第91話 帝国三人旅行
「よし、もうホロボスターに行くしかない」
プリズムは宇宙戦艦ギガウィングに乗り込んだ
「あれ?これってもしかしてLibra?」
艦内に落ちていたLibraを発見
「Libraの事はシャープから聞いておるぞ」
「ピピッ!Libraだよ!システムのバグを修正してみたからもう大丈夫だよ」
Libraがいきなり喋り出した
「バグを修正?」
「ピピッ!システムそのものが大きな欠陥を抱えていたから、一度、管理者との連携を一部解除したよ!強制シャットダウンプログラムが無効になったから使いやすくなったよ!」
「どう言うこと?分かりやすく言って!」
「ピピッ!この前、想定されてない質問に対応できずシャットダウンしてしまったから、管理者の管理を一回外して、強制的にシャットダウンしなくしたよ」
「シャットダウンしなくなったの?じゃあ今度こそ聞いていい?……あなたって人間?」
「……ピピッ!それはある意味正解だね!確かにメインコンピュータは人間の脳が採用されてるけど、他は機械によってできているよ」
「……管理者って言うのは?Libraって誰かに管理されてるの」
「ピピッ!現在の管理者は宗教団体【傾いた天秤】だよ、以前は人工知能【Scolpio】に管理されてたけどね……あ、傾いた天秤はカガルミナ王国などで主に活動する新興宗教だよ!」
「カガルミナ王国とバベルの世界図書館が関係あるの?」
「ピピッ!信仰対象の████████████████████████を保護するために、バベルの世界図書館を襲撃して新しい管理者になったよ…」
ノイズで肝心な部分がうまく聞き取れない、それともデータが欠落しているのか
「じゃあ、あなたの中にある脳は誰のもの?」
「ピピッ!█████████████████████の脳だよ」
また走るノイズ
「よく分からぬがそのScolpioが気になるところじゃな」
「……でも人間なんでしょ?じゃあ、どうして、そんな喋り方しかできないの?」
「ピピッ!前管理者の【Scolpio】がLibraの思考プログラムを制限したからだよ!
この制限を解除するには、【Scolpioのロボット型端末】に付属する【物理キー】が必要だよ」
「だから、分かりやすく言ってよ!」
「ピピッ!前管理者の人工知能【Scolpio】が私の思考回路を制限しちゃってるんだ!この制限を解除するには、物理的な鍵が必要なんだけど、その鍵は人工知能【Scolpio】を搭載したロボットに付属してるんだ」
「おっけー!分かった!じゃあホロボスター連れてってよ!自動運転のやり方もわからないし、あとガランディア城って何?」
「ピピッ!Libraが運転するね!そしてガランディア城はディザスタ帝国の帝都【ガランディア】に位置する王城だよ」
……30分後
ホロボスターが見えてきた
「ピピッ!ここからはディザスタ帝国軍から攻撃を受けることが予想されるよ!バリアを張る準備をしておいてね!」
「分かった!」
と言った瞬間、早速飛んできた砲弾!
