第97話 残酷な敵
「それはこれがエイントの作戦だからですわ!」
フィステリアはエイントの時間だけをリセット
「さて、ごめんねケミ!」
エイントはケミを抱きしめて離さない
「エイント!何をするつもりだ!これであたいが止められるでも…」
するとエイントは地に伏し、頭を下げた
「頼む!ケミ…せめて僕たちを攻撃する理由だけでも教えてくれ!」
「理由か…エレスタとハルマゲドンを天秤にかけると…ハルマゲドンだと思っただけだぜ」
「ハルマゲドンがどうして」
「もともとエレスタはあたいらの国から搾取を続けていたな、あの国は、ただ一人の国王のおかげで工業化しただけなのに技術が……それを考えていた時にハルマゲドンが話を持ちかけてきたんだぜ…」
「少し待ってくれ…そういうことか、なぜ僕に相談しなかった!」
「どうでもいい、お前は信用できない…それだけだぜ」
「な…」
「でもあたいも偉いだろ?こんな状況でもエレスタの建造物にも、民間人も一切傷付けてないぜ」
「ケミ…やっぱり僕は政治ができないらしい…でも僕はケミを全面的に支援するよ!」
「待て…よすんだぜ!お前はだめだ!」
「そうか…エイント君まで残念だな」
アイムは時のギアを10000に変えてエイントに接近
そしてエイントを掻っ攫って、ケミから離れた
「待て!エイントに何をするんだぜ!」
「死んでもらうだけだ」
アイムはエイントの首を落とした
「アイム…エイントは違うんだぜ」
「何が違うんだケミ君、同じハートフルの者としても君は擁護できない、今降伏すれば許す……しなければエイントの死体を完全に消す」
「エイント!だからやめろと言ったんだ!もういい降参だぜ!」
「ありがとうケミ君、さてケミ君はハルマゲドンに操られたということに…」
その時だ
「ガハハハ!ケミよ!私に背くとはな…」
「その声は…ハルマゲドンか!」
「今からこの星に我が忠実なる僕、幽魔傭兵軍団を蘇らせ送り込む!」
「忠実なる僕なのに傭兵なの〜?傭兵って金で雇われた兵士だと思ってたんだけど違うのかな〜?」ジブルがバカにしたような口調で言った
「ああ、あまりに呆れて言い間違えてしまったな、幽魔奴隷軍団とでも言っておこうかな、こいつらに民間人を襲わせてやろう、あとそっちに一人、最高傑作送った!」
「最高傑作…ですの?」
「ケミ君!今すぐエイント君だけでも復活を!」
「わかったぜ!」
ケミはエイントを蘇生する
その時轟音が響いた
続いて衝撃波が大地を伝う
「ケミ、何があったんだ!」
「まずい、ハルマゲドンが刺客を送り込んできた!」
「な、こっちに向かってくる!」
「まずい忘れてたぜ!」
ケミはハイド、バブリエル、タニカの三人を復活させた
「え?どうなってんだ?」
「私もわからないの」
「結論として、あたいは降参したぜ、しかしハルマゲドンから刺客が送り込まれてきた!バブリエルとタニカは今すぐここを離れて、他のハルマゲドンの部下を殺してこい、ハイドはここに残れ!」ケミは早口で説明する
「いきなり言われても、おれ分かんねぇよ!」
「とにかく逃げろってことですよ!きっと!」
タニカはバブリエルを連れて走り去っていった
「さてさて、強敵かと思って来てみたのに、期待はずれだな!」
男が空から降って来た
「ハイド、今だけじゃぞ!」
「了解や【海】!【凍】!」
ハイドは一瞬で大蛇と契約を結ぶ、
そしてハイドは敵をいきなり凍らせ固める
「いきなり攻撃とは無礼だろ、俺はカタストロフだ、お前らの名は?」
カタストロフなる男は、一瞬で氷を砕いてしまった、そしてハイドを殴って吹き飛ばした
「君に教える名はないんだけどね!」
アイムはカタストロフの首を斬りつけようと飛び上がる
「指発拳銃!」
カタストロフは指を弾いて鳴らした、その衝撃が弾丸となってアイムを吹き飛ばした
しかし、アイムはそれに怯まず時のギアを100000に変えて斬ろうとする
しかしカタストロフは地面をものすごい勢いで蹴り、高速移動で避けるのだ
「強すぎるね…真正面からでは絶対に勝てない、ケミ君は毒を打ち込めたら打ち込んでみて、回復はリト君に任せた、あとジブル君とレッド君は奇襲で!」
そういった直後、アイムは吹き飛ばされた
「了解〜」
ジブルは姿を消して一度その場から離れた
「つまらない小細工か、まぁそれで楽しくなるんだったらいいか!爆挙砲!」
カタストロフは何もないところを殴った、ところがその衝撃波は空中を進み、エイントの頭にヒット
「リセットのお時間ですわ!」
フィステリアはエイントの時間だけを戻して治癒
そしてこの隙をついて、蝙蝠に変身したレッドが上空から近づく
そして上空から鎌を振り下ろす
なんと、カタストロフの右肩に直撃
しかし、かすり傷だけだ
「すごいな、全く気づかなかったぞ!でも、薙剣!」
カタストロフは右腕を薙ぎ払った、その腕は刃物のようだ!しかしレッドはこれをギリギリ躱わす
「残念!それとさっき右肩を攻撃しましたね?あの鎌で同時にあなたの血を吸収してたんだ!だから今の私は最強ってわけ!」
なんと、レッドの傷は完全に修復されてた
レッドは体を血で包み込み、体の構造を変えて、狼に変身
そのまま噛み付く!
