第98話 いきのねをとめる
「なぁタニカ、やっぱおれ行ったほうがいいよな?」
「危険だと思います……いいんですか?」
「おれ決めた!行くぞ!」
「もう、行くしかないですよね、行きますよ」
「よし、【浮脳泡】【爆泡】!」
バブリエルは巨大な泡にタニカと一緒に入ると、もう一つの泡を爆発させて加速する
「どうしよう、あそこに誰かいます…私はやっぱり勝てないのかな…」
「大丈夫だ、俺たちならやれる!」
「そうですよね」
タニカはツタでカタストロフを絡めとる
「まだ残っていたか?爆挙砲!」
拳を突き出し、衝撃波を放つ
「【靭鹸膜】!」
咄嗟にバブルエルが泡で包み守る
「おお、俺の攻撃が防がれるとはな!でもその泡、意外と簡単に割れそうだな!突爪短剣!」
カタストロフが泡のバリアに爪を突き立てた
その瞬間、簡単に弾けてしまった泡
「おわっ!?なんで俺の泡が!」
「死ねえええ!突爪短剣!」
もう一度鋭い爪が、バブリエルに牙を剥く
「……」
タニカはその瞬間、大量の鋭い葉を発射
葉はカッターのようにカタストロフの腕を切り裂く
「やってくれたじゃん!まだ強いやつが残ってたとは思わなかったなぁ!」
カタストロフの腕は一瞬空から降る紫色の光を浴びた
腕はすぐに再生してしまった
ハルマゲドンの力だろう
「それずるいだろうがぁ!タニカ!あいつを拘束しろ」
「……わかった」
タニカは頷き、大量のツタを絡ませる
「【膨籠】!」
その隙に、バブリエルがカタストロフに触れる
するとカタストロフは大きなシャボン玉に閉じ込められてしまった
「なんだよこれ出れねえじゃねぇか!」
「今のうちに…」
タニカは13本のスギの木を、シャボン玉の周りに生やして囲った
「残念だったなぁ!百烈撃砲!」
百発の拳を撃ち込まれたシャボン玉は割れてしまった
「……よし!」
タニカはまず一本のスギに鋭い葉のカッターを放って切り倒した
それはカタストロフめがけて倒れる
「危ねぇな!ふざけんな!腕鞭」
右腕を弛緩させて、鞭のように振るう
右腕が、倒れてきたスギを砕く
しかし、タニカは別のスギのてっぺんに飛び乗ってよじ登っていた
「降りてこい!」
タニカが掴まってる木を手刀でへし折った
しかし、タニカはそのまま空中で姿勢を倒し体重をかけて木をカタストロフに当てる
そしてそのまま床に着地すると
その丸太をカタストロフに振るった
「危ねぇな!もう死ねよ!爆挙砲!」
拳から放たれた衝撃波がタニカを襲うが、タニカは丸太を高跳び棒のように使い飛び越える
そして、そのままカタストロフの胸を突く
「【泡弾】!」
背後からバブリエルの放った泡によって吹っ飛ばされる
そこでタニカは床から棘の根を張らす
「うおっ!ちょっと待てよ!俺が死ぬとでも思ってんのか!」
「見えたぜ!お前の死ぬ未来!【爆鎖嵐・騒乱】!」
バブリエルは泡という泡を全て放出
危険なバブル地帯を構築
「えいっ!」
タニカが丸太で殴り飛ばして、泡の地帯の方へ吹っ飛ばした
そしてカタストロフは泡の一つに触れてしまった
その泡は即座に大爆発!それに連鎖して全ての泡が大爆発!
「ぬわー!」
カタストロフは体がボロボロに壊れた
「俺はまだ戦える!肉弾戦車!」
カタストロフの体の筋肉が形を変えて、鈍い音を響かせながら体が巨大に膨らんでいく
「え、ちょっと待って、あんな大きいのどうやって…」
「死ねぇ!」
カタストロフがその状態で大地に拳を叩き込む
その瞬間、大陸全土で大地震が起きた
「ヤベェ逃げるぞ!」
「逃がさねぇぞ!爆挙砲!」
巨大な拳の衝撃波が二人は吹き飛ばした
さらに何度も何度も衝撃波が二人を襲う
タニカは肋骨が折れ、内臓がひしゃげた
バブリエルは首が折れていた
さらにバブリエルは攻撃を食らう
バブリエルの体は…蒸発した
死んだ
残っていたのは、排出された一匹の蟹だけだった
「あ…ほ、ほ、本当にごごめ、ごめ、ごめんなさぁい!もう戦いませぇん!本当に私は反抗しましぇん!だから命だけは許してぇ、なんでなんで腰が…足が動かない!」
タニカはぎこちない姿勢で、バブリエルを置いて走り去っていった
「これで思う存分暴れられるなぁ!まずはっっん!?」
その体を不可視の魔弾が貫いた
「残念だけど、エレスタ王国をここで滅ぼすわけにはいかないんだよね〜てことで死んでもらおうかな〜」
「いえーい!死んでもらいまーす!」
レッドは血液を固めて鎌の形にし、そのまま斬りつける
「はぁ?なんで生きてんだよ!おまえらは消滅さしたんだよ!?お前のそう言うところが嫌いなんだよな!」
「ごめんね〜、透明になって隠れてただけなんだけどな〜?気づかなかった?」
「お前の煽り癖は治らないのか…」」
カタストロフは拳を振り上げた
「ジブルさん!合体しちゃお!」
レッドはジブルの首筋に噛みつき、肥大化させた羽でジブルの体を覆いつくす!
そしてそのままジブルと融合したのだ!