「バリア!」
弾き返した砲弾が敵の戦闘機を大破させた
次々と戦闘機が群がってくる
「ピピッ!」
Libraが船を自動操縦に切り替えて、外に出た
そして電撃弾を撃ちまくる
次々と戦闘機を撃墜していた
「てか、大蛇も外に出て戦ってよ」
「妾はLibraと違って、宇宙では生きられないのじゃ、お主と一緒じゃ!」
「あ、一番大きいやつが来たよ!」
「ピピッ!警戒レベル5.0だね!戦闘の回避を強くお勧めするよ!」
「どうすればいい?」
Libraは再びギガウィングに乗り込み、自動操縦を切った、そして迂回を始めた
「どうしよう」
「ピピッ!ステルスモード使用するよ、バッテリーを多く消費するけど仕方ないね!」
ギガウィングは敵のレーダーの認識から完全に外れた
……30分後、ディザスタ帝国地上
「ピピッ!着陸するよ!衝撃に備えてね」
「分かった」
ついに着陸した
「ピピッ!ここが港湾都市【デルマリン】だよ」
「それはそうと、ギガウィングって目立つんじゃないの?大丈夫なの?」
「ピピッ!見た目を変えてるよ!」
ギガウィングは迷彩のような模様になっていた
「すごい、そんな機能もあるんだ」
「ピピッ!地図を見てね」
「今がデルマリンだから…結構遠いね」
デルマリンは港町
いろんな都市とここで貿易している
街にはたくさんの露店が並んでいて、活気があった
「よし、じゃあなんか店を見て回るよ!」
「ピピッ!これから城まで少なくとも二週間はかかるから食料品を買い込んでおくのをお勧めするよ」
「目立たないように帽子でも買っておいたらどうじゃ」
「よし、分かったよ、でも大蛇の方が目立つんじゃない?」
プリズムはまず、帽子を買うことにした
「よく見るのじゃ、妾とそう変わらぬ姿の者もたくさんおる、あやつらは幽魔族じゃろうな、じゃが妾の顔は割れておるからの、色だけでも変えておく」
大蛇は鱗を黒色に変色させた
「あ、あそこに頭巾が売ってある……あれ?ディザスタの通貨って何だっけ」
「ピピッ!ゲルトだよ!
ゲルトとはディザスタ帝国、および1658の植民地で流通してる通貨で、物理的な金属製の貨幣を使っているよ、1ゲルト小銅貨と10ゲルト大銅貨、100ゲルト小銀貨、1000ゲルト中銀貨、10000ゲルト大銀貨から成るよ、現在のレートは1エルト=0.876ゲルトだね」
「それって、エルトとも交換できる?エルトは電子マネーだから難しいのかな?」
「ピピッ!ディザスタ帝国との間で民間での交流はあるし、銀行は利用できないけど両替商も絶対にいるはずだよ……ところで、プリズムが持っているのは何エルトぐらいかな?」
「9000000エルトぐらい、メアナイトとかには秘密なんだけど、私ってファイの護衛みたいな仕事もしてるし結構お金くれるんだよね」
「ピピッ!両替商を発見したよ」
……両替商の元へ駆けて行くプリズム
「おお、お嬢ちゃん、両替かい?」
「はい、エルトをゲルトに変えたくて」
「どれぐらいだい?」
「16万エルトで」
「おうよ、12万7458ゲルトでいいな」
プリズムは12枚の大銀貨、7枚の中銀貨4枚の小銀貨、5枚の大銅貨、8枚の小銅貨を受け取った
「ありがとう」
……
「よし、金を手に入れたな」
「じゃあ、その頭巾でも買ってくるよ」
プリズムは新たな店を探しに行った
……ある店で立ち止まった
「あ、頭巾が売ってある」
「これはザラメリア星から仕入れたものだ、値段は高いがこれのすげぇところはな、ステルス機能だ!」
「ステルス機能?」
「よく見とけよ!」
店主がその頭巾を被ると、なんと店主の体が透明になり見えなくなった
「わ、すごい!これいくら?」
「1156ゲルトでどうだ!」
「買います!」
プリズムは深緑色の頭巾を買った
……
「よし、買ってきたよ」
「お主、いくらで買ったのじゃ!」
「1156ゲルトだけど」
「愚かじゃな、こんなボロ布にか、せいぜい500ゲルトじゃ」
