕打ちは誰かの罠かと勘繰りたいくらいに疲れたから(精神的に)、夕暮れ手前の時刻ながらさっさと寝ることに決めた。
明日は鉄鉱石の溶解作業だなぁ…
硫酸も硝酸も、大好きです。
…俺、凡人だったはずなんですけど。
なんか最近斜め上に行き過ぎなんだよなぁ。
兄貴に毒されると、常識が壊れる。
結論、以上。
眠気に抗う必要もないので、俺はそのまま眠りに落ちた。