ジブルとレッドが混ざり合い、瞳に藍色の炎を灯す
「いくよ〜!」
ジブルが体の主導権を獲り、ショットガンを至近距離で撃つ
「どこだどこだ!また透明になるのははずるいだろうが!まぁ関係ねぇ!血爆式探知!」
カタストロフが大地に拳を叩きつける
その瞬間、衝撃波が伝わりジブルレッドの体が空へ吹き飛んだ
「砂が変なところで巻き上がってるな!ああそこかぁ!爆挙砲!」
拳の衝撃波が空中のジブルレッドへ飛ぶ
「残念だったね!」
ジブルレッドは背中の羽で飛び、避けてみせる
「ここからは私いきまーす!」
レッドは血液を心臓の方へ集める
「何をやろうとしてるんだよ!どうやって俺を倒すつもりだ!」
「さよならー!」
レッドの胸に赤黒い大きな傷が開いた
その瞬間、心臓のポンプで集められた全身の血液を一気に送り出す
血管は切れ、その血液がビームとなって飛び出してカタストロフを貫く
「が、が、ががが、な、なんだ!何かがおかしい……、俺は……誰だ!」
カタストロフが叫び出した
ジブルが駆け寄る
「はぁ、さよならかな〜」
「なぁ、ジブル!俺はもう死ぬみたいだ、また俺はお前に勝てなかったな」
「またって何かな〜?どこかで会った〜?」
「は…はぁ?ふ…ふざけんな!俺だよ俺!気づいてなかったのかよ…ロフィだよざけんな!」
カタストロフは死亡した
「ロフ…ィ……?」
その瞬間、ジブルの目から光が消えた
「ロフィ…………!?
な、な、な、
待て!
待て……待てまてまてまあてまてまてまて↓bまtmdkdftんfんfkfhsん?ん?
ん?
はは、なんでだよ〜なんで今頃記憶が〜
あ〜待て待て待て
!……ハルマゲドンか!
記憶を改竄したのか〜
そうか、そうかそうか
ハハハハハ!
ゆ る せ な い な 〜」
ジブルの声が震えている
「ロフィってだれですか?ちょっとどうしたんですか?」
レッドが呑気に尋ねる
「ああ、言わなかったかな〜!昔の友達のロフィ
ははは、もういい説明してあげる
偶然大穴から落ちてきた人間の男の子!
ハハハハハ、もう25年ぐらい前かな〜
それが、それがっ!ハハハハハ!こんなにふざけた事はないよ〜
あ、今ケミもフィステリアもいないね〜蘇生は絶望的か
こりゃ、アンラッキーだ」
ジブルはロフィが腰に小包を提げていることに気づいた
「何が入ってるかな……あはは、あははは」
ジブルは目を見開き、大声で笑いながら小包を開けた、しかし目は笑っていない
中には金貨が一枚
「この金貨、ジブルさんも同じの持ってるよね!」
ジブルはもはや言葉が出なかった
声にならない嗚咽を噛み締めて静かに崩れ落ちた
「ハルマゲドン!僕の記憶を消してまでやることがこれなんだね〜ほんと君は諸悪の根源だ……」
その時、聞き覚えのある声が響く
ハルマゲドンの声だ
「サプライズは楽しんでいただけましたか?旧友との再会はさぞや楽しかったことでしょう!」
「ハルマゲドン…こんな再会があってたまるかぁああ!僕は親友を失ったライトの気持ちがわからなかったけど、いまならよく分かるね〜」
「楽しんでいただけませんでしたか!誠に残念ですなぁ!じゃあそいつは不要ってことなら消しますわ!」
「待て!ハルマゲドン!消すってどういうことかな〜!」
「こうするのだよ!」
その瞬間、ロフィの体が塵のように崩れ落ち、消え去った
残っていたのは金貨一枚
「ガハハハ!それよりジブルさんよ!神がいないことに気づかなかったか?フェニックスも大蛇も私が吸収してやったのだよ!もちろんティラノサウルスもな!これを俺の力で合成して…いや、ここで披露するのが惜しいな!」
「ハルマゲドン…何を企んでいるんだ〜」
「勘違いするなよ!お前は私に遊ばれているんだ!ただ最後にでかいのをドカンといきたいからな!」
そして、カタストロフことロフィの死により体内に囚われていたケミとフィステリアが解放された
「お前らが生き残ってて良かったぜ!」
「ありがとうございますわ!」
「さぁて、じゃあ、どんどん蘇生していくぜ!」
「勝手にやっててよ、フィステリアもケミももう役立たずは黙れ」
「ジブル……?どうなさいましたの」
「君には関係ないよ〜」
……
一方タニカはまだ逃げ続けていた
「ここまできたら、さすがに……」
しかし、絶望はどこまでもついてくる
闇のオーラに飲み込まれ、タニカの体は動かない
「残念ですねぇ!まさか戦いから逃げるとは…雑魚には興味ありませんよ、あなたの恋人のように美しく死んでもらいます!」
ハルマゲドンはタニカの首を絞めている
「ひゃっ!なんで!死にたくなっ!」
「ガハハハ!私は優しいからな!直接手は下さん!ただ私の飢えた飼い犬が可哀想でな、お前はこいつらに喰われてもらう!」
ハルマゲドンは犬のように見える怪物を5体放った
怪物は一斉にタニカに噛み付く
「ぐはっ!きゃあああ!やめて!死んじゃう!からだ…うごかない」
「心配しなくても、そいつらが貴様を骨一つ残さず食い尽くしてくれる!」
「やだ、はぁ、はぁ、はぁ、ひど…い」
タニカの体が獣に喰い荒らされていくのだった