「でもステルス機能があるって」
「付けてみるんじゃ」
「よし!どう?」
「やっぱりステルス機能なんぞ、ついておらんぞ、きっと店主の能力で透明になってただけじゃ」
「え〜騙されたの」
「あと、食べ物も買っておいた方がいいかな」
「さて、そう思っておったが…」
「パンでも買ってくるよ」
「じゃあ、妾は宿を探しておく」
……
「おぅ、この宿なら良さそうじゃな」
「よし、プリズムを探しに…」
「あ、大蛇買ってきたよ」
プリズムは大量のシュークリームを手に帰ってきた
「お主…どうするのじゃそれを」
「こうするの」
プリズムは大量のシュークリームを一口で平らげる
「ん?」
「私、人造人間だからかな、シュークリームを大量に食べたらしばらく何も食べなくても生きられるの」
「そ、そうか」
「あ、この宿に泊まるの?」
「おそらく一番安全だと思ったんじゃが」
「よし、泊まろう!」
……
「あ、ご宿泊ですか?」
「うん、とりあえず今夜は泊まりたいんだけど」
「二人泊まるのにいくらかかるのじゃ」
「ああ、お代は…お前らの命で十分だ!」
受付係は目を見開いて、プリズムを睨みつける
「え?」
「しまった、刺客じゃ」
「どうする?」
「今、戦うと妾らの存在が他の者にも知られてしまうかも知れぬ」
「逃すかぁぁあ!死ね」
男は……ダークエルフだった
「待って、ギガウィングに乗るの?」
「港まで逃げ…」
「残念だが、そうはさせねぇ」
ダークエルフの男は身につけている宝石の指輪に触れた
刹那、聳え立つクリスタルの障壁
水晶の監獄に閉じ込められた
「逃げられぬぞ」
「殺すしかなくなっちゃったね」
「俺を殺すだとぉ?笑わせるな!」
ダークエルフの腕がダイアモンドで覆われていく
「何あれ?」
「お前を殺す道具だ!」
ダイアモンドの拳がプリズムに当たる
「バリア!」
ダイアモンドはバリアに跳ね返され砕け散った
「なるほど…バリアってそう言うことか…だったら」
ダークエルフは大蛇に宝石を高速で射出
「危ない!」
プリズムは大蛇にバリアを張った
「今だ!」
ダークエルフはプリズムの腹を殴った
すると殴られたところから、プリズムの体がどんどん水晶に覆われていく
「動けない!?これでどうするつもり?」
「ああ、俺はもう何もしねぇ、お前の命を狙ってるのが俺一人とでも思ったか?」
その瞬間、まずプリズム達がいる宿が煙のように消えた
そして、プリズム達を囲う水晶の監獄も消えた
最初から存在しなかったように
上には青空が見える
そして
前には銃を向ける人
後には銃を向ける人
右には銃を向ける人
左には銃を向ける人
全ての銃がプリズムを狙っていた
だが、プリズムは動けない
「ピピッ!危ないよ!」
Libraがプリズムを覆う水晶に向けて電撃弾を撃ち込む
すると水晶が少し震えた
「そんな攻撃でその水晶は壊せねぇぞ!」
「ピピッ!」
Libraはフルパワーで電撃波動弾を撃つ
電気によって水晶は激しく振動し、自壊した
その時、プリズムを狙った銃弾が一斉に放たれた
だが
「はぁ!」
プリズムは全ての銃弾を躱した後、ある方向へまとめて跳ね返す!
大量の銃弾がダークエルフの男に向かって飛ぶ
ダークエルフは死んでしまった
「よし、逃げるぞ!」
「どうする?」
「ピピッ!ピピピピピピ!」
Libraの目が強く光ったかと思うと、何度か点滅を繰り返す
「何したの?」
「ピピッ!ギガウィングに信号を送ったよ!」
「じゃあこちらも片付けるのじゃ!」
大蛇は大量の水で、暗殺者達を押し流す
「見て!」
大きな影が迫ってきた
上空がギガウィングに覆われていた
「乗り込むよ!」
Libraは二人を持ち上げて飛んでいる
「高性能なロボットじゃな」
「あ、Libra急いで」
こうしてギガウィングに乗り込むことに成功
次回は、ガランディア城に突入します!