「なんだ?邪魔なんだよなぁ!暴塵煙幕」
カタストロフは大地を拳で叩いた
地は割れ、岩と砂が飛び散り視界が奪われた
「脚棍!」
硬い腿がそのままレッドにぶつけられる
レッドは上半身と下半身が泣き別れだ
しかし、そこに絵画ドラゴンにのったケミが突撃
「うおっ!まだ戦える奴がいるな!じゃあこの技でいこう!馬脚突撃槍!」
拳を前に突き出し、立膝をついた
次の瞬間、カタストロフは地面を蹴って突撃したのだ!
ドラゴンに乗っていたケミごと貫いた
しかしケミもその瞬間、毒を打ち込んでいた
カタストロフの皮膚がひび割れ始めた
「毒?毒か…」
地面を蹴って高速でフィステリアに接近した
「きゃあ!ロケットパンチですわ!」
「百烈撃砲!」
フィステリアのロケットパンチを受けても平然と立っていた
代わりに放たれた百発の拳はフィステリアを砕いていた
「フィステリア!今助けるぜ!」
ケミは【強制ふっかつ薬】を振りまいた
しかし、カタストロフもそこに突っ込み、【強制ふっかつ薬】を浴びて傷を治してしまった
「さよならですわ!」
蘇ったフィステリアもロケットパンチを五発ぐらい連射して、ようやく吹き飛ばした
「楽しいなぁ!よし次はお前だな!」
エイントに目をつけた
「僕か…」
エイントは戦っていない間に書いていた、魔法陣を実体化
「Shukriya!lota・thet・bido・guryon・thandelio・|
O’《オ》・brazen!」
エイントが唱えたのは天罰魔法
しかし何も起きなかった
「まずいですわ、エイントが魔法を使えないということは、おそらく世界樹が折られましたわ」
「なんだ?何も起きないじゃないか?期待させやがって!踵堕楽斧!」
強烈な踵落としがエイントに炸裂
エイントは右腕を折られた
「まだだ…!」
エイントはカタストロフの肌に赤い絵の具を滑らせる
血のような鮮烈な赤だ、
実体化した絵の具は、血となり本物の裂傷となったのだ!
「痛い!まぁ、大した傷じゃないけどな!手槍!」
その伸ばした腕がエイントの胸を貫通した
エイントは即死だった
だが、背後に見えない何かが忍び寄る
散弾を受けた
「透明野郎か!まぁこんなショットガンじゃ痛くも痒くもない!この粗悪なショットガンは誰が作ったんだよ」
「エレスタで買ったんだけど…てか何で僕がジブルって知ってるの〜?」
「…お前には関係ないことだ!」
拳をジブルに振り下ろす
しかし、拳がジブルに当たることはなかった
カタストロフの右腕がアイムによって斬り落とされたからだ
「ああ?お前が持ってるのってかがやきの剣か?今のは効いたぜ」
「【沫】!」
ハイドが高圧縮水流を発射!
続いてケミもプラズマビームを発射
「ああ?俺が死ぬとでも思ったか?残念だったな!」
ハイドとケミの攻撃は全て避けられていた
そこでアイムは空間を斬る、空間は歪みエネルギーの奔流が流れ出し、カタストロフを吹き飛ばす
そして、空気を斬って真空刃を飛ばす
カタストロフは左腕も斬り落とされた
「俺がこれで終わるわけねえだろうがよ!肉爆弾!」
その肌に罅が入った
刹那、その亀裂が稲妻のように広がり、肉が割れた
衝撃と共に、その肉片が弾け飛ぶ
肉片がケミの体に当たる
いや、ケミだけではない
その肉片は全てを穿った
ハイド、エイントは死んだ
そしてケミ、フィステリア、ジブル、レッドの姿がない
「くそっ、やられた!」
アイムだけは時のギアを0にして耐えてたようだ
「…待て待て、私は魂を操れるんだからな、カタストロフがこれで終わるとでも思ったのか?ガハハハ!」
聞き覚えのある声が響く
「ハルマゲドンか!?」
その時、空から紫色の妖しい光が降り注いだ
飛び散った肉片は光に吸い寄せられ、人の姿を形作る
カタストロフが蘇ってしまった
「さぁてケミとフィステリアはさっき吸収させてもらった!ハルマゲドンもゼロからは生み出せねえから体の素材が必要なんだとよ」
カタストロフはそう言いながらアイムを一瞬にして手刀で首を切り落とした
「ハルマゲドンの力か…」
アイムは死んだ
カタストロフはそのままエレスタ城の方へ飛んでいってしまった
……
カタストロフは止まらない
「投爆砲!」
小石を拾って、エレスタ城に投げつけた
轟音と爆炎に包まれて飛ぶ小石
そして、小石がエレスタ城に当たった
その瞬間、凄まじい爆音と共に、エレスタ城が瓦解した
続いて大地に拳を打つ
拳が大地にめり込んだ瞬間、大地が震える
もはや大地震だ
王都は壊滅した
そしてその惨状を、タニカ、バブリエルも遠くで見ていた




